「度数分布表は作れたけど、ヒストグラムにすると急に難しく感じる」——そんな声をよく聞く。
棒グラフと何が違うのか、なぜ棒がくっついているのか、軸の目盛りはどこに書けばいいのか。こうした疑問を抱えたまま、なんとなくで作図していないだろうか。
実は、ヒストグラムには「連続したデータを区間で区切る」という明確なルールがあり、これを理解すれば迷うことなく正確に描けるようになる。この記事では、ヒストグラムの読み方と描き方を、手順を追って解説する。
そもそもヒストグラムとは?
ヒストグラムとは、度数分布表をグラフにしたものである。日本語では「柱状グラフ」とも呼ばれる。
度数とは、ある階級に入るデータの個数のことである。階級とは、データを区切った区間のことである。
具体例で見てみよう。あるクラス30人のテスト得点を調べたとする。
| 階級(点) | 度数(人) |
|---|---|
| 0以上〜20未満 | 2 |
| 20以上〜40未満 | 5 |
| 40以上〜60未満 | 10 |
| 60以上〜80未満 | 9 |
| 80以上〜100以下 | 4 |
| 計 | 30 |
この表をグラフにすると、各階級の度数が棒の高さで表される。これがヒストグラムである。
ヒストグラムを図で理解する
ヒストグラムの特徴を視覚的に確認しよう。
ヒストグラムの最大の特徴は、棒と棒がくっついていることである。これは、横軸が「連続したデータ」を表しているからである。
棒グラフとの違い
「棒グラフ」と「ヒストグラム」は見た目が似ているが、明確な違いがある。
| 棒グラフ | ヒストグラム | |
|---|---|---|
| 横軸 | カテゴリ(種類) | 連続した数値 |
| 棒の間隔 | 離れている | くっついている |
| 使う場面 | 好きな果物、血液型など | 身長、体重、点数など |
棒グラフは「りんご」「みかん」など入れ替えても意味が通じる項目に使う。ヒストグラムは「20点〜40点」「40点〜60点」のように順序があり、連続した数値に使う。
ヒストグラムの読み方
ヒストグラムから情報を読み取る手順を確認しよう。
横軸を確認する
何のデータか、どんな区間で区切られているかを確認する。
縦軸を確認する
度数(人数や個数)の目盛りを確認する。
各棒の高さを読む
棒の上端が示す目盛りが、その階級の度数である。
分布の特徴をつかむ
どの階級に度数が集中しているか、左右対称か、ばらつきはどうかを見る。
例題:ヒストグラムを読む
下のヒストグラムは、あるクラス25人のハンドボール投げの記録を表している。
問い:このヒストグラムから以下を読み取ろう。
(1)15m以上20m未満の階級の度数は何人か。
(2)最も度数が多い階級はどこか。
(3)20m以上投げた人は何人か。
(1)15m以上20m未満の棒の高さを読むと、8人
(2)最も高い棒を探すと、15m以上20m未満なので、15m以上20m未満
(3)20m以上の階級は3つある。
よって、12人
ヒストグラムの描き方
度数分布表からヒストグラムを描く手順を確認しよう。
横軸を引き、階級の境界値を書く
階級の区切りとなる数値を等間隔に書く。
縦軸を引き、度数の目盛りを書く
最大度数が収まるように目盛りを決める。
各階級の度数に合わせて棒を描く
棒の幅は階級幅と同じにし、棒と棒をくっつける。
軸のラベルを書く
横軸に何の値か(例:身長(cm))、縦軸に「度数(人)」などと書く。
例題:ヒストグラムを描く
次の度数分布表をヒストグラムにしよう。
| 階級(cm) | 度数(人) |
|---|---|
| 140以上〜145未満 | 2 |
| 145以上〜150未満 | 6 |
| 150以上〜155未満 | 9 |
| 155以上〜160未満 | 7 |
| 160以上〜165未満 | 4 |
| 165以上〜170未満 | 2 |
| 計 | 30 |
注意点:横軸の目盛りは、各階級の境目(140, 145, 150, ...)に書く。棒の中央ではない。
よくある間違いと対策
棒と棒の間を空けてしまう
ヒストグラムは連続データを表すので、棒はくっつける。間を空けると棒グラフになってしまう。
横軸の目盛りを棒の中央に書く
棒の中央ではなく、境界値(階級の区切り)の位置に書く。例:140, 145, 150, ... の位置に目盛りを入れる。
度数と階級値を混同する
縦軸は「度数(人数や個数)」である。階級値(階級の中央の値)ではない。
よくある質問と答え
Q. ヒストグラムと棒グラフはどう使い分けるのですか?
A. ヒストグラムは「身長」「点数」「時間」など連続した数値データに使います。棒グラフは「好きなスポーツ」「血液型」など、カテゴリ(種類)を比べるときに使います。データが数直線上に並べられるかどうかで判断しましょう。
Q. 階級の幅はどうやって決めるのですか?
A. 階級の幅は、データの範囲とデータ数を考えて決めます。中学校では問題文で指定されることが多いです。一般的には5〜10個程度の階級になるように設定します。幅が狭すぎると棒が多くなりすぎ、広すぎるとデータの特徴がわかりにくくなります。
Q. 「以上」「未満」の境目のデータはどちらの階級に入りますか?
A. 「○○以上△△未満」という階級では、○○ちょうどはその階級に入り、△△ちょうどは次の階級に入ります。例えば「20以上30未満」の階級には20は入りますが、30は入りません。30は「30以上40未満」に入ります。
練習問題
| 階級(秒) | 度数(人) |
|---|---|
| 7.0以上〜7.5未満 | 1 |
| 7.5以上〜8.0未満 | 3 |
| 8.0以上〜8.5未満 | 7 |
| 8.5以上〜9.0未満 | 5 |
| 9.0以上〜9.5未満 | 4 |
| 階級(kg) | 度数(人) |
|---|---|
| 35以上〜40未満 | 3 |
| 40以上〜45未満 | 8 |
| 45以上〜50未満 | 12 |
| 50以上〜55未満 | 5 |
| 55以上〜60未満 | 2 |
まとめ
この記事では、ヒストグラムの読み方と描き方について学んだ。ポイントは以下の通りである。
- ヒストグラムは度数分布表をグラフにしたもので、棒がくっついている
- 横軸には連続した数値(階級の境界値)を書き、縦軸には度数を書く
- 棒グラフとの違いは「連続データかカテゴリか」で判断する
ヒストグラムを正しく読み描きできるようになれば、データの分布の特徴を視覚的につかめるようになる。
Core-dorill— 基礎を、何度でも。

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