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【1次関数】式の求め方②|2点から求める【中2数学】【必須】

「傾きも切片もわからない。でも2点の座標だけは与えられている」——こんな問題で手が止まったことはないだろうか。

1点と傾きがわかれば式は作れる。でも2点しかないとき、どこから手をつければいいのか迷ってしまう。そんな声をよく聞く。

実は、2点の座標があれば連立方程式れんりつほうていしきを使って、傾き $a$ と切片 $b$ の両方を求められる。特別な公式を覚える必要はない。この記事では、2点から1次関数の式を求める手順を、途中式を省略せずに解説する。

対象:中学2年 所要時間:約8分
目次

そもそも「2点から式を求める」とは?

1次関数の式は $y = ax + b$ という形である。この式を決めるには、$a$(かたむき)と $b$(切片)の2つの値が必要になる。

傾き $a$ とは、$x$ が1増えたときに $y$ がどれだけ変化するかを表す数である。切片 $b$ とは、グラフが $y$ 軸と交わる点の $y$ 座標である。

2つの点がグラフ上にあるということは、その点の座標を $y = ax + b$ に代入すると等式が成り立つ、ということである。

例えば、点 $(1, 3)$ がグラフ上にあるなら、$x = 1$、$y = 3$ を代入して

$$3 = a \times 1 + b$$

つまり $a + b = 3$ という式が得られる。

2点あれば、このような式が2つできる。未知数が2つ($a$ と $b$)、式も2つ。これは連立方程式で解ける状態である。

2点から式を求める流れを図で理解する

アニメーションを見てほしい。2点 $(1, 3)$ と $(4, 9)$ がグラフ上にあるとき、それぞれの座標を $y = ax + b$ に代入すると、2つの式ができる。この2つの式を連立方程式として解けば、$a$ と $b$ が求まる仕組みである。

2点から式を求める手順

具体的な手順を、例題を使って確認しよう。

例題:2点 $(1, 3)$、$(4, 9)$ を通る直線の式を求めよ。

1

2点の座標を $y = ax + b$ に代入する

点 $(1, 3)$ を代入:

$$3 = a \times 1 + b$$

整理すると:

$$a + b = 3 \quad \cdots ①$$

点 $(4, 9)$ を代入:

$$9 = a \times 4 + b$$

整理すると:

$$4a + b = 9 \quad \cdots ②$$
2

連立方程式を解く

② − ① を計算して $b$ を消去する:

$$\begin{aligned} (4a + b) – (a + b) &= 9 – 3 \\[8pt] 4a + b – a – b &= 6 \\[8pt] 3a &= 6 \\[8pt] a &= 2 \end{aligned}$$
3

もう一方の文字を求める

$a = 2$ を ① に代入:

$$\begin{aligned} 2 + b &= 3 \\[8pt] b &= 3 – 2 \\[8pt] b &= 1 \end{aligned}$$
4

式を完成させる

$a = 2$、$b = 1$ を $y = ax + b$ に代入:

$$y = 2x + 1$$

これが答えである。

「傾きの公式」を使う別解

2点から傾きを先に求める方法もある。傾き $a$ は「$y$ の増加量 ÷ $x$ の増加量」で計算できる。

$$a = \frac{y_2 – y_1}{x_2 – x_1}$$

この公式は「変化の割合」と同じである。$x$ が増えた分だけ $y$ がどれだけ増えたかを計算している。

2点 $(1, 3)$、$(4, 9)$ の場合:

$$\begin{aligned} a &= \frac{9 – 3}{4 – 1} \\[8pt] &= \frac{6}{3} \\[8pt] &= 2 \end{aligned}$$

傾きが $a = 2$ とわかったら、どちらか1点の座標を使って $b$ を求める。点 $(1, 3)$ を使うと:

$$\begin{aligned} 3 &= 2 \times 1 + b \\[8pt] 3 &= 2 + b \\[8pt] b &= 1 \end{aligned}$$

よって $y = 2x + 1$ となる。どちらの方法でも同じ答えが得られる。

2つの方法の比較

どちらの方法を使っても構わない。連立方程式に慣れているなら方法①、傾きの公式を覚えているなら方法②が速い。テストでは使いやすい方を選ぼう。

よくある間違いと対策

1

$x$ と $y$ を逆に代入する

点 $(1, 3)$ を代入するとき、$x = 3$、$y = 1$ としてしまうミス。

対策:座標は必ず $(x, y)$ の順。「横、縦」と覚えておく。

2

引き算の順番を間違える

傾きの公式で $\dfrac{y_1 – y_2}{x_1 – x_2}$ と $\dfrac{y_2 – y_1}{x_2 – x_1}$ を混ぜてしまう。

対策:分子と分母で「引く順番」を揃える。$(4, 9)$ から $(1, 3)$ を引くなら、分子も分母も「後 − 先」で統一する。

3

連立方程式の計算ミス

② − ① を計算するとき、符号を間違える。

対策:引き算するときは、すべての項の符号を確認。不安なら加減法ではなく代入法を使う。

この単元のよくある質問

Q. 2点のどちらを先に代入しても答えは同じですか?

A. 同じである。どちらの点を先に代入しても、最終的に得られる $a$ と $b$ の値は変わらない。計算しやすい方を先に使えばよい。

Q. 傾きがマイナスになることもありますか?

A. ある。右下がりのグラフは傾きがマイナスになる。例えば $(1, 5)$ と $(3, 1)$ を通る直線の傾きは $\dfrac{1-5}{3-1} = \dfrac{-4}{2} = -2$ である。

Q. 2点の $x$ 座標が同じ場合はどうなりますか?

A. その場合は1次関数ではなく、$y$ 軸に平行な直線($x = k$ の形)になる。1次関数 $y = ax + b$ の形では表せないので、問題として出題されることは少ない。

練習問題

問1. 2点 $(2, 1)$、$(5, 7)$ を通る直線の式を求めよ。
問2. 2点 $(-1, 4)$、$(3, -4)$ を通る直線の式を求めよ。
問3. 2点 $(0, 5)$、$(4, 3)$ を通る直線の式を求めよ。

まとめ

この記事では、2点の座標から1次関数の式を求める方法を学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 2点を $y = ax + b$ に代入すると、$a$ と $b$ についての式が2つできる
  • その2つの式を連立方程式として解けば、$a$ と $b$ が求まる
  • 傾きの公式 $a = \dfrac{y_2 – y_1}{x_2 – x_1}$ を使う方法もある
  • $x$ と $y$ を逆に代入しないよう注意する

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