「どっちのプランがお得か」と聞かれて、なんとなくで選んでいないだろうか。
携帯料金、動画配信サービス、駐車場料金——世の中には「基本料金+従量課金」のプランがあふれている。しかし、いざ計算しようとすると「どこから考えればいいのかわからない」「途中で混乱する」という声をよく聞く。
実は、料金プランの比較は1次関数の問題として整理すれば、機械的に解ける。この記事では、料金プランを式に変換し、グラフで比較する手順を順を追って解説する。
そもそも料金プランの問題とは?
料金プランの問題とは、「使った量に応じて料金が変わる」2つ以上のプランを比較し、どちらがお得かを判断する問題である。
従量課金とは、使った分だけ料金が加算される仕組みのことである。例えば「1分ごとに10円」「1GBごとに100円」などがこれにあたる。
具体的な例を見てみよう。
あるレンタカー会社には、以下の2つのプランがある。
- プランA:基本料金3000円、1kmあたり20円
- プランB:基本料金1000円、1kmあたり40円
何km走ると、両プランの料金が同じになるか。
このような問題は、次の3ステップで解ける。
料金プラン問題の解き方【3ステップ】
各プランを1次関数の式にする
走行距離を $x$ km、料金を $y$ 円とすると、
1次関数 $y = ax + b$ の形で、$a$ は1kmあたりの料金(傾き)、$b$ は基本料金(切片)である。
2つの式を等しいとおいて解く
両プランの料金が同じになるとき、
移項して整理すると、
答えを確認し、場合分けする
$x = 100$ のとき、それぞれの料金を計算すると、
確かに一致する。よって、100kmで両プランは同額になる。
グラフで視覚的に理解する
2つの1次関数をグラフに描くと、どちらがお得かが一目でわかる。
グラフから次のことが読み取れる。
- $x < 100$ のとき、プランBの方が下にある → プランBがお得
- $x = 100$ のとき、両プランが交わる → 同じ料金
- $x > 100$ のとき、プランAの方が下にある → プランAがお得
グラフで「下にある」とは「料金が安い」ことを意味する。y軸が料金を表しているため、y座標が小さいほど安いのである。
傾きと切片の意味を整理する
1次関数 $y = ax + b$ において、料金プラン問題では次のような意味がある。
| 要素 | 式での表現 | 料金での意味 |
|---|---|---|
| 傾き | $a$ | 1単位あたりの追加料金(変動費) |
| 切片 | $b$ | 基本料金(固定費) |
つまり、
- 基本料金が安いプラン:少ししか使わないときにお得
- 単価が安いプラン:たくさん使うときにお得
という傾向がある。交点を境に、お得なプランが入れ替わるのである。
よくある間違いと対策
式を立てるときに傾きと切片を逆にする
「基本料金3000円、1kmあたり20円」のとき、
- ❌ $y = 3000x + 20$
- ✅ $y = 20x + 3000$
$x$ にかかる数(傾き)は「1単位あたりの料金」、足す数(切片)は「基本料金」である。
方程式を解くときの移項ミス
$20x + 3000 = 40x + 1000$ を解くとき、
- ❌ $20x – 40x = 1000 + 3000$ → $-20x = 4000$ → $x = -200$
- ✅ $3000 – 1000 = 40x – 20x$ → $2000 = 20x$ → $x = 100$
移項するとき、符号の変化に注意する。
グラフの上下を逆に読む
「グラフが上にある方が高い」という基本を忘れて、上にある方をお得と判断してしまう間違いがある。y軸は料金なので、下にある方が安い=お得である。
よくある質問と答え
Q. なぜ料金プランの問題は1次関数で表せるのか?
A. 「基本料金+使った分の料金」という構造が、$y = ax + b$ の形と一致するからである。$a$ が1単位あたりの料金、$b$ が基本料金に対応する。使用量が増えると料金が一定の割合で増える関係は、まさに1次関数の特徴である。
Q. 交点の座標は何を意味するのか?
A. 交点の $x$ 座標は「両プランの料金が等しくなる使用量」、$y$ 座標は「そのときの料金」を表す。この点を損益分岐点と呼ぶこともある。この点を境に、お得なプランが入れ替わる。
Q. 3つ以上のプランがあるときはどうするのか?
A. すべてのプランを式にして、グラフに描く。各プランのグラフの中で、最も下(料金が安い)にある部分を選べばよい。2つずつ交点を求め、区間ごとにどのプランが最安かを判断する。
練習問題
- プランX:月額基本料1500円、1本視聴ごとに200円
- プランY:月額基本料4500円、見放題(追加料金なし)
- プランA:基本料金800円、1分あたり30円
- プランB:基本料金2000円、1分あたり10円
(2) 通話時間が何分のとき、両プランの料金は同じになるか。
(3) 月に80分通話する場合、どちらのプランがいくらお得か。
(2) 何時間駐車すると、両駐車場の料金は同じになるか。
まとめ
この記事では、料金プランの比較問題の解き方を学んだ。ポイントは以下の通りである。
- 各プランを $y = ax + b$ の形の1次関数で表す($a$ = 単価、$b$ = 基本料金)
- 2つの式を等しいとおいて解くと、損益分岐点がわかる
- グラフでは「下にある方が安い」ので、交点を境にお得なプランが入れ替わる
料金プランの問題は、日常生活でも役立つ実践的なスキルである。式を立てる練習を繰り返し、確実に身につけよう。
Core-dorill— 基礎を、何度でも。

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