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【反比例】歯車・てこ・人数と時間の問題【中1数学】【応用】

反比例の問題で「歯車」「てこ」「人数と時間」が出てきた瞬間、頭が真っ白になっていないだろうか。

「比例は得意なのに、反比例になると式が立てられない」「なぜ掛け算になるのかわからない」——そんな声をよく聞く。実は、反比例の応用問題でつまずく人の多くは、問題文のどこに反比例が隠れているかを見抜けていないだけである。

この記事では、歯車・てこ・人数と時間という3つの典型パターンを、図解とアニメーションで順を追って解説する。読み終わる頃には「あ、これも反比例だ」と見抜けるようになる。

対象:中学1年 所要時間:約12分
目次

反比例の応用問題とは?

反比例はんぴれいとは、一方が2倍、3倍になると、もう一方が $\dfrac{1}{2}$ 倍、$\dfrac{1}{3}$ 倍になる関係のことである。式で書くと $xy = k$($k$ は定数ていすう)となる。

定数とは、変わらない決まった数のことである。反比例では「2つの量の積が常に一定」という性質が重要である。

この記事で扱う3つのパターンは、すべて「積が一定」という反比例の性質で解ける。

パターン反比例の関係積が一定になる理由
歯車歯数 × 回転数 = 一定かみ合った歯の総数が同じ
てこおもりの重さ × 支点からの距離 = 一定回転させる力が釣り合う
人数と時間人数 × 時間 = 一定仕事の総量が同じ

パターン1:歯車の問題

歯車の反比例のしくみ

2つの歯車がかみ合って回転するとき、次の関係が成り立つ。

$$\text{(歯車Aの歯数)} \times \text{(Aの回転数)} = \text{(歯車Bの歯数)} \times \text{(Bの回転数)}$$

なぜ積が等しくなるのか。歯車Aが1回転すると、Aの歯数と同じだけの歯がBに伝わる。Bは受け取った歯の数だけ回転するので、「歯数 × 回転数」は両方で等しくなる。

例題1:歯車の回転数

問題歯数20枚の歯車Aと歯数30枚の歯車Bがかみ合っている。歯車Aが6回転するとき、歯車Bは何回転するか。

解き方

1「歯数 × 回転数」の積が等しいことを使う
2Bの回転数を $x$ とおいて式を立てる
$$\begin{aligned} 20 \times 6 &= 30 \times x \\[8pt] 120 &= 30x \\[8pt] x &= \frac{120}{30} \\[8pt] x &= 4 \end{aligned}$$

答え:4回転

歯数が少ない方が多く回転する。これは反比例の「一方が大きいと他方が小さい」という性質そのものである。

パターン2:てこの問題

てこの反比例のしくみ

てこてこが釣り合うとき、次の関係が成り立つ。

$$\text{(左のおもり)} \times \text{(左の距離)} = \text{(右のおもり)} \times \text{(右の距離)}$$

この積のことを「モーメントもーめんと」という。回転させようとする力の大きさを表す。左右のモーメントが等しいとき、てこは釣り合う。

例題2:てこの釣り合い

問題支点してんから左に40cmの位置に90gのおもりがある。釣り合わせるには、支点から右に60cmの位置に何gのおもりを置けばよいか。

解き方

1「重さ × 距離」の積が等しいことを使う
2右のおもりの重さを $x$ gとおいて式を立てる
$$\begin{aligned} 90 \times 40 &= x \times 60 \\[8pt] 3600 &= 60x \\[8pt] x &= \frac{3600}{60} \\[8pt] x &= 60 \end{aligned}$$

答え:60g

距離が遠いほど、軽いおもりで釣り合う。これも反比例の性質である。

パターン3:人数と時間の問題

人数と時間の反比例のしくみ

ある仕事をするとき、次の関係が成り立つ。

$$\text{(人数)} \times \text{(かかる時間)} = \text{(仕事の総量)}$$

仕事の総量が同じなら、人数と時間は反比例の関係になる。

例題3:人数と時間

問題ある作業を8人ですると15日かかる。同じ作業を12人ですると何日かかるか。

解き方

1「人数 × 日数」の積が等しいことを使う
212人でかかる日数を $x$ 日とおいて式を立てる
$$\begin{aligned} 8 \times 15 &= 12 \times x \\[8pt] 120 &= 12x \\[8pt] x &= \frac{120}{12} \\[8pt] x &= 10 \end{aligned}$$

答え:10日

3パターンの解法まとめ

どのパターンも、解き方は同じ3ステップである。

1「積が一定」になる2つの量を見つける
2求めたい量を $x$ とおく
3積が等しい式を立てて解く
パターン積が一定になる式
歯車歯数A × 回転数A = 歯数B × 回転数B
てこ重さ左 × 距離左 = 重さ右 × 距離右
人数と時間人数 × 時間 = 仕事の総量(一定)

よくある間違いと対策

1比例と混同して足し算・引き算をしてしまう
反比例は「積が一定」である。足し算や引き算ではなく、必ず掛け算の式を立てる。
2どの量とどの量が反比例か見抜けない
「片方が増えると、もう片方が減る」ペアを探す。歯数が増えると回転数は減る。人数が増えると時間は減る。
3単位を揃え忘れる
距離がcmとmで混在していたら、どちらかに統一してから計算する。

この単元のよくある質問

Q. 歯車の問題で、歯数が書いていないときはどうすればいい?

A. 歯数の代わりに「歯車の直径」や「半径」が与えられることがある。その場合、直径(または半径)と回転数の積が一定になる。歯数と直径は比例するので、同じように解ける。

Q. てこの問題で「支点」「力点」「作用点」が出てきたら?

A. 支点はてこを支える点、力点は力を加える点、作用点は物を持ち上げる点である。釣り合いの計算では、支点からの距離を使う。力点や作用点の位置が支点から何cmかを読み取ろう。

Q. 「仕事量」という言葉が問題文にないときも、人数×時間でいいの?

A. 「同じ作業を」「全部で」などの表現があれば、仕事の総量は一定と考えてよい。ただし「1人あたりの作業量が違う」と書いてあれば、単純な反比例ではないので注意する。

練習問題

問1. 歯数24枚の歯車Aと歯数36枚の歯車Bがかみ合っている。歯車Bが8回転するとき、歯車Aは何回転するか。
問2. 支点から左に50cmの位置に120gのおもりがある。支点から右に75cmの位置に何gのおもりを置くと釣り合うか。
問3. ある仕事を6人ですると20日かかる。同じ仕事を5人ですると何日かかるか。

まとめ

この記事では、反比例の応用問題として「歯車」「てこ」「人数と時間」の3パターンを学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 3パターンすべて「積が一定」という反比例の性質で解ける
  • 歯車は「歯数 × 回転数」、てこは「重さ × 距離」、仕事は「人数 × 時間」
  • 求めたい量を $x$ とおき、積が等しい式を立てて解く

Core-dorill— 基礎を、何度でも。

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