「二次関数の式を求めよ」という問題で、「グラフは与えられているのに、式が作れない」と困っていないだろうか。
公式 $y = ax^2$ は知っている。でも「$a$ をどうやって求めるのか」がわからない。そんな経験はないだろうか。
実は、グラフが通る点の座標がわかれば、$a$ は「代入して計算」するだけで求まる。難しい発想は一切不要である。
🔰 初めての方へ:数学が苦手でも大丈夫。この記事では「座標を代入して、$a$ の方程式を解く」という1つの手順だけをマスターする。手順通りにやれば必ず解ける。
この記事で使う用語
先に、この記事で登場する専門用語をまとめておく。わからない言葉が出てきたら、ここに戻って確認しよう。
- 二次関数(にじかんすう)
- $y = ax^2$ の形で表される関数のこと。グラフは放物線(パラボラ)になる。
- 座標(ざひょう)
- 点の位置を $(x, y)$ の形で表したもの。例えば $(2, 8)$ は「$x = 2$、$y = 8$ の位置にある点」を意味する。
- 係数
- 文字の前についている数のこと。$y = 3x^2$ なら「3」が $x^2$ の係数。この記事では $a$ のことを指す。
- 代入(だいにゅう)
- 文字の部分に具体的な数値を入れること。$y = ax^2$ に $x = 2$ を代入すると $y = a \times 2^2 = 4a$ になる。
- 通る点
- グラフがその点の上を通過すること。点 $(2, 8)$ を通るなら、$x = 2$ のとき $y = 8$ になる。
道具(公式)を手に入れる
証明は不要。「こういう道具がある」と知っていれば、あとは使い方を覚えるだけである。
グラフが通る点の座標から、二次関数の式 $y = ax^2$ の $a$ の値を求められる。
この式の各記号の意味は以下の通りである。
- $y$:点の $y$ 座標(縦の位置)
- $a$:グラフの開き具合を決める係数(これを求めたい)
- $x$:点の $x$ 座標(横の位置)
「グラフが点 $(p, q)$ を通る」とは、「$x = p$、$y = q$ のとき式が成り立つ」ことを意味する。
だから座標を式に代入すれば、$a$ だけが未知数の方程式ができる。
使い方マニュアル
$a$ を求める手順は、たった3ステップである。
通る点の座標 $(x, y)$ を確認する
(なぜ?:代入する数値を間違えると、答えも間違うため)
$y = ax^2$ に $x$ と $y$ の値を代入する
(なぜ?:代入すると、$a$ だけが未知数の方程式ができるため)
方程式を解いて $a$ を求める
(なぜ?:$a$ の値がわかれば、式が確定するため)
図で理解する
下の図は、二次関数 $y = ax^2$ のグラフと、そのグラフが通る点を示している。
- 青い曲線:二次関数 $y = ax^2$ のグラフ(放物線)
- 赤い点:グラフが通る点(座標が与えられている)
- 点線:点の $x$ 座標と $y$ 座標を示す補助線
- 点 $(2, 8)$ は放物線の上にある(グラフがこの点を通る)
- $x = 2$ のとき $y = 8$ なので、式に代入すると $8 = a \times 2^2 = 4a$
- これを解くと $a = 2$ となり、式は $y = 2x^2$ と確定する
実際に解いてみよう
ステップ1:まずは簡単な問題で練習
二次関数 $y = ax^2$ のグラフが点 $(1, 3)$ を通るとき、$a$ の値を求めよ。
(💡 $x = 1$ なので、$x^2$ も 1 になる。計算がとても簡単!)
