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【連立方程式】かっこを含む連立方程式|分配法則と項の整理【中2数学】【必須】

【連立方程式】かっこを含む連立方程式|分配法則と項の整理

「かっこがついた連立方程式れんりつほうていしきが出てきた瞬間、どこから手をつければいいかわからなくなる」

そんな経験はないだろうか。

安心してほしい。かっこを含む連立方程式は、最初にかっこを外して整理するという1ステップを加えるだけで、今まで解いてきた連立方程式とまったく同じになる。

この記事を読めば、かっこを含む連立方程式を確実に解けるようになる

対象:中学2年生|所要時間:約10分

目次

かっこを外すとは?分配法則のおさらい

かっこを含む連立方程式を解く前に、分配法則ぶんぱいほうそくを確認しておこう。

分配法則とは、かっこの外にある数を、かっこの中のすべての項にかけるルールのことである。

例えば、$3(x + 2)$ を計算してみよう。

$$3(x + 2) = 3 \times x + 3 \times 2 = 3x + 6$$

このように、かっこの外の $3$ を、かっこの中の $x$ と $2$ のそれぞれにかける。

もう1つ例を見てみよう。$-2(x – 5)$ の場合である。

$$-2(x – 5) = -2 \times x + (-2) \times (-5) = -2x + 10$$

マイナスの数をかけるときは、符号に注意しよう。マイナス×マイナス=プラスである。

かっこを含む連立方程式の解き方

かっこを含む連立方程式は、次の手順で解く。

1

かっこを外す:分配法則を使って、かっこを含む式をかっこのない式に変形する

2

同類項どうるいこうをまとめる:$x$ の項どうし、$y$ の項どうし、数だけの項どうしを整理する

3

加減法または代入法だいにゅうほうで解く:整理した式を使って、通常の連立方程式として解く

同類項とは、文字の部分が同じ項のことである。例えば $3x$ と $-5x$ は同類項なので、$3x + (-5x) = -2x$ とまとめられる。

例題1:基本的なかっこを含む連立方程式

次の連立方程式を解いてみよう。

$$\begin{cases} 2(x + y) = 10 \\ x – y = 1 \end{cases}$$

手順1:かっこを外す

①の式 $2(x + y) = 10$ のかっこを外す。

$$\begin{aligned} 2(x + y) &= 10 \\[8pt] 2 \times x + 2 \times y &= 10 \\[8pt] 2x + 2y &= 10 \end{aligned}$$

これで連立方程式は次のようになった。

$$\begin{cases} 2x + 2y = 10 \quad \cdots ①’ \\ x – y = 1 \quad \cdots ② \end{cases}$$

手順2:加減法で解く

②の式を2倍して、$y$ の係数けいすうの絶対値を揃える。

$$② \times 2: \quad 2x – 2y = 2 \quad \cdots ②’$$

①’ と ②’ を足すと、$y$ が消える。

$$\begin{aligned} &\quad 2x + 2y = 10 \\ +&) \quad 2x – 2y = 2 \\ \hline &\quad 4x = 12 \end{aligned}$$

両辺りょうへんを $4$ で割る。

$$x = 3$$

手順3:もう一方の文字を求める

$x = 3$ を②に代入する。

$$\begin{aligned} 3 – y &= 1 \\[8pt] -y &= 1 – 3 \\[8pt] -y &= -2 \\[8pt] y &= 2 \end{aligned}$$

答え:$x = 3, \quad y = 2$

確かめ

念のため、元の式に代入して確かめよう。

①に代入:$2(3 + 2) = 2 \times 5 = 10$ ✓

②に代入:$3 – 2 = 1$ ✓

例題2:両方の式にかっこがある場合

次の連立方程式を解いてみよう。

$$\begin{cases} 3(x – 1) + 2y = 7 \\ 2x – (y + 3) = 4 \end{cases}$$

手順1:①のかっこを外す

$$\begin{aligned} 3(x – 1) + 2y &= 7 \\[8pt] 3x – 3 + 2y &= 7 \\[8pt] 3x + 2y &= 7 + 3 \\[8pt] 3x + 2y &= 10 \quad \cdots ①’ \end{aligned}$$

$-3$ を右辺に移項いこうするときは、符号が変わって $+3$ になる。

手順2:②のかっこを外す

②の式 $2x – (y + 3) = 4$ を展開する。

$-(y + 3)$ は $-1 \times (y + 3)$ と同じである。分配法則を使うと $-y – 3$ になる。

$$\begin{aligned} 2x – (y + 3) &= 4 \\[8pt] 2x – y – 3 &= 4 \\[8pt] 2x – y &= 4 + 3 \\[8pt] 2x – y &= 7 \quad \cdots ②’ \end{aligned}$$

手順3:加減法で解く

整理した連立方程式は次の通りである。

$$\begin{cases} 3x + 2y = 10 \quad \cdots ①’ \\ 2x – y = 7 \quad \cdots ②’ \end{cases}$$

②’ を2倍して、$y$ の係数の絶対値を揃える。

$$②’ \times 2: \quad 4x – 2y = 14 \quad \cdots ②”$$

①’ と ②” を足す。

$$\begin{aligned} &\quad 3x + 2y = 10 \\ +&) \quad 4x – 2y = 14 \\ \hline &\quad 7x = 24 \end{aligned}$$
$$x = \frac{24}{7}$$

