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【1次関数】1次関数の利用②|水槽の問題【中2数学】【必須】

「水槽に水を入れる問題」と聞いて、何から手をつければいいかわからないと感じていないだろうか。

グラフを見ても数字の意味がつかめない、式を立てようとしても何を文字にすればいいか迷う──そんな声をよく聞く。

実は、水槽の問題は「時間」と「水量」の関係を1次関数として捉えるだけである。この記事では、問題文からグラフを読み取り、式を立て、答えを求めるまでの手順を順番に解説する。

対象:中学2年 所要時間:約12分
目次

そもそも水槽の問題とは?

水槽の問題とは、水槽に水を入れたり出したりするときの「時間」と「水量」の関係を考える問題である。

水量すいりょうとは、水槽に入っている水の量(リットルやLで表す)のことである。

水を一定の速さで入れ続けると、時間が経つにつれて水量は一定の割合で増えていく。この関係はまさに1次関数である。

具体的には、次のような状況を考える。

  • 最初に水槽に10Lの水が入っている
  • 毎分3Lずつ水を入れる
  • x分後の水量をyLとする

このとき、水量yは次の式で表せる。

$$y = 3x + 10$$

この式で、3は傾きかたむき(1分あたりに増える水量)、10は切片せっぺん(最初の水量)を表している。

水槽の問題を図で理解する

水槽に水を入れる様子をグラフで見てみよう。横軸が時間(分)、縦軸が水量(L)である。

アニメーションで確認できるように、グラフは直線になる。これが1次関数の特徴である。

  • 切片(10):グラフがy軸と交わる点。最初から入っている水量を表す。
  • 傾き(3):グラフの傾き具合。1分あたりに増える水量を表す。

水槽の問題の解き方

水槽の問題を解くときは、次の手順に従う。

1
何をx、何をyにするか確認する

水槽の問題では、ほとんどの場合「時間をx(分)」「水量をy(L)」とする。問題文で確認しよう。

2
傾き(変化の割合)を求める

「毎分○L」「1分間に○L」という表現を探す。これが傾きになる。

グラフから求める場合は、2点の座標を読み取り、次の式で計算する。

$$\text{傾き} = \frac{yの増加量}{xの増加量}$$
3
切片(初期値)を求める

「最初に○L入っている」「はじめ○L」という表現を探す。これが切片になる。

グラフから求める場合は、x = 0のときのyの値を読み取る。

4
1次関数の式を立てる

傾きをa、切片をbとして、次の形に当てはめる。

$$y = ax + b$$
5
問われていることを求める

式ができたら、問題に応じてxやyの値を求める。

例題で手順を確認しよう

実際の問題を解きながら、手順を確認していこう。

例題

ある水槽に、最初20Lの水が入っている。この水槽に毎分4Lの割合で水を入れていく。

(1) 水を入れ始めてからx分後の水量をyLとするとき、yをxの式で表せ。

(2) 水量が60Lになるのは、水を入れ始めてから何分後か。

(1) 式を求める

1
xとyを確認

問題文より、x = 時間(分)、y = 水量(L)である。

2
傾きを求める

「毎分4L」より、傾きは4である。

3
切片を求める

「最初20L」より、切片は20である。

4
式を立てる
$$y = 4x + 20$$

答え:$y = 4x + 20$

(2) 時間を求める

1
条件を式に代入

「水量が60L」なので、y = 60を式に代入する。

$$60 = 4x + 20$$
2
方程式を解く
$$\begin{aligned} 60 &= 4x + 20 \\[8pt] 60 – 20 &= 4x \\[8pt] 40 &= 4x \\[8pt] x &= 10 \end{aligned}$$

答え:10分後

グラフから式を読み取る問題

問題文ではなく、グラフから情報を読み取る問題も出題される。ポイントを確認しよう。

グラフから式を求める手順は次の通りである。

1
2点の座標を読み取る

グラフ上の点AとB の座標を正確に読み取る。

上のグラフでは、A(0, 15)、B(6, 45)である。

2
傾きを計算する
$$\text{傾き} = \frac{45 – 15}{6 – 0} = \frac{30}{6} = 5$$
3
切片を読み取る

点A(0, 15)より、切片は15である。

4
式を書く
$$y = 5x + 15$$

水を抜く問題(傾きが負の場合)

水槽から水を抜く問題では、時間が経つと水量が減っていく。このとき、傾きは負の値になる。

上のグラフでは、最初48Lあった水が、12分後に0Lになっている。

$$\text{傾き} = \frac{0 – 48}{12 – 0} = \frac{-48}{12} = -4$$

よって、式は次のようになる。

$$y = -4x + 48$$

傾きが負のとき、グラフは右下がりになる。これは「時間が経つと水量が減る」ことを表している。

よくある間違いと対策

1
傾きと切片を逆にしてしまう

「毎分3L」→ これは傾き(xの係数)

「最初10L」→ これは切片(定数項)

$y = 3x + 10$ が正解。$y = 10x + 3$ は間違い。

2
傾きの計算で分子と分母を逆にする

傾き = $\dfrac{yの増加量}{xの増加量}$(yが先、xが後)

「y÷x」と覚えておこう。

3
水を抜く問題で傾きを正にしてしまう

水を抜く → 水量が減る → 傾きは負

必ず計算して符号を確認しよう。

この単元のよくある質問

Q. 傾きと変化の割合は同じものですか?

A. はい、1次関数においては傾きと変化の割合は同じものである。どちらも「xが1増えたときにyがどれだけ増えるか」を表している。水槽の問題では「1分あたりに増える(または減る)水量」が傾き=変化の割合である。

Q. グラフを書くときは何点を取ればいいですか?

A. 1次関数のグラフは直線なので、2点を取れば十分である。特に、切片の点(x = 0のときの点)ともう1点を取ると描きやすい。確認のために3点目を取るのも良い方法である。

Q. 「水がいっぱいになる」や「水がなくなる」を求めるにはどうすればいいですか?

A. 「水がいっぱいになる(例:60L)」ときは y = 60 を式に代入してxを求める。「水がなくなる」ときは y = 0 を代入してxを求める。どちらも「求めたい量を式に代入して方程式を解く」という同じ手順である。

練習問題

問1. ある水槽に最初30Lの水が入っている。この水槽に毎分5Lの割合で水を入れるとき、x分後の水量yLを式で表せ。
問2. 下のグラフは、ある水槽の水量の変化を表している。
(1) yをxの式で表せ。
(2) 水量が30Lになるのは何分後か。
y(L) x(分) O 0 2 4 6 8 10 20 30 40
問3. ある水槽に60Lの水が入っている。この水槽から毎分4Lの割合で水を抜くとき、
(1) x分後の水量yLを式で表せ。
(2) 水槽の水がなくなるのは何分後か。

まとめ

この記事では、1次関数を使った水槽の問題の解き方を学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 水槽の問題は「時間x」と「水量y」の1次関数として考える
  • 傾き=1分あたりの変化量(増えるなら正、減るなら負)
  • 切片=最初の水量
  • グラフからは2点を読み取って傾きを計算する
  • 条件を代入して方程式を解けば、時間や水量を求められる

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