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【平面図形】角の二等分線の作図|2辺から等距離【中1数学】【必須】

「コンパスと定規だけで角を正確に半分にできる」と聞いて、本当にできるのか疑問に思っていないだろうか。

作図の手順は覚えたつもりなのに、いざテストになると「どこに円を描くんだっけ?」「交点が2つあるけど、どっちを使うの?」と迷ってしまう。そんな経験は誰にでもある。

実は、角の二等分線にとうぶんせんの作図がうまくいかない原因は「なぜこの手順で二等分できるのか」を理解していないだけである。この記事では、手順の意味をアニメーションで確認しながら、迷わず作図できるようになるまで順を追って解説する。

対象:中学1年 所要時間:約8分
目次

そもそも角の二等分線とは?

角の二等分線とは、1つの角をぴったり2つに分ける直線のことである。

$$\angle AOB = 60° \text{ のとき、二等分線で分けると } \angle AOC = \angle COB = 30°$$

二等分にとうぶんとは「等しく2つに分ける」という意味である。角の二等分線は、角の頂点ちょうてんを通り、2つの辺から等しい距離にある点の集まりでもある。

例えば、$\angle AOB = 80°$ を二等分すると、それぞれ $40°$ ずつになる。定規の目盛りや分度器を使わずに、コンパスと定規だけでこれを実現するのが「作図」である。

作図の手順を図で理解する

角の二等分線を作図するには、次の3ステップを行う。アニメーションで動きを確認しよう。

アニメーションを見ると、なぜ二等分になるかが見えてくる。ポイントは「PとQからの距離が等しい点R」を見つけることである。

作図の手順

1

Oを中心に円弧を描く

頂点Oにコンパスの針を置き、適当な半径で円弧を描く。この円弧が2つの辺(OA、OB)と交わる点をそれぞれP、Qとする。

半径の大きさは自由である。ただし、2つの辺と交わる程度の大きさにすること。

2

P、Qを中心に同じ半径で円弧を描く

まずPにコンパスの針を置き、円弧を描く。次にコンパスの幅を変えずにQにコンパスの針を置き、同じように円弧を描く。2つの円弧が交わる点をRとする。

「同じ半径」がポイント。これにより、RはPからもQからも等しい距離にある点となる。

3

OとRを結ぶ

頂点Oと交点Rを定規で結ぶ。この直線ORが角の二等分線である。

なぜこの方法で二等分できるのか

「手順は覚えたけど、なぜ二等分になるの?」と疑問に思うのは自然なことである。理由を理解すると、手順を忘れにくくなる。

理由をまとめると、次のようになる。

1

$OP = OQ$(ステップ1で同じ半径の円弧を描いたから)

2

$PR = QR$(ステップ2で同じ半径の円弧を描いたから)

3

$OR = OR$(共通な辺)

4

3辺が等しいので、$\triangle OPR \equiv \triangle OQR$(三辺相等さんぺんそうとう

5

合同ごうどうな三角形の対応する角は等しいので、$\angle POR = \angle QOR$

つまり、ORは角AOBを2等分する直線である。合同の証明ができると、作図の正しさも説明できる。

角の二等分線の重要な性質

角の二等分線には、もう一つ重要な性質がある。

$$\text{角の二等分線上の点は、角の2辺から等しい距離にある}$$

下の図で確認しよう。

この性質は、三角形の内接円ないせつえんを作図するときに使う。3つの角の二等分線の交点(内心ないしん)は、3辺すべてから等しい距離にあるため、内接円の中心となる。

よくある間違いと対策

1

ステップ2でコンパスの幅を変えてしまう

PからもQからも同じ半径で円弧を描かないと、RはP・Qから等距離の点にならない。コンパスを閉じたり開いたりせず、そのまま針を移動させよう。

2

交点が2つあるとき、どちらを選ぶか迷う

ステップ2で円弧が2点で交わることがある。角の内側にある交点を選ぶこと。外側の交点を選ぶと、二等分線ではなく別の直線になる。

3

円弧が2辺と交わらない

ステップ1の円弧が小さすぎると、2辺のうち1辺としか交わらないことがある。円弧の半径は、角の開き具合を見て十分に大きくとること。

この単元のよくある質問

Q. ステップ1とステップ2の円弧の半径は同じでなければいけませんか?

A. いいえ、違っても大丈夫である。ステップ1の半径とステップ2の半径は別々でよい。ただし、ステップ2でPを中心に描く円弧とQを中心に描く円弧は、必ず同じ半径にすること。

Q. なぜ分度器を使わずにコンパスで作図するのですか?

A. 作図は「コンパスと定規だけで正確な図形を描く」という数学の伝統的な手法である。分度器は目盛りを読む誤差があるが、作図は理論的に正確な図形が得られる。また、作図の手順を理解することで、図形の性質(合同など)を深く理解できる。

Q. 角の二等分線は他にどんな場面で使いますか?

A. 三角形の内接円の作図(3つの角の二等分線の交点が内心)、角の三等分(特殊な角度の場合)、折り紙の折り目の作図など、様々な場面で使われる。また、高校では「角の二等分線の定理」として、辺の比との関係も学ぶ。

練習問題

問1. 次の文の( )に当てはまる言葉を答えよ。
角の二等分線を作図するとき、頂点Oから同じ( ① )で円弧を描き、2辺との交点をP, Qとする。次に、P, Qからそれぞれ同じ( ① )で円弧を描き、その( ② )をRとする。最後にOとRを結ぶ。
問2. 右の図で、直線ORが∠AOBの二等分線であるとき、△OPRと△OQRが合同であることを証明するための条件を3つ書け。
問3. 角の二等分線上の点Pから、角の2辺に垂線を下ろしたとき、2辺までの距離について成り立つことを答えよ。

まとめ

この記事では、角の二等分線の作図方法と、なぜその方法で二等分できるのかを学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 手順:頂点から円弧 → 交点P, Qから同じ半径で円弧 → 交点Rと頂点を結ぶ
  • 理由:3辺が等しい三角形が2つできるので、対応する角も等しくなる(三辺相等による合同)
  • 性質:二等分線上の点は、角の2辺から等しい距離にある

作図は手順を丸暗記するのではなく、「なぜそうなるか」を理解することで、迷わずにできるようになる。

Core-dorill— 基礎を、何度でも。

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