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【平面図形】中点連結定理|平行と長さの関係【中3数学】【必須】

「三角形の中点を結ぶと何が起こるか?」と聞かれて、すぐに答えられるだろうか。

図形の問題で「なぜか長さが半分になる」「なぜか平行になる」という場面に出会ったとき、その理由がわからず困った経験はないだろうか。実は、その背景には中点連結定理ちゅうてんれんけつていりという便利な定理が隠れている。

この定理を知らないまま図形問題に挑むのは、地図を持たずに山を登るようなものである。この記事では、中点連結定理の意味と使い方を、図解とアニメーションで順を追って解説する。読み終えるころには、「中点を見たら、この定理を使う」と反射的に思い出せるようになるはずだ。

対象:中学3年 所要時間:約8分
目次

そもそも中点連結定理とは?

中点連結定理ちゅうてんれんけつていりとは、三角形の2辺の中点ちゅうてんを結んだ線分について成り立つ性質である。

$$\text{三角形の2辺の中点を結ぶ線分は、残りの1辺に平行で、長さはその半分である}$$

言葉だけではわかりにくいので、具体的に見てみよう。

三角形ABCがあり、辺ABの中点をM、辺ACの中点をNとする。このとき、線分MNについて次の2つが成り立つ。

1MNとBCは平行へいこうである(MN // BC)
2MNの長さはBCの長さの半分である(MN = $\dfrac{1}{2}$BC)

「中点」とは、線分をちょうど2等分する点のことである。辺ABの中点Mは、AM = MBとなる点のことだ。

「平行」とは、2つの直線がどこまで延ばしても交わらない関係のことである。記号では「//」で表す。

中点連結定理を図で理解する

中点連結定理がどのような性質なのか、アニメーションで確認しよう。

アニメーションで確認したように、中点MとNを結ぶ線分MNは、底辺BCと平行になり、長さはBCの半分になる。

なぜ中点連結定理が成り立つのか

中点連結定理がなぜ成り立つのか、相似そうじを使って確認しよう。

証明しょうめいの流れは以下の通りである。

1△AMNと△ABCを比べる
2∠Aは共通(同じ角)
3AM : AB = 1 : 2、AN : AC = 1 : 2(Mは中点なので)
42辺の比が等しく、その間の角が等しいので、△AMN ∽ △ABC
5相似な三角形では、対応する辺は平行 → MN // BC
6相似比が1:2なので、MN : BC = 1 : 2 → MN = $\dfrac{1}{2}$BC

「相似」とは、形が同じで大きさだけが違う関係のことである。相似な図形では、対応する角は等しく、対応する辺の比は一定である。

中点連結定理の使い方

中点連結定理を使う場面は、主に次の2つである。

パターン1:辺の長さを求める

BCの長さがわかっているとき、MNの長さを求める。

$$\text{MN} = \frac{1}{2} \times \text{BC}$$

例題1:BC = 8 cmのとき、MNの長さを求めよ。

$$\begin{aligned} \text{MN} &= \frac{1}{2} \times \text{BC} \\[8pt] &= \frac{1}{2} \times 8 \\[8pt] &= 4 \text{ cm} \end{aligned}$$

例題2:MN = 5 cmのとき、BCの長さを求めよ。

MN = $\dfrac{1}{2}$BCという関係から、BC = 2 × MNと変形できる。

$$\begin{aligned} \text{BC} &= 2 \times \text{MN} \\[8pt] &= 2 \times 5 \\[8pt] &= 10 \text{ cm} \end{aligned}$$

パターン2:平行であることを示す

2点が中点であることがわかっているとき、線分が平行であることを言える。

例題3:三角形ABCにおいて、MがABの中点、NがACの中点であるとき、MN // BCを示せ。

中点連結定理より、三角形の2辺の中点を結ぶ線分は、残りの1辺に平行である。M、Nはそれぞれ辺AB、ACの中点なので、MN // BCである。

よくある質問と答え

Q. 中点連結定理は、どの辺の中点でも使えるの?

A. 三角形のどの2辺を選んでも使える。ABとACの中点、ABとBCの中点、ACとBCの中点、どの組み合わせでも成り立つ。ただし、選んだ2辺の中点を結んだ線分は、「残りの1辺」に平行になり、長さは「残りの1辺」の半分になる。

Q. 中点連結定理のぎゃくは成り立つの?

A. 成り立つ。「三角形の1辺の中点を通り、他の1辺に平行な直線は、残りの1辺の中点を通る」という定理がある。これは中点連結定理の逆として証明問題でよく出題される。

Q. 四角形でも中点連結定理は使えるの?

A. 四角形の場合は「中点を結ぶと平行四辺形ができる」という定理がある。任意の四角形の4辺の中点を順に結ぶと、必ず平行四辺形になる。これも中点連結定理を2回使って証明できる。

よくある間違いと対策

1「長さが2倍」と「長さが半分」を逆に覚える
中点を結んだ線分MNは、底辺BCの半分である。「中点だから半分」と覚えよう。
2中点でない点に定理を使ってしまう
この定理は、あくまで「中点」を結んだ場合にのみ成り立つ。辺を3等分した点などには使えない。
3どの辺に平行かを間違える
中点M、Nを結ぶ線分MNが平行になるのは、「M、Nを含まない辺」である。今回の例では、MはAB上、NはAC上にあるので、MNは「BCに平行」となる。

練習問題

問1. 三角形ABCにおいて、辺ABの中点をM、辺ACの中点をNとする。BC = 12 cmのとき、MNの長さを求めよ。
問2. 三角形ABCにおいて、辺ABの中点をM、辺ACの中点をNとする。MN = 7 cmのとき、BCの長さを求めよ。
問3. 三角形ABCにおいて、辺ABの中点をM、辺BCの中点をPとする。AC = 10 cmのとき、MPの長さを求めよ。

まとめ

この記事では、中点連結定理について学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 三角形の2辺の中点を結ぶ線分は、残りの1辺に平行である
  • その線分の長さは、残りの1辺の半分である
  • 「中点を見たら、中点連結定理」と反射的に思い出せるようになろう

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