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【二次関数】変化の割合の基本と計算【中3数学】【必須】

「変化の割合を求めよ」という問題で、何をどう計算すればいいか迷っていないだろうか。

公式は知っているはずなのに、分子と分母のどちらに何を入れるか忘れてしまう。これは、変化の割合が「何を表しているか」をイメージできていないだけである。

この記事では、変化の割合の意味を図でつかみ、計算手順を完全に身につけるところまで順を追って解説する。

🔰 初めての方へ:難しい理論は一切省略する。「この順番で計算すれば必ず解ける」という手順だけをお伝えするので、数学が苦手でも安心してほしい。

対象:中学3年 所要時間:約10分
目次

この記事で使う用語

先に、この記事で登場する専門用語をまとめておく。わからない言葉が出てきたら、ここに戻って確認しよう。

変化の割合へんかのわりあい
$x$ が増えたとき、$y$ がどれだけ増えるかを表す数。「$x$ が1増えると、$y$ はいくつ増えるか」を示している。
増加量ぞうかりょう
ある値から別の値への変化量のこと。「後の値 − 前の値」で求める。増加量がマイナスなら「減った」ことを意味する。
$x$ の増加量ぞうかりょう
$x$ の値がどれだけ変化したか。$x$ が1から3に変わったなら、$x$ の増加量は $3 – 1 = 2$ である。
$y$ の増加量ぞうかりょう
$y$ の値がどれだけ変化したか。$y$ が4から10に変わったなら、$y$ の増加量は $10 – 4 = 6$ である。
二次関数にじかんすう
$y = ax^2$ や $y = ax^2 + bx + c$ の形で表される関数のこと。グラフは放物線になる。

道具(公式)を手に入れる

証明は不要。「こういう道具がある」と知っていれば、あとは使い方を覚えるだけである。

🎯 この公式でできること:
$x$ の値がある範囲で変化したとき、「$x$ が1増えるごとに $y$ が平均でどれだけ変化するか」がわかる。
$$\text{変化の割合} = \frac{y\text{ の増加量}}{x\text{ の増加量}}$$

この公式の各部分の意味は以下の通りである。

  • 分子(上):$y$ の増加量 = (後の $y$ の値)−(前の $y$ の値)
  • 分母(下):$x$ の増加量 = (後の $x$ の値)−(前の $x$ の値)
💡 覚え方のコツ
yが上、xが下」と覚えよう。アルファベット順で $x$ より $y$ が後なので、$y$ が上(分子)に来ると覚えるのも良い。

使い方マニュアル

変化の割合を求める手順は以下の通りである。

1

まず、$x$ の値の「前」と「後」を確認する。

(なぜ?:どこからどこへ変化したかがわからないと、増加量が計算できないため)

2

次に、$x$ の増加量を計算する:(後の $x$)−(前の $x$)

(なぜ?:分母に入れる値を先に求めておく)

3

次に、前と後の $x$ の値を関数に代入して、それぞれの $y$ の値を求める。

(なぜ?:$y$ の増加量を求めるには、前後の $y$ の値が必要だから)

4

次に、$y$ の増加量を計算する:(後の $y$)−(前の $y$)

(なぜ?:分子に入れる値を求める)

5

最後に、公式に代入する:$\dfrac{y\text{ の増加量}}{x\text{ の増加量}}$

(なぜ?:割り算をすれば、「$x$ が1増えたときの $y$ の変化量」が求まる)

図で理解する

📊 この図の見方

これから表示する図は、二次関数 $y = x^2$ のグラフと、変化の割合の意味を視覚的に表している。

  • 青い曲線:二次関数 $y = x^2$ のグラフ(放物線)
  • 赤い点:$x = 1$ のときの点と、$x = 3$ のときの点
  • 緑の線:$x$ の増加量と $y$ の増加量を示す線分
💡 図から読み取れること
  • $x$ が1から3に増えると、増加量は $3 – 1 = 2$
  • $y$ が1から9に増えると、増加量は $9 – 1 = 8$
  • 変化の割合 $= \dfrac{8}{2} = 4$($x$ が1増えるごとに $y$ は平均4増える)

実際に解いてみよう

ステップ1:まずは簡単な問題で練習

🔰 易 ウォームアップ
関数 $y = x^2$ で、$x$ が1から2まで変化するときの変化の割合を求めよ。
(💡 数値が小さくて計算しやすい!)
1

$x$ の「前」と「後」を確認する。

前:$x = 1$、後:$x = 2$

2

$x$ の増加量を計算する。

$$x\text{ の増加量} = 2 – 1 = 1$$
3

前後の $y$ の値を求める。

$x = 1$ のとき:$y = 1^2 = 1$

$x = 2$ のとき:$y = 2^2 = 4$

4

$y$ の増加量を計算する。

$$y\text{ の増加量} = 4 – 1 = 3$$
5

公式に代入する。

$$\text{変化の割合} = \frac{3}{1} = 3$$

答え:$3$

(💡 答えの意味:$x$ が1から2に1増える間に、$y$ は3増えた)

