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【空間図形】展開図|立体を平面に開く【中1数学】【必須】

「展開図を描け」と言われると、どこから切り開けばいいのか分からなくなる——そんな経験はないだろうか。

立体を頭の中で開くのは難しい。紙に描こうとしても、面の大きさが合わなかったり、辺がつながらなかったりする。

しかし安心してほしい。展開図には「この順番で考えればうまくいく」という手順てじゅんがある。この記事では、角柱かくちゅう角錐かくすい円柱えんちゅう円錐えんすいの展開図を、実際に組み立てられるように描く方法を順を追って解説する。

対象:中学1年 所要時間:約12分
目次

そもそも展開図とは?

展開図てんかいずとは、立体の表面を切り開いて、平面上に広げた図のことである。

「展開」とは「開いて広げる」という意味である。立体を紙で作るとき、組み立てる前の平らな状態が展開図にあたる。

展開図の特徴は次の2つである。

  • 立体のすべての面が、重なりなく1枚の平面に描かれている
  • 辺と辺がつながっている部分は、組み立てたときにりょう(立体の辺)になる

りょうとは、立体で面と面が交わる部分(辺)のことである。

例えば、サイコロ(立方体)の展開図は、6つの正方形が辺でつながった形になる。

展開図を図で理解する

立体が展開される様子をアニメーションで見てみよう。

立方体の展開図は十字型になる。中央の正方形(底面)の上下左右に4つの側面があり、さらにその先に上面がつながっている。

角柱の展開図

角柱かくちゅうとは、上面と底面が合同な多角形で、側面が長方形の立体である。

合同ごうどう」とは、形も大きさも完全に同じことである。

三角柱の展開図を描く手順

1

底面と上面を描く

三角柱の上面と底面は合同な三角形である。まず、この2つの三角形を描く。

2

側面をつなげて描く

側面は3つの長方形である。三角形の辺と長方形の横幅が同じ長さになるように、3つの長方形を横に並べて描く。

3

底面・上面をくっつける

側面の長方形の上辺または下辺に、三角形をくっつける。どこにつけてもよいが、組み立てやすい位置を選ぶ。

側面を横に並べると、側面全体の横幅は「三角形の周の長さ」と等しくなる。これは角柱の展開図の大切な性質である。

角錐の展開図

角錐かくすいとは、底面が多角形で、側面がすべて三角形の立体である。頂点ちょうてんが1つに集まる形をしている。

四角錐の展開図を描く手順

1

底面を描く

四角錐の底面は正方形または長方形である。まず底面を中央に描く。

2

側面の三角形を描く

側面は4つの二等辺三角形である。底面の各辺を底辺ていへんとして、三角形を外側に描く。

3

三角形の大きさを確認する

すべての側面は合同ごうどうな二等辺三角形になる。三角形の高さ(斜辺しゃへんに沿った長さ)をそろえて描く。

円柱の展開図

円柱えんちゅうとは、上面と底面が合同な円で、側面が曲面の立体である。

円柱を展開すると、側面は長方形になる。これが円柱の展開図の最大のポイントである。

1

上面と底面の円を描く

半径 $r$ の円を2つ描く。これが上面と底面になる。

2

側面の長方形を描く

側面は長方形になる。縦の長さは円柱の高さ $h$、横の長さは円周えんしゅう $2\pi r$ である。

$$\text{側面の横の長さ} = \text{円周} = 2\pi r$$

なぜ側面が長方形になるのか?円柱の側面を切り開くと、曲がっていた面がまっすぐに伸びる。そのとき、横幅は底面の円をぐるっと一周した長さ、つまり円周と同じになる。

円錐の展開図

円錐えんすいとは、底面が円で、側面が曲面の立体である。頂点が1つある。

円錐を展開すると、側面は扇形おうぎがたになる。

母線ぼせんとは、円錐の頂点から底面の円周までの線のことである。側面に沿った「傾きの長さ」と考えてよい。

1

底面の円を描く

半径 $r$ の円を描く。これが底面になる。

2

側面の扇形を描く

側面は扇形になる。扇形の半径は母線 $l$ の長さ、の長さは底面の円周 $2\pi r$ である。

扇形の中心角 $\theta$ は、次の式で求められる。

$$\theta = \frac{r}{l} \times 360°$$

この式は「底面の半径 $r$ と母線 $l$ の比」から中心角を求めている。母線が長いほど、扇形は広く開く。

よくある間違いと対策

1

円柱の側面を曲面のまま描いてしまう

円柱の側面は、展開すると長方形になる。曲面のままでは展開図にならない。「切り開くとまっすぐになる」ことを意識しよう。

2

辺の長さが合わない

展開図では、組み立てたときにくっつく辺の長さは同じでなければならない。描いた後に「この辺とこの辺がくっつく」と確認する習慣をつけよう。

3

円錐の側面を三角形と勘違いする

角錐の側面は三角形だが、円錐の側面は扇形である。底面が円か多角形かで、側面の形が変わることを覚えておこう。

展開図の種類まとめ

立体 底面・上面 側面
角柱 合同な多角形(2つ) 長方形(辺の数だけ)
角錐 多角形(1つ) 三角形(辺の数だけ)
円柱 合同な円(2つ) 長方形(1つ)
円錐 円(1つ) 扇形(1つ)

この単元のよくある質問

Q. 展開図は1つしかないのですか?

A. いいえ、同じ立体でも展開図は複数存在する。例えば立方体の展開図は11種類ある。どこで切り開くかによって、形が変わるためである。

Q. 円柱の側面の長方形の横幅はどうやって求めますか?

A. 底面の円周と同じ長さになる。つまり $2\pi r$(半径 $r$ の円の円周)である。これは、側面を開くと底面の円をぐるっと一周した長さが横幅になるからである。

Q. 円錐の側面の扇形の中心角を求める公式が覚えられません。

A. 公式を丸暗記するよりも、「扇形の弧の長さ = 底面の円周」という関係を理解しよう。弧の長さは $2\pi l \times \frac{\theta}{360}$、底面の円周は $2\pi r$ なので、これらが等しいことから $\theta = \frac{r}{l} \times 360°$ が導かれる。

練習問題

問1. 底面の半径が 3 cm、高さが 5 cm の円柱がある。この円柱の側面(長方形)の横の長さを求めよ。
問2. 底面の半径が 2 cm、母線の長さが 6 cm の円錐がある。この円錐の側面(扇形)の中心角を求めよ。
問3. 三角柱の展開図において、3つの側面(長方形)を横に並べたとき、全体の横幅は何と等しくなるか。

まとめ

この記事では、角柱・角錐・円柱・円錐の展開図について学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 展開図とは、立体の表面を切り開いて平面に広げた図である
  • 角柱の側面は長方形、角錐の側面は三角形になる
  • 円柱の側面は長方形になり、横幅は円周 $2\pi r$ と等しい
  • 円錐の側面は扇形になり、中心角は $\frac{r}{l} \times 360°$ で求められる
  • 展開図を描くときは、「くっつく辺の長さが同じ」であることを確認する

Core-dorill— 基礎を、何度でも。

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