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【比例】関数とは|変数と関係を表す式【中1数学】【基礎】

「関数って何?」と聞かれて、うまく説明できる人は意外と少ない。

「$y = 2x$ みたいな式のこと?」「グラフを描くやつ?」——そんなふうに、なんとなくのイメージだけで進んでしまい、後になって「結局、関数って何だったんだろう」と混乱こんらんする人が多いのである。

実は、関数の正体は「2つの数の間にある決まったルール」である。この記事では、「変数へんすう」と「関数」の意味を、具体例とアニメーションで順を追って解説する。

対象:中学1年 所要時間:約8分
目次

そもそも「変数」とは何か?

関数を理解するには、まず「変数」という言葉を知る必要がある。

変数へんすうとは、「いろいろな値に変わることができる文字」のことである。数学では $x$ や $y$ などのアルファベットで表す。

例えば、次のような場面を考えてみよう。

「1個80円のりんごを $x$ 個買うと、代金は $y$ 円になる」

ここで、$x$ は「買う個数」、$y$ は「代金」を表している。

  • $x = 1$ のとき、$y = 80$
  • $x = 2$ のとき、$y = 160$
  • $x = 3$ のとき、$y = 240$

このように、$x$ の値が変わると、それにおうじて $y$ の値も変わる。だから「変数」と呼ぶのである。

「関数」とは何か?

では、いよいよ「関数」の定義に入ろう。

関数かんすうとは、「$x$ の値を1つ決めると、$y$ の値がただ1つに決まる関係」のことである。

さきほどのりんごの例を思い出してほしい。

  • $x = 2$ と決めると、$y = 160$ にただ1つ決まる
  • $x = 5$ と決めると、$y = 400$ にただ1つ決まる

「$x$ を決めれば $y$ が1つに決まる」——この関係があるとき、「$y$ は $x$ の関数である」という。

言い換えると、関数とは「入力($x$)を入れると、出力($y$)が1つだけ出てくる装置そうち」のようなものである。

関数を図で理解する

関数のイメージをつかむために、「入力と出力の関係」をアニメーションで見てみよう。

このように、関数は「$x$ を入れると $y$ が出てくる箱」と考えるとわかりやすい。

大切なのは、同じ $x$ を入れたら、いつも同じ $y$ が出てくるということである。$x = 3$ を入れて、あるときは $y = 240$、別のときは $y = 300$ と出てきたら、それは関数ではない。

関数を式で表す

関数の「ルール」は、式で表すことができる。

りんごの例では、

$$y = 80x$$

と表せる。これが「関数を表す式」である。

この式を使えば、$x$ の値からいつでも $y$ の値を計算できる。

1

$x = 4$ のとき

$$y = 80 \times 4 = 320$$
2

$x = 10$ のとき

$$y = 80 \times 10 = 800$$

「関数」と「関数でないもの」の違い

ここで、「関数である」と「関数でない」の違いを確認しておこう。

関数の例

例1:正方形の1辺の長さ $x$ と面積 $y$

$$y = x^2$$

$x = 3$ と決めれば、$y = 9$ とただ1つに決まる。これは関数である。

例2:時速40kmで $x$ 時間走ったときの距離 $y$

$$y = 40x$$

$x = 2$ と決めれば、$y = 80$ とただ1つに決まる。これも関数である。

関数でない例

例3:$x$ 歳の人の身長 $y$

$x = 14$(14歳)と決めても、身長は人によって違う。160cmの人もいれば、170cmの人もいる。$y$ が1つに決まらないので、これは関数ではない。

ポイント:$x$ を決めたとき、$y$ が「ただ1つ」に決まるかどうかが、関数かどうかの判断基準である。

関数を表す2つの表現

関数は、式以外にも「表」や「グラフ」で表すことができる。

表で表す

$y = 80x$ を表にすると次のようになる。

$x$(個)12345
$y$(円)80160240320400

グラフで表す

表の値を座標にとってグラフを描くと、関数の「形」が見える。

グラフを見ると、すべての点が一直線上に並んでいることがわかる。$y = 80x$ のように、$y = ax$ の形で表される関数は、原点を通る直線になる。

よくある質問と答え

Q. 「関数」と「式」は同じ意味ですか?

A. 同じではない。「関数」は「$x$ を決めると $y$ がただ1つ決まる関係」のことであり、「式」はその関係を表す方法の1つである。関数は式だけでなく、表やグラフでも表すことができる。

Q. $y = 2$ のように $x$ が出てこない式も関数ですか?

A. 関数である。$x$ がどんな値でも、$y$ は常に $2$ という「ただ1つ」の値に決まるからである。このような関数を「定数関数」という。

Q. なぜ「関数」という名前なのですか?

A. 英語の "function"(機能、働き)を漢字かんじに訳したものである。$x$ に対して $y$ を返す「働き」があるということから、この名前がついた。

練習問題

問1. 次のうち、$y$ が $x$ の関数であるものをすべて選べ。

ア. $x$ cmの正方形の周の長さ $y$ cm

イ. 1日に $x$ 時間勉強する人のテストの点数 $y$ 点

ウ. 時速 $x$ kmで2時間走ったときの距離 $y$ km

問2. 1分間に3Lの水が出る蛇口じゃぐちがある。水を出し始めてから $x$ 分後の水の量を $y$ Lとするとき、$y$ を $x$ の式で表せ。
問3. $y = 5x$ について、$x = 4$ のときの $y$ の値を求めよ。

まとめ

この記事では、「変数」と「関数」の意味について学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 変数とは、いろいろな値に変わることができる文字のこと($x$、$y$ など)
  • 関数とは、$x$ の値を1つ決めると、$y$ の値がただ1つに決まる関係のこと
  • 関数は、グラフの3つの方法で表すことができる
  • $y$ が「ただ1つ」に決まるかどうかが、関数かどうかの判断基準

関数は、この先の「比例」「反比例」「一次関数」「二次関数」などすべての土台になる概念である。「$x$ を決めると $y$ がただ1つ決まる」——このイメージをしっかり持っておこう。

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