ステップ2:標準的な問題に挑戦

📝 標準 例題1
関数 $y = 2x^2$ で、$x$ が1から4まで変化するときの変化の割合を求めよ。
1

$x$ の「前」と「後」を確認する。

前:$x = 1$、後:$x = 4$

2

$x$ の増加量を計算する。

$$x\text{ の増加量} = 4 – 1 = 3$$
3

前後の $y$ の値を求める。

$x = 1$ のとき:$y = 2 \times 1^2 = 2 \times 1 = 2$

$x = 4$ のとき:$y = 2 \times 4^2 = 2 \times 16 = 32$

4

$y$ の増加量を計算する。

$$y\text{ の増加量} = 32 – 2 = 30$$
5

公式に代入する。

$$\text{変化の割合} = \frac{30}{3} = 10$$

答え:$10$

ステップ3:負の値を含む問題

📝 標準 例題2
関数 $y = x^2$ で、$x$ が $-3$ から $-1$ まで変化するときの変化の割合を求めよ。
💡 ここでつまずきやすい
$x$ が負の値でも、手順は全く同じである。「後 − 前」の計算で符号を間違えないように注意しよう。
1

$x$ の「前」と「後」を確認する。

前:$x = -3$、後:$x = -1$

(💡 数直線上で $-3$ は $-1$ より左にあるので、$-3$ が「前」)

2

$x$ の増加量を計算する。

$$x\text{ の増加量} = (-1) – (-3) = -1 + 3 = 2$$
3

前後の $y$ の値を求める。

$x = -3$ のとき:$y = (-3)^2 = 9$

$x = -1$ のとき:$y = (-1)^2 = 1$

4

$y$ の増加量を計算する。

$$y\text{ の増加量} = 1 – 9 = -8$$
5

公式に代入する。

$$\text{変化の割合} = \frac{-8}{2} = -4$$

答え:$-4$

(💡 答えの意味:変化の割合がマイナスということは、$x$ が増えると $y$ は減ることを表している)

よくある間違いと対策

⚠️

分子と分母を逆にしてしまう

変化の割合は「$y$ の増加量 ÷ $x$ の増加量」である。

❌ よくある失敗:$\dfrac{x\text{ の増加量}}{y\text{ の増加量}}$ と逆にしてしまう
✅ 正しくは:$\dfrac{y\text{ の増加量}}{x\text{ の増加量}}$(「$y$ が上、$x$ が下」と覚える)
⚠️

「後 − 前」の順番を間違える

増加量は必ず「後の値 − 前の値」で計算する。

❌ よくある失敗:$x$ が1から3に変化するとき、$1 – 3 = -2$ と計算
✅ 正しくは:$3 – 1 = 2$(後の3から前の1を引く)
⚠️

$y$ の値を求めるときの計算ミス

特に負の数の2乗に注意する。

❌ よくある失敗:$(-3)^2 = -9$ と計算
✅ 正しくは:$(-3)^2 = (-3) \times (-3) = 9$(マイナス × マイナス = プラス)
✅ 検算のコツ
計算が終わったら、もう一度「$x$ の増加量」と「$y$ の増加量」を確認しよう。増加量を計算し直して、変化の割合 × ($x$ の増加量) = ($y$ の増加量) が成り立てばOK。

練習問題

🔰 易 問1. 関数 $y = x^2$ で、$x$ が2から5まで変化するときの変化の割合を求めよ。
📝 標準 問2. 関数 $y = 3x^2$ で、$x$ が $-2$ から1まで変化するときの変化の割合を求めよ。
🔥 やや難 問3. 関数 $y = -2x^2$ で、$x$ が $-1$ から3まで変化するときの変化の割合を求めよ。

この単元のよくある質問

Q. 変化の割合がマイナスになることはありますか?

A. ある。変化の割合がマイナスのときは、「$x$ が増えると $y$ は減る」ことを意味する。二次関数にじかんすうでは、$x$ が正から負の範囲を通過するときや、$y = -ax^2$ の形のとき、マイナスになることがある。

Q. 一次関数の変化の割合と二次関数の変化の割合は違うのですか?

A. 計算方法(公式)は同じである。違いは、一次関数では変化の割合が常に一定(傾きと等しい)であるのに対し、二次関数では $x$ の範囲によって変化の割合が変わる点である。

Q. なぜ「平均」という言葉を使うのですか?

A. 二次関数では、$x$ が1増えるごとの $y$ の変化量は一定ではない。変化の割合は、指定された $x$ の範囲全体での「平均的な変化量」を表している。グラフで言えば、2点を結んだ直線の傾きに相当する。

まとめ

この記事では、二次関数における変化の割合の意味と計算方法について学んだ。ポイントは以下の通りである。

✅ これができればOK

  • □ 変化の割合 $= \dfrac{y\text{ の増加量}}{x\text{ の増加量}}$ を正しく覚えている(「$y$ が上、$x$ が下」)
  • 増加量ぞうかりょうは「後 − 前」で計算できる
  • □ $y$ の値を求めるとき、負の数の2乗を正しく計算できる
  • □ 変化の割合がマイナスになっても慌てない(「$x$ が増えると $y$ は減る」という意味)

Core-dorill — 基礎を、何度でも。

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