「二次方程式」という言葉を聞いて、身構えてしまう人は多い。
一次方程式はなんとか解けたのに、「二次」になった途端、急に難しく感じる。公式を覚えろと言われても、なぜその形なのかわからない。そんな状態で問題を解こうとしても、手が止まるのは当然である。
実は、二次方程式の正体は「$x^2$ を含む方程式」というだけである。この記事では、二次方程式とは何か、その基本の形と意味を、具体例を使って一つずつ確認していく。
そもそも二次方程式とは?
まず、「方程式」という言葉の意味を確認しよう。
方程式とは、「まだわからない数 $x$ を含む等式」のことである。$x$ の値を求めることを「方程式を解く」という。
一次方程式では、$x$ は1乗($x^1 = x$)の形で登場した。
例えば、$2x + 3 = 7$ は一次方程式である。
これに対して、二次方程式は、$x$ が2乗($x^2$)の形で登場する方程式である。
二次方程式とは、$x^2$ を含む方程式のことである。「二次」とは「2乗」を意味する。
例えば、以下はすべて二次方程式である。
- $x^2 = 9$
- $x^2 – 5x + 6 = 0$
- $2x^2 + 3x – 1 = 0$
どの式にも $x^2$ が含まれていることを確認してほしい。
二次方程式の基本形
二次方程式には「基本形」と呼ばれる標準的な書き方がある。
ここで、$a$、$b$、$c$ は数(係数)を表し、$a \neq 0$ という条件がつく。
係数とは、文字の前についている数のことである。$3x^2$ の係数は $3$、$-5x$ の係数は $-5$ である。
なぜ $a \neq 0$ という条件がつくのだろうか。
もし $a = 0$ だったら、$ax^2$ の部分が消えて $bx + c = 0$ となり、これは一次方程式になってしまう。$x^2$ の項がなければ二次方程式とは呼べないのである。
具体例で確認する
基本形 $ax^2 + bx + c = 0$ に当てはめて、$a$、$b$、$c$ の値を確認してみよう。
| 二次方程式 | $a$ の値 | $b$ の値 | $c$ の値 |
|---|---|---|---|
| $x^2 – 5x + 6 = 0$ | $1$ | $-5$ | $6$ |
| $2x^2 + 3x – 1 = 0$ | $2$ | $3$ | $-1$ |
| $x^2 – 9 = 0$ | $1$ | $0$ | $-9$ |
| $3x^2 + 6x = 0$ | $3$ | $6$ | $0$ |
3番目と4番目の例を見てほしい。$b = 0$ や $c = 0$ の場合もある。$x^2$ の項さえあれば二次方程式である。
二次方程式を図で理解する
二次方程式 $ax^2 + bx + c = 0$ の意味を、グラフで視覚的に理解しよう。
$y = ax^2 + bx + c$ というグラフを考えると、これは放物線と呼ばれる曲線になる。
二次方程式を解くとは、「この放物線が $x$ 軸と交わる点の $x$ 座標を求めること」と同じ意味である。
グラフの赤い点($x = 1$ と $x = 3$)が、二次方程式の「解」である。
ボタンを押して $a$ の値を変えると、放物線の形は変わるが、$x$ 軸との交点(解)は変わらないことがわかる。
二次方程式の「解」とは
方程式の解とは、等式を成り立たせる $x$ の値のことである。
一次方程式 $2x + 3 = 7$ の解は $x = 2$ であった。
では、二次方程式の場合はどうだろうか。
$x^2 = 9$ の解を考える。
$x$ を2乗して $9$ になる数は何だろうか。
$3 \times 3 = 9$ だから、$x = 3$ は解である。
しかし、$(-3) \times (-3) = 9$ でもある。
したがって、$x = -3$ も解である。
このように、二次方程式の解は2つある場合が多い。これが一次方程式との大きな違いである。
二次方程式の解の個数は、0個、1個、2個のいずれかである。解が1個の場合は「重解」と呼ばれる。
二次方程式かどうかの判定
ある式が二次方程式かどうかを判定するには、次の2点を確認すればよい。
$x^2$ の項があるか
$x^2$ が含まれていなければ、二次方程式ではない。
$x^3$ 以上の項がないか
$x^3$ や $x^4$ などが含まれていれば、三次方程式や四次方程式であり、二次方程式ではない。
判定の練習
| 式 | 二次方程式か | 理由 |
|---|---|---|
| $x^2 + 2x – 3 = 0$ | ○ | $x^2$ があり、$x^3$ 以上がない |
| $3x + 5 = 0$ | × | $x^2$ がない(一次方程式) |
| $x^3 – x^2 + 1 = 0$ | × | $x^3$ がある(三次方程式) |
| $x^2 = 16$ | ○ | $x^2$ があり、$x^3$ 以上がない |
よくある質問と答え(FAQ)
Q. 二次方程式と二次関数は何が違うのですか?
A. 二次方程式は「$ax^2 + bx + c = 0$」という等式で、$x$ の値を求めることが目的です。一方、二次関数は「$y = ax^2 + bx + c$」という関係式で、$x$ の値に対応する $y$ の値を求めます。二次方程式を解くことは、二次関数のグラフが $x$ 軸と交わる点を求めることと同じです。
Q. 二次方程式の解が2つあるのはなぜですか?
A. $x^2$ は「$x$ を2回かける」という意味なので、正の数でも負の数でも同じ結果になることがあるためです。例えば $3 \times 3 = 9$ と $(-3) \times (-3) = 9$ のように、符号が異なる2つの数が同じ2乗の値を持つことがあります。
Q. $ax^2 + bx + c = 0$ で $a = 0$ だとなぜダメなのですか?
A. $a = 0$ の場合、$ax^2$ の項が消えて $bx + c = 0$ となり、これは一次方程式になってしまいます。二次方程式の定義は「$x^2$ の項を含む方程式」なので、$a = 0$ では二次方程式とは呼べません。
練習問題
① $x^2 – 4 = 0$
② $2x + 1 = 0$
③ $x^3 + x^2 = 0$
④ $3x^2 – 2x + 5 = 0$
まとめ
この記事では、二次方程式の基本について学んだ。ポイントは以下の通りである。
- 二次方程式とは、$x^2$ を含む方程式のことである
- 基本形は $ax^2 + bx + c = 0$(ただし $a \neq 0$)
- 二次方程式の解は2つある場合が多い
- 二次方程式を解くことは、グラフが $x$ 軸と交わる点を求めることと同じ
次の記事では、二次方程式の具体的な解き方を学んでいこう。
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