MENU
図やアニメーションが崩れている場合はご連絡ください。

【二次方程式】解の公式とその使い方【alg-quad-eq-008】【必須】

因数分解いんすうぶんかいできない二次方程式、どうやって解くの?」そんな壁にぶつかっていないだろうか。

公式を覚えたはずなのに、いざ使おうとすると符号を間違える。$a$、$b$、$c$ のどれをどこに入れるのか混乱する。そして結局、答えが合わない。

実は、かい公式こうしきでつまずく人のほとんどは「代入だいにゅうの手順」を曖昧にしたまま進んでいる。この記事では、公式の意味から代入の手順、計算の流れまで、順を追って解説する。

対象:中学3年 所要時間:約8分
目次

そもそも解の公式とは?

二次方程式 $ax^2 + bx + c = 0$ を解くための万能な公式である。因数分解できなくても、必ず解が求められる。

$$x = \frac{-b \pm \sqrt{b^2 – 4ac}}{2a}$$

係数けいすうとは、文字の前についている数のことである。$ax^2 + bx + c = 0$ において、$a$ は $x^2$ の係数、$b$ は $x$ の係数、$c$ は定数項ていすうこう(文字を含まない数)である。

$\pm$(プラスマイナス)は「+と−の両方」を意味する。つまり、解は2つあることが多い。

具体例を見てみよう。$x^2 + 5x + 3 = 0$ の場合、$a = 1$、$b = 5$、$c = 3$ である。これを公式に代入すれば解が求まる。

公式を図で理解する

解の公式がどのように解を導くのか、視覚的に確認しよう。下のアニメーションでは、公式の各部分に係数が代入される様子を見ることができる。

ポイントは、まず係数 $a$、$b$、$c$ を正確に読み取ることである。ここを間違えると、すべてが狂ってしまう。

解の公式を使う手順

解の公式を使って二次方程式を解く手順を、一つずつ確認しよう。

1
方程式を $ax^2 + bx + c = 0$ の形に整理する

右辺が0になるように式を移項する。$x^2$ の係数が負なら、両辺に $-1$ をかけて正にすると計算しやすい。

2
$a$、$b$、$c$ の値を読み取る

符号に注意する。$x^2 - 3x + 2 = 0$ なら、$a = 1$、$b = -3$、$c = 2$ である($b$ は「−3」である)。

3
$b^2 - 4ac$ を計算する(判別式はんべつしき

根号こんごうの中の値を先に求める。この値によって解の種類がわかる。

4
公式に代入して計算する

$-b$、$\sqrt{b^2 - 4ac}$、$2a$ をそれぞれ計算し、最後に分数を整理する。

例題で練習しよう

例題1:基本の計算

$x^2 + 5x + 3 = 0$ を解の公式を使って解け。

$$\begin{aligned} &\text{【Step 1】}\ a = 1,\ b = 5,\ c = 3 \\[8pt] &\text{【Step 2】}\ b^2 - 4ac = 5^2 - 4 \times 1 \times 3 \\[4pt] &\phantom{\text{【Step 2】}\ b^2 - 4ac} = 25 - 12 = 13 \\[8pt] &\text{【Step 3】}\ x = \frac{-5 \pm \sqrt{13}}{2 \times 1} = \frac{-5 \pm \sqrt{13}}{2} \end{aligned}$$

よって、答えは $x = \dfrac{-5 + \sqrt{13}}{2},\ \dfrac{-5 - \sqrt{13}}{2}$ である。

例題2:係数が負の場合

$2x^2 - 7x + 3 = 0$ を解の公式を使って解け。

$$\begin{aligned} &\text{【Step 1】}\ a = 2,\ b = -7,\ c = 3 \\[8pt] &\text{【Step 2】}\ b^2 - 4ac = (-7)^2 - 4 \times 2 \times 3 \\[4pt] &\phantom{\text{【Step 2】}\ b^2 - 4ac} = 49 - 24 = 25 \\[8pt] &\text{【Step 3】}\ x = \frac{-(-7) \pm \sqrt{25}}{2 \times 2} = \frac{7 \pm 5}{4} \end{aligned}$$