$x = \dfrac{24}{7}$ を②’ に代入する。

$$\begin{aligned} 2 \times \frac{24}{7} – y &= 7 \\[8pt] \frac{48}{7} – y &= 7 \\[8pt] -y &= 7 – \frac{48}{7} \\[8pt] -y &= \frac{49}{7} – \frac{48}{7} \\[8pt] -y &= \frac{1}{7} \\[8pt] y &= -\frac{1}{7} \end{aligned}$$

答え:$x = \dfrac{24}{7}, \quad y = -\dfrac{1}{7}$

例題3:複雑なかっこの組み合わせ

次の連立方程式を解いてみよう。

$$\begin{cases} 4(x – 2) – 3(y + 1) = 5 \\ 2(x + y) + 3(x – y) = 20 \end{cases}$$

手順1:①のかっこを外す

$$\begin{aligned} 4(x – 2) – 3(y + 1) &= 5 \\[8pt] 4x – 8 – 3y – 3 &= 5 \\[8pt] 4x – 3y – 11 &= 5 \\[8pt] 4x – 3y &= 16 \quad \cdots ①’ \end{aligned}$$

手順2:②のかっこを外して同類項をまとめる

$$\begin{aligned} 2(x + y) + 3(x – y) &= 20 \\[8pt] 2x + 2y + 3x – 3y &= 20 \\[8pt] 5x – y &= 20 \quad \cdots ②’ \end{aligned}$$

$2x + 3x = 5x$、$2y – 3y = -y$ と同類項をまとめた。

手順3:加減法で解く

整理した連立方程式は次の通りである。

$$\begin{cases} 4x – 3y = 16 \quad \cdots ①’ \\ 5x – y = 20 \quad \cdots ②’ \end{cases}$$

②’ を3倍して、$y$ の係数の絶対値を揃える。

$$②’ \times 3: \quad 15x – 3y = 60 \quad \cdots ②”$$

②” から ①’ を引く。

$$\begin{aligned} &\quad 15x – 3y = 60 \\ -&) \quad 4x – 3y = 16 \\ \hline &\quad 11x = 44 \end{aligned}$$
$$x = 4$$

$x = 4$ を②’ に代入する。

$$\begin{aligned} 5 \times 4 – y &= 20 \\[8pt] 20 – y &= 20 \\[8pt] -y &= 0 \\[8pt] y &= 0 \end{aligned}$$

答え:$x = 4, \quad y = 0$

よくある間違いと対策

1

マイナスの分配を忘れる

$-(y + 3)$ を $-y + 3$ としてしまう間違いが多い。

正しくは $-y – 3$ である。マイナスをかっこの中のすべての項にかけることを忘れないようにしよう。

2

同類項のまとめ忘れ

$2x + 3x$ を $5x$ にまとめ忘れて、そのまま計算を進めてしまうことがある。

かっこを外したら、必ず $x$ の項、$y$ の項、数の項を整理してから次に進もう。

3

移項時の符号ミス

$3x – 3 = 7$ を整理するとき、$3x = 7 – 3$ としてしまう間違いがある。

正しくは $3x = 7 + 3 = 10$ である。移項すると符号が変わることを意識しよう。

この単元のよくある質問

Q. かっこを外すとき、どの数をかけたらいいですか?

A. かっこの直前にある数(係数)をかける。例えば $3(x + 2)$ なら、かっこの直前の $3$ を、かっこの中の $x$ と $2$ のそれぞれにかける。$-(x + 2)$ の場合は、$-1$ をかっこの中のすべての項にかける。

Q. かっこが2つある式は、どちらから外せばいいですか?

A. どちらから外しても結果は同じである。左から順番に外すと混乱しにくい。大切なのは、すべてのかっこを外してから同類項をまとめることである。

Q. 整理した後の連立方程式は、加減法と代入法のどちらで解けばいいですか?

A. どちらでも正しく解ける。係数が揃いやすい場合は加減法、一方の式が「$x = …$」や「$y = …$」の形に近い場合は代入法が楽なことが多い。慣れるまでは加減法で統一するのもよい。

練習問題

問題1 次の連立方程式を解きなさい。

$$\begin{cases} 5(x + 1) = 2y + 13 \\ 3x – y = 4 \end{cases}$$

問題2 次の連立方程式を解きなさい。

$$\begin{cases} 2(x – 3) + 4(y + 1) = 2 \\ 3(x + 2) – 2(y – 1) = 16 \end{cases}$$

問題3 次の連立方程式を解きなさい。

$$\begin{cases} -(x + 2y) = -7 \\ 2x – 3(y – 2) = 5 \end{cases}$$

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この記事で、かっこを含む連立方程式の解き方は理解できた。

しかし正直なところ、「明日テストで出たら、落ち着いて解ける自信があるか」と聞かれたらどうだろう。
もし少しでも不安があるなら、あと10問だけ解いてみてほしい。

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まとめ

この記事では、かっこを含む連立方程式の解き方を学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 分配法則でかっこを外す:かっこの前の数を、かっこの中のすべての項にかける
  • 同類項をまとめる:$x$ の項、$y$ の項、数の項を整理する
  • 通常の連立方程式として解く:加減法または代入法で解く
  • マイナスの分配に注意:$-(a + b) = -a – b$ を忘れない

理解できたら、あとは手を動かすだけである。

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