通る点の座標を確認する。
点 $(1, 3)$ なので、$x = 1$、$y = 3$ である。
$y = ax^2$ に代入する。
計算して $a$ を求める。
よって、$a = 3$
答え:$a = 3$
(💡 答えの意味:式は $y = 3x^2$。$x = 1$ を代入すると $y = 3 \times 1^2 = 3$ で、点 $(1, 3)$ を通ることが確認できる ✓)
ステップ2:標準的な問題に挑戦
二次関数 $y = ax^2$ のグラフが点 $(2, 8)$ を通るとき、$a$ の値を求めよ。
通る点の座標を確認する。
点 $(2, 8)$ なので、$x = 2$、$y = 8$ である。
$y = ax^2$ に代入する。
($x$ の場所に 2、$y$ の場所に 8 を入れる)
計算して $a$ を求める。
(まず $2^2 = 4$ を計算してから、$a$ を求める)
答え:$a = 2$
(💡 検算:$y = 2x^2$ に $x = 2$ を代入すると $y = 2 \times 4 = 8$。点 $(2, 8)$ を通る ✓)
ステップ3:少し複雑な例
二次関数 $y = ax^2$ のグラフが点 $(3, -18)$ を通るとき、$a$ の値を求めよ。
通る点の座標を確認する。
点 $(3, -18)$ なので、$x = 3$、$y = -18$ である。
(💡 $y$ が負の数でも、同じ手順でOK!)
$y = ax^2$ に代入する。
計算して $a$ を求める。
答え:$a = -2$
(💡 $a$ が負なので、グラフは上に凸(開きが下向き)の放物線になる。検算:$y = -2 \times 9 = -18$ ✓)
ステップ4:分数になるパターン
二次関数 $y = ax^2$ のグラフが点 $(4, 8)$ を通るとき、$a$ の値を求めよ。
通る点の座標を確認する。
点 $(4, 8)$ なので、$x = 4$、$y = 8$ である。
$y = ax^2$ に代入する。
計算して $a$ を求める。
(💡 分数は約分して最も簡単な形にする)
答え:$a = \dfrac{1}{2}$
(💡 検算:$y = \frac{1}{2} \times 16 = 8$ ✓)
よくある間違いと対策
$x$ と $y$ を逆に代入してしまう
座標 $(2, 8)$ のとき、$x = 2$、$y = 8$ である。$x = 8$、$y = 2$ と逆にしないこと。
$(2, 8)$ を「$x = 8$、$y = 2$」と読み間違える
✅ 覚え方:座標は「$(x, y)$」の順番。「横、縦」または「右、上」と覚える
$x^2$ の計算を忘れる
$x = 3$ のとき、式に代入するのは「$3$」ではなく「$3^2 = 9$」である。
$y = ax^2$ に $x = 3$ を代入して「$y = 3a$」としてしまう
✅ 正しくは:$y = a \times 3^2 = 9a$
符号のミス
$y$ が負の数のとき、$a$ も負になることがある。計算後に検算で確認しよう。
求めた $a$ を使って、元の点を通るか確認する。
式に $x$ を代入して、$y$ と一致すればOK。
練習問題
この単元のよくある質問
Q. 点の座標が分数のときはどうすればいいですか?
A. 同じ手順で代入すればよい。例えば点 $\left(\frac{1}{2}, 1\right)$ を通るなら、$1 = a \times \left(\frac{1}{2}\right)^2 = \frac{1}{4}a$ となり、$a = 4$ が求まる。分数の計算に注意しよう。
Q. $x = 0$ の点が与えられたらどうなりますか?
A. $y = ax^2$ に $x = 0$ を代入すると、$y = a \times 0^2 = 0$ となる。つまり、原点 $(0, 0)$ 以外の「$x = 0$ の点」が与えられることはない。もし $(0, 0)$ が与えられた場合、$a$ は任意の値をとれるため、他の点の情報も必要になる。
Q. 2つの点が与えられたときはどうすればいいですか?
A. $y = ax^2$ の形であれば、$a$ は1つしかないので、1点の情報だけで決まる。2点が与えられた場合は、どちらを使っても同じ答えになるはずである。もし違う答えになったら、問題の条件を見直そう。
まとめ
この記事では、二次関数 $y = ax^2$ のグラフが通る点から $a$ の値を求める方法を学んだ。ポイントは以下の通りである。
✅ これができればOK
- □ 通る点の座標 $(x, y)$ を正しく読み取れる
- □ $y = ax^2$ に座標を代入できる($x^2$ の計算を忘れない)
- □ $a$ についての方程式を解ける
- □ 答えを代入して検算できる
📝 手順のおさらい
- 座標を確認:$(x, y)$ の値をメモ
- 代入:$y = ax^2$ に $x$ と $y$ を入れる
- 計算:$a = \dfrac{y}{x^2}$ を計算
- 検算:求めた $a$ を使って、元の点を通るか確認
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