$b = -7$ のとき、$-b = -(-7) = 7$ となる。マイナスのマイナスはプラスになる。

ここから2つの解を求める。

$$x = \frac{7 + 5}{4} = \frac{12}{4} = 3 \quad \text{または} \quad x = \frac{7 - 5}{4} = \frac{2}{4} = \frac{1}{2}$$

よって、答えは $x = 3,\ \dfrac{1}{2}$ である。

例題3:根号が残る場合

$x^2 - 4x + 1 = 0$ を解の公式を使って解け。

$$\begin{aligned} &\text{【Step 1】}\ a = 1,\ b = -4,\ c = 1 \\[8pt] &\text{【Step 2】}\ b^2 - 4ac = (-4)^2 - 4 \times 1 \times 1 \\[4pt] &\phantom{\text{【Step 2】}\ b^2 - 4ac} = 16 - 4 = 12 \\[8pt] &\text{【Step 3】}\ x = \frac{-(-4) \pm \sqrt{12}}{2 \times 1} = \frac{4 \pm \sqrt{12}}{2} \end{aligned}$$

$\sqrt{12}$ を簡単にする。$\sqrt{12} = \sqrt{4 \times 3} = 2\sqrt{3}$ である。

$$x = \frac{4 \pm 2\sqrt{3}}{2} = \frac{2(2 \pm \sqrt{3})}{2} = 2 \pm \sqrt{3}$$

よって、答えは $x = 2 + \sqrt{3},\ 2 - \sqrt{3}$ である。

計算の流れをアニメーションで確認

例題2の計算過程をステップごとに見てみよう。

ステップ 1/5

よくある間違いと対策

解の公式を使うとき、多くの人が同じところで間違える。事前に知っておけば防げる。

間違いの内容原因対策
$b$ の符号を取り違える $-3x$ を見て $b = 3$ としてしまう 必ず「$b = -3$」と符号込みで書く
$-b$ の計算ミス $b = -7$ のとき $-b = -7$ としてしまう $-(-7) = +7$ と丁寧に計算する
$b^2$ で符号を間違える $(-7)^2 = -49$ としてしまう 負の数の2乗は必ず正になる:$(-7)^2 = 49$
分母の $2a$ を忘れる 分子だけ計算して終わりにする 最後に $2a$ で割ることを忘れない

特に「$b$ の符号」は最もミスが多い。$x^2 - 5x + 6 = 0$ なら $b = -5$ である。「$x$ の前の数を符号ごと抜き出す」と覚えよう。

この単元のよくある質問

Q. 因数分解できる方程式にも解の公式を使っていいの?

A. 使ってよい。ただし、因数分解できる場合はそちらの方が速いことが多い。解の公式は「どんな二次方程式にも使える万能な方法」なので、因数分解が思いつかないときに頼ろう。

Q. $b^2 - 4ac$ が負になったらどうするの?

A. 中学数学の範囲では「解なし」となる。$\sqrt{}$ の中が負の数になると、実数の解は存在しない。高校で「虚数」を学ぶと解けるようになる。

Q. 解の公式を覚えられないときはどうしたらいい?

A. まずは公式を見ながら10問解いてみよう。手を動かしているうちに自然と覚えられる。語呂合わせよりも、実際に使う方が定着する。

練習問題

問1. 次の二次方程式を解の公式を使って解け。
$x^2 + 3x - 2 = 0$
問2. 次の二次方程式を解の公式を使って解け。
$3x^2 - 5x + 1 = 0$
問3. 次の二次方程式を解の公式を使って解け。
$x^2 - 6x + 5 = 0$

まとめ

この記事では、解の公式の使い方について学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 解の公式は $x = \dfrac{-b \pm \sqrt{b^2 - 4ac}}{2a}$ である
  • $a$、$b$、$c$ は符号込みで正確に読み取る
  • $b^2 - 4ac$(判別式)を先に計算すると間違いにくい
  • $-b$ の計算では、$b$ が負のときマイナスのマイナスでプラスになる

公式を見ながらでよいので、まずは手を動かして問題を解いてみよう。繰り返すうちに、自然と公式が頭に入ってくる。

Core-dorill— 基礎を、何度でも。

コメント

コメントする

目次