テストの点数を比べるとき、「クラスの平均点」だけ見ていないだろうか。実は、平均点が同じでも、点数のばらつきがまったく違うことがある。
「平均は同じなのに、なぜこっちのクラスは成績がバラバラに見えるのだろう」「データの散らばりって、どうやって数字で表すのだろう」——そんな疑問を持ったことはないだろうか。
その答えの第一歩が、今回学ぶ範囲(レンジ)である。この記事では、範囲の求め方と意味を、具体例とアニメーションで順を追って解説する。
そもそも「範囲(レンジ)」とは?
範囲とは、データの最大値と最小値の差のことである。英語では「レンジ(Range)」と呼ぶ。
最大値とは、データの中で一番大きい値のことである。最小値とは、データの中で一番小さい値のことである。
例えば、5人のテストの点数が次のようだったとする。
| Aさん | Bさん | Cさん | Dさん | Eさん |
|---|---|---|---|---|
| 65点 | 72点 | 58点 | 80点 | 70点 |
このとき、最大値は $80$ 点、最小値は $58$ 点である。よって、
つまり、このクラスの点数は「$22$ 点の幅に収まっている」ということがわかる。
範囲が表す「散らばり」を図で理解する
範囲が大きいと、データは広く散らばっている。範囲が小さいと、データは狭い範囲に集まっている。
次のアニメーションで、2つのクラスを比べてみよう。どちらも平均点は $70$ 点だが、範囲が違う。
アニメーションを見るとわかるように、
- クラスA:範囲 $= 90 - 45 = 45$(点が広く散らばっている)
- クラスB:範囲 $= 75 - 65 = 10$(点が狭い範囲に集まっている)
このように、範囲を見れば「データがどれくらい散らばっているか」が数字でわかる。
範囲の求め方【3ステップ】
最大値を見つける
データの中で一番大きい値を探す。
最小値を見つける
データの中で一番小さい値を探す。
最大値から最小値を引く
$\text{範囲} = \text{最大値} - \text{最小値}$ を計算する。
例題で確認しよう
次のデータは、ある生徒が1週間で読んだ本のページ数である。範囲を求めよ。
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 12 | 8 | 15 | 20 | 5 | 25 | 18 |
【解答】
最大値を見つける。
データを見比べると、一番大きいのは $25$ である。
最小値を見つける。
データを見比べると、一番小さいのは $5$ である。
範囲を計算する。
答え:$20$ ページ
よくある間違いと対策
最小値から最大値を引いてしまう
「$5 - 25 = -20$」のように計算してしまうミス。
対策:範囲は「幅」なので、必ず正の数になる。「大きい方 − 小さい方」と覚えよう。
最大値・最小値の見落とし
データが多いとき、うっかり別の値を最大・最小と間違えてしまう。
対策:データを小さい順(または大きい順)に並べ替えてから、両端の値を取り出そう。
単位を忘れる
答えに単位をつけ忘れてしまう。
対策:元のデータに単位があれば、範囲にも同じ単位をつける。点数なら「点」、長さなら「cm」など。
この単元のよくある質問
Q. 範囲と平均はどう違うのですか?
A. 平均はデータの「真ん中あたりの値」を表し、範囲はデータの「散らばりの幅」を表す。平均が同じでも、範囲が違えばデータの散らばり方は大きく異なる。両方を見ることで、データの特徴がよくわかる。
Q. 範囲が大きいと、何がわかるのですか?
A. 範囲が大きいと、データの値にばらつきがあることがわかる。例えば、テストの範囲が大きいクラスは、得意な人と苦手な人の差が大きいということである。
Q. 範囲だけ見ればデータの散らばりは十分にわかりますか?
A. 範囲は最大値と最小値だけで決まるため、途中のデータがどう分布しているかはわからない。より詳しく散らばりを知りたいときは、四分位範囲や標準偏差などを使う(高校で学ぶ)。
練習問題
$158, \ 162, \ 155, \ 170, \ 165, \ 160$
$45, \ 52, \ 38, \ 61, \ 55, \ 42, \ 58$
クラスA:$72, \ 68, \ 75, \ 70, \ 65$
クラスB:$90, \ 55, \ 70, \ 80, \ 60$
まとめ
この記事では、データの散らばりを表す「範囲(レンジ)」について学んだ。ポイントは以下の通りである。
- 範囲 $=$ 最大値 $-$ 最小値
- 範囲が大きいほど、データは広く散らばっている
- 平均だけでなく範囲も見ることで、データの特徴がよくわかる
範囲の計算は簡単だが、データ分析の第一歩として非常に重要である。最大値と最小値を見つける練習を繰り返し、確実に求められるようにしよう。
Core-dorill— 基礎を、何度でも。

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