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【平方根】√の中を簡単にする方法(素因数分解)【alg-sqrt-006】【必須】

$\sqrt{18}$を$3\sqrt{2}$に変形する問題で、「なぜそうなるの?」と手が止まった経験はないだろうか。

√の中身を簡単にする計算は、多くの中学生がつまずくポイントである。「どの数で割ればいいかわからない」「素因数分解のやり方は知っているけど、√とどう結びつくの?」という声をよく聞く。

実は、たった1つのルールを覚えれば、迷わず変形できるようになる。この記事では、素因数分解そいんすうぶんかいを使って√の中身を簡単にする手順を、1ステップずつ解説していく。

対象:中学3年 所要時間:約8分
目次

そもそも「√の中を簡単にする」とは?

√の中を簡単にするとは、根号こんごうの中の数をできるだけ小さくすることである。

例えば、次のような変形を指す。

$$\sqrt{12} = 2\sqrt{3}$$

左辺の$\sqrt{12}$と右辺の$2\sqrt{3}$は、同じ値を表している。しかし、右辺の方が√の中身が小さく、計算に使いやすい形である。

根号こんごうとは、√(ルート)の記号のことである。√の中に入っている数を「根号の中の数」と呼ぶ。

なぜこのような変形ができるのか。そこで登場するのが素因数分解である。

√を簡単にするための基本ルール

√の中を簡単にするとき、次のルールを使う。

$$\sqrt{a^2 \times b} = a\sqrt{b}$$

$a^2$は「$a$の2乗」、つまり$a \times a$のことである。2乗の数は√の外に出せる。

このルールの意味を具体例で確認しよう。

$\sqrt{12}$を考える。12を素因数分解すると

$$12 = 2 \times 2 \times 3 = 2^2 \times 3$$

$2^2$(2の2乗)が見つかった。これを√の外に出すと

$$\sqrt{12} = \sqrt{2^2 \times 3} = 2\sqrt{3}$$

このように、2乗になっている数を見つけて√の外に出すのが基本である。

アニメーションで理解する

$\sqrt{18}$を簡単にする過程を、アニメーションで見てみよう。

ステップ 1/4

ポイントは、素因数分解をして「2乗」を探すことである。2乗が見つかれば、それを√の外に出せる。

√の中を簡単にする手順

ここまでの内容を整理して、手順としてまとめる。

1
√の中の数を素因数分解そいんすうぶんかいする
2
同じ数が2つペアになっているものを探す(2乗を見つける)
3
2乗になっている数を√の外に出す
4
残った数を√の中に残す

素因数分解そいんすうぶんかいとは、ある数を素数そすうの積で表すことである。素数とは、1とその数自身でしか割り切れない数(2, 3, 5, 7, 11, …)のことである。

例題で手順を確認する

例題1:$\sqrt{50}$を簡単にする

1
50を素因数分解する
$$50 = 2 \times 25 = 2 \times 5 \times 5 = 2 \times 5^2$$
2
2乗を見つける:$5^2$がある
3
$5^2$を√の外に出す
$$\sqrt{50} = \sqrt{2 \times 5^2} = 5\sqrt{2}$$

答え:$5\sqrt{2}$

例題2:$\sqrt{72}$を簡単にする

1
72を素因数分解する
$$\begin{aligned} 72 &= 8 \times 9 \\[6pt] &= 2 \times 2 \times 2 \times 3 \times 3 \\[6pt] &= 2^2 \times 2 \times 3^2 \\[6pt] &= 2^2 \times 3^2 \times 2 \end{aligned}$$
2
2乗を見つける:$2^2$と$3^2$がある
3
$2^2$と$3^2$を√の外に出す
$$\begin{aligned} \sqrt{72} &= \sqrt{2^2 \times 3^2 \times 2} \\[8pt] &= 2 \times 3 \times \sqrt{2} \\[8pt] &= 6\sqrt{2} \end{aligned}$$

答え:$6\sqrt{2}$

2乗が複数あるときは、それぞれを外に出して掛け算する。$2^2 \to 2$、$3^2 \to 3$で、$2 \times 3 = 6$が√の外に出る。

例題3:$\sqrt{48}$を簡単にする

$$\begin{aligned} 48 &= 16 \times 3 \\[6pt] &= 2 \times 2 \times 2 \times 2 \times 3 \\[6pt] &= 2^4 \times 3 \\[6pt] &= (2^2)^2 \times 3 \end{aligned}$$

$2^4 = 2^2 \times 2^2$なので、$2^2$が2セットある。

$$\sqrt{48} = \sqrt{2^2 \times 2^2 \times 3} = 2 \times 2 \times \sqrt{3} = 4\sqrt{3}$$

答え:$4\sqrt{3}$

$2^4$のように4乗がある場合は、「2乗が2セット」と考える。$2^4 = (2^2)^2$なので、$2^2 = 4$が外に出る。

素因数分解の確認アニメーション

素因数分解に自信がない人のために、分解の手順を可視化しておく。

ステップ 1/6

素因数分解では、割れるだけ2で割り、次に3で割り…と進めていく。同じ素数が何回出てくるかを数えると、2乗や3乗が見つかる。

よくある間違いと対策

間違い1:素因数分解を途中でやめてしまう

$\sqrt{50}$を「$50 = 2 \times 25$だから$\sqrt{2 \times 25}$」で止めてしまうケース。

対策:25はまだ$5 \times 5 = 5^2$と分解できる。素数になるまで分解を続けること。

間違い2:2乗でないものを外に出す

$\sqrt{12} = \sqrt{4 \times 3}$で、「4が入っているから4を外に出して$4\sqrt{3}$」としてしまうケース。

対策:外に出るのは「2乗の底」である。$4 = 2^2$なので、外に出るのは2。正しくは$2\sqrt{3}$。

間違い3:√の中に何も残さない

$\sqrt{36} = \sqrt{6^2}$を「$6\sqrt{}$」のように書いてしまうケース。

対策:√の中が完全に2乗なら、根号を外して整数になる。$\sqrt{36} = 6$である。√の記号は不要。

この単元のよくある質問

Q. 素因数分解をしなくても解けますか?

A. √の中の数が小さければ、「何を2乗したらこの数になるか」を考えて見つけることもできます。例えば$\sqrt{12}$なら「$12 = 4 \times 3 = 2^2 \times 3$」と気づけば素因数分解なしでも解けます。ただし、数が大きくなると見落としが増えるため、素因数分解を使う方が確実です。

Q. √の中がもう簡単にできないかどうか、どう判断すればいいですか?

A. 素因数分解をして、同じ素数が2つ以上ペアにならなければ、それ以上簡単にはできません。例えば$\sqrt{30} = \sqrt{2 \times 3 \times 5}$は、すべて1回ずつしか出てこないため、これ以上簡単にはなりません。

Q. $\sqrt{8}$と$2\sqrt{2}$は同じ値ですか?

A. はい、同じ値です。$\sqrt{8} = \sqrt{4 \times 2} = \sqrt{2^2 \times 2} = 2\sqrt{2}$です。電卓で計算すると、どちらも約2.828…になります。形は違っても値は等しいのです。

練習問題

問1. $\sqrt{20}$を簡単にせよ。
問2. $\sqrt{45}$を簡単にせよ。
問3. $\sqrt{98}$を簡単にせよ。

まとめ

この記事では、√の中を簡単にする方法について学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • √の中の数を素因数分解する
  • 2乗になっている数を探す
  • 2乗の「底」を√の外に出し、残りを√の中に残す
  • $\sqrt{a^2 \times b} = a\sqrt{b}$というルールを使う

素因数分解が正確にできれば、あとは機械