「球って、ただの丸い形でしょ?」と思っていないだろうか。
確かに球は身近な形だが、数学で扱う球には「中心」「半径」「直径」という大切な要素がある。これらを正しく理解していないと、表面積や体積の問題で「なぜこの公式を使うのか」がわからなくなってしまう。
この記事では、球の基本的な性質を図とアニメーションで丁寧に解説する。まずは「球とは何か」をしっかり押さえよう。
そもそも球とは?
球とは、ある1点から等しい距離にある点をすべて集めた立体である。
「等しい距離」とは、同じ長さということである。例えば「5cm」など、決まった長さを指す。
わかりやすく言えば、球は「どこから測っても、中心からの距離が同じ点でできた立体」である。
身近な例で考えてみよう。
- サッカーボール
- バスケットボール
- 地球(ほぼ球形)
- シャボン玉
これらはすべて球の形をしている。
球の3つの要素
球を数学で扱うとき、次の3つの要素を理解しておく必要がある。
1. 中心(O)
中心とは、球のちょうど真ん中にある点のことである。
球の表面上のどの点からも、中心までの距離は等しい。これが球の最も大切な性質である。
2. 半径(r)
半径とは、中心から球の表面までの距離のことである。
どの方向に測っても、半径の長さは同じである。
例えば、半径が $5$ cm の球では、中心からどの方向へ $5$ cm 進んでも球の表面に到達する。
3. 直径(d)
直径とは、球の表面上の1点から、中心を通って、反対側の表面までの距離のことである。
直径と半径には、次の関係がある。
つまり、
である。
$d$ は直径(diameter)、$r$ は半径(radius)の頭文字である。
球を図で理解する
球の中心・半径・直径の関係を、アニメーションで確認しよう。
このアニメーションでは、次の順番で表示される。
- 中心O:球のちょうど真ん中の点
- 半径r:中心から球の表面までの距離(赤い線)
- 直径d:球を貫く最も長い線(緑の線)
半径と直径の関係を確認する
半径と直径の関係をもう少し詳しく見てみよう。
半径から直径を求める
半径 $r = 5$ cm のとき、直径 $d$ はいくつか。
直径から半径を求める
直径 $d = 14$ cm のとき、半径 $r$ はいくつか。
直径から半径を求めるには、直径を $2$ で割ればよい。
球と円の違い
球と円は似ているが、大きな違いがある。
| 円 | 球 | |
|---|---|---|
| 次元 | 2次元(平面) | 3次元(立体) |
| 形 | 輪っかのような形 | ボールのような形 |
| 表面 | 線(円周) | 面(球の表面) |
| 中身 | 平面の一部 | 立体の一部 |
簡単に言えば、円を立体にしたものが球である。
球を切ると円になる
球の面白い性質として、球をどこで切っても、切り口は必ず円になるというものがある。
特に、中心を通るように切ったときの切り口を大円という。大円の半径は、球の半径と等しい。
よくある間違いと対策
球の問題でよくある間違いを確認しておこう。
半径と直径を混同する
「直径6cmの球の半径は?」と聞かれて「6cm」と答えてしまう。
→ 対策:直径は半径の2倍。半径を求めるには直径を2で割る。
球と円を混同する
球の問題なのに、円の公式を使ってしまう。
→ 対策:球は立体、円は平面。問題文をよく読んで区別する。
中心の位置がわからなくなる
図を描いたとき、中心がどこにあるかわからなくなる。
→ 対策:球の中心は必ず球の内部にある。表面上にはない。
この単元のよくある質問
Q. 球と玉は同じものですか?
A. 日常会話ではほぼ同じ意味で使いますが、数学では「球」を使います。球は数学的に定義された立体で、「ある点から等しい距離にある点の集まり」です。
Q. 半径がわかれば、球の大きさは決まりますか?
A. はい、半径が決まれば球の大きさは1つに決まります。半径5cmの球はどこで作っても同じ大きさになります。
Q. 地球は完全な球ですか?
A. 地球は完全な球ではありません。赤道付近が少しふくらんだ形をしています。しかし、中学数学では地球を球として扱うことが多いです。
練習問題
(ア)中心から表面までの距離はどこでも等しい
(イ)球を切ると、切り口は必ず円になる
(ウ)直径は半径の3倍である
(エ)中心は球の表面上にある
まとめ
この記事では、球の基本的な性質について学んだ。ポイントは以下の通りである。
- 球とは、ある1点(中心)から等しい距離にある点をすべて集めた立体
- 半径は中心から表面までの距離、直径は球を貫く最も長い線
- 直径 $= 2 \times$ 半径($d = 2r$)
- 球をどこで切っても、切り口は円になる
球の性質をしっかり理解したら、次は表面積や体積の求め方に進もう。
Core-dorill— 基礎を、何度でも。

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