「平均を求めなさい」と言われたとき、なんとなく「全部足して割ればいい」と思っていないだろうか。
実際、それで正解が出ることも多い。しかし「何を何で割っているのか」を意識していないと、データの個数を数え間違えたり、合計の計算でミスをしたりする。テストで「惜しい間違い」をする人の多くは、この基本があいまいなままである。
この記事では、平均値の意味と求め方を、順を追って確認する。読み終わるころには「なぜこの式で平均が出るのか」がはっきりわかるようになる。
そもそも平均値とは?
平均値とは、データ全体を「均等にならしたときの値」である。
例えば、5人のテストの点数が次のようだったとする。
このとき、「5人が全員同じ点数だったとしたら、何点ずつになるか?」を考えるのが平均値である。
代表値とは、データ全体の特徴を1つの数で表したものである。平均値は代表値の1つであり、「データの中心」を表す値としてよく使われる。
平均値の公式
平均値は次の公式で求められる。
日本語で書くと「全部足して、個数で割る」である。
「個数」とは、データがいくつあるかを表す数である。5人分のデータなら個数は5、10日分のデータなら個数は10である。
平均値を図で理解する
平均値の意味を、図で確認しよう。下のアニメーションでは、5人の点数を「水」に見立てて、均等にならす様子を表している。
バラバラだった高さが、すべて同じ高さ(70点)になった。これが「平均値」の意味である。
ポイント:平均値とは「全員が同じ値だったとしたら、いくつになるか」を表す数である。
平均値の求め方【手順】
平均値を求める手順を、具体的な例で確認しよう。
例題:5人のテストの点数が 70点、80点、60点、90点、50点 のとき、平均値を求めなさい。
データの合計を求める
すべての値を足し合わせる。
データの個数を数える
データは5人分なので、個数は $5$ である。
合計 ÷ 個数 を計算する
答え:平均値は $70$ 点
計算の流れを図で確認する
上の計算を図にすると、次のようになる。
このように、「合計を求める → 個数で割る」の2ステップで平均値が求まる。
よくある間違いと対策
平均値の計算でよくある間違いを確認しておこう。
個数の数え間違い
データが「10, 20, 30, 40」のとき、個数は $4$ である。「40」を個数と勘違いしないこと。
対策:データを1つずつ指差しながら数える習慣をつける。
合計の計算ミス
足し算の途中で数字を見落としたり、繰り上がりを忘れたりする。
対策:電卓を使う場合も、概算で確かめる。「70+80+60+90+50 は、だいたい 70×5=350 くらい」と見当をつける。
「÷個数」を忘れる
合計を求めただけで答えにしてしまう。
対策:「平均 = 合計 ÷ 個数」の公式を、問題を解くたびに書いてから計算を始める。
平均値が整数にならない場合
平均値は、必ずしも整数になるとは限らない。
例:3人のテストの点数が 70点、80点、75点 のとき
この場合は整数になった。では次の例はどうだろうか。
例:3人のテストの点数が 70点、80点、73点 のとき
このように割り切れない場合は、問題の指示に従って四捨五入する。
「小数第1位まで求めなさい」と言われたら $74.3$ 、「小数第2位まで求めなさい」と言われたら $74.33$ と答える。
この単元のよくある質問
Q. 平均値と「真ん中の値」は同じですか?
A. 違う。「真ん中の値」は中央値と呼ばれ、平均値とは別の代表値である。例えば「1, 2, 100」のデータでは、平均値は $(1+2+100)÷3 = 34.3...$ だが、中央値は真ん中の $2$ である。
Q. 平均値はどんなときに使いますか?
A. データ全体の「中心」を知りたいときに使う。テストの平均点、1日の平均気温、月の平均売上など、日常でも広く使われている。
Q. 平均値が実際のデータに存在しないことはありますか?
A. ある。例えば「1, 2, 3」の平均値は $2$ でデータに存在するが、「1, 2, 4」の平均値は $(1+2+4)÷3 = 2.33...$ であり、データには存在しない値になる。
練習問題
まとめ
この記事では、平均値について学んだ。ポイントは以下の通りである。
- 平均値とは「データを均等にならしたときの値」である
- 公式:平均値 = データの合計 ÷ データの個数
- 個数の数え間違い、合計の計算ミスに注意する
- 割り切れない場合は、指示に従って四捨五入する
平均値は、データの分析で最も基本となる考え方である。公式を覚えるだけでなく、「なぜこの計算で平均が出るのか」を理解しておくと、応用問題にも対応できるようになる。
Core-dorill— 基礎を、何度でも。

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