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【平面図形】円と接線|接点と接線の性質【中3数学】【必須】

円に直線がちょうど1点だけで触れている図を見て、「なぜ接線は接点で円の半径と垂直になるのか」と疑問に思ったことはないだろうか。

テストで「接線の長さを求めよ」という問題が出ると、どこに直角があるのかわからず手が止まってしまう。公式を覚えていても、図のどこに当てはめればいいかがわからない。

実は、接線せっせんの問題で迷う原因は、「接点で垂直」というたった1つの性質を図の中で見つけられていないだけである。この記事では、接線と接点の基本を図解し、なぜ垂直になるのかを理解できるまで解説する。

対象:中学3年 所要時間:約8分
目次

そもそも接線・接点とは?

まずは言葉の意味を確認しよう。

接線せっせんとは、円とちょうど1点だけで交わる直線のことである。「触れている」「接している」という意味の「接」を使っている。

接点せってんとは、接線と円が触れている、その1点のことである。

具体的に見てみよう。下の図で、直線 $\ell$ は円Oとちょうど1点Pだけで交わっている。このとき、

  • 直線 $\ell$ を「円Oの接線せっせん」という
  • 点Pを「接点せってん」という

点Pは円周上にあり、直線 $\ell$ は点Pを通っている。しかし、直線 $\ell$ は円の内側に入り込んでいない。まさに「触れているだけ」という状態である。

接線の最も重要な性質:接点で垂直

接線について、必ず覚えておくべき性質がある。

$$\text{接線は、接点において円の半径と垂直に交わる}$$

言い換えると、中心Oから接点Pに引いた線分OP(これは半径はんけい)と、接線 $\ell$ は、接点Pで90°の角をなす。

記号で書くと:

$$OP \perp \ell$$

$\perp$ は「垂直すいちょく」を表す記号である。「OPと $\ell$ は垂直」と読む。

なぜ垂直になるのかを図で理解する

「接点で垂直」と言われても、なぜそうなるのかイメージしにくいかもしれない。ここでは、直線を回転させるアニメーションで理解しよう。

アニメーションを見ると、次のことがわかる。

  • 直線が斜めのとき(半径と垂直でないとき):直線は円を「突き抜けて」2点で交わる
  • 直線が半径と垂直になったとき:直線は円にちょうど1点で「触れる」だけになる

つまり、円に1点だけで接するためには、必然的に半径と垂直にならなければならないのである。

接線の性質を使う場面

「接点で垂直」という性質は、次のような場面で使う。

場面1:直角三角形を見つける

接線の問題では、中心O・接点P・もう1点を結ぶと直角三角形ができることが多い。直角があれば、三平方の定理さんへいほうのていりが使える。

場面2:接線の長さを求める

外部の点Aから円に接線を引いたとき、AからPまでの長さを「接線の長さ」という。直角三角形OPAで三平方の定理を使えば求められる。

$$AP^2 + OP^2 = OA^2$$

例題:接線の長さを求める

具体的な問題を解いてみよう。

例題. 半径3cmの円Oがある。円の外部の点Aから円に接線を引き、接点をPとする。OA = 5cm のとき、接線の長さAPを求めよ。
1

まず、使う性質を確認する。

接線は接点で半径と垂直だから、$\angle OPA = 90°$ である。

2

$\triangle OPA$ は直角三角形なので、三平方の定理が使える。

$$OP^2 + AP^2 = OA^2$$
3

わかっている値を代入する。

$OP = 3$(半径)、$OA = 5$ だから、

$$3^2 + AP^2 = 5^2$$
4

計算して $AP$ を求める。

$$\begin{aligned} 9 + AP^2 &= 25 \\[8pt] AP^2 &= 25 - 9 \\[8pt] AP^2 &= 16 \\[8pt] AP &= 4 \end{aligned}$$

答え:$AP = 4$ cm

$AP^2 = 16$ から $AP = \pm 4$ となるが、長さは正の値なので $AP = 4$ である。

よくある質問と答え

Q. 接線はなぜ1点でしか交わらないのですか?

A. 接線は円に「触れている」だけの直線です。もし2点で交わっていたら、それは円を「突き抜けている」ことになり、接線とは呼びません。2点で交わる直線は「割線」といいます。

Q. 外部の点から円に接線を引くと、2本引けるのはなぜですか?

A. 円の外側の点から円を見ると、円の左側と右側にそれぞれ「ちょうど触れる」ような直線が引けます。左右対称に2本の接線が存在し、しかもその2本の接線の長さ(外部の点から接点までの距離)は等しくなります。

Q. 接線の問題で最初に何をすればいいですか?

A. まず「接点」を見つけて印をつけましょう。次に、中心と接点を結ぶ半径を書き込みます。すると「接点で垂直」の性質から直角が見つかり、直角三角形ができることが多いです。直角三角形が見つかれば、三平方の定理が使えます。

練習問題

問1. 半径5cmの円Oがある。円の外部の点Aから円に接線を引き、接点をPとする。OA = 13cm のとき、接線の長さAPを求めよ。
問2. 半径4cmの円Oがある。円の外部の点Aから円に接線を引いたところ、接線の長さが3cmであった。OAの長さを求めよ。
問3. 半径 $r$ cmの円Oがある。円の外部の点Aから円に接線を引き、接点をPとする。OA = 10cm、AP = 8cm のとき、半径 $r$ を求めよ。

まとめ

この記事では、円の接線と接点について学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 接線とは、円とちょうど1点だけで交わる直線のこと
  • 接点とは、接線と円が触れている点のこと
  • 最重要性質:接線は、接点において円の半径と垂直に交わる
  • この性質を使うと、直角三角形が見つかり、三平方の定理で長さを求められる

接線の問題を見たら、まず「接点」を探し、「中心と接点を結ぶ半径」を書き込もう。そこに直角があることを意識すれば、問題がぐっと解きやすくなる。

Core-dorill— 基礎を、何度でも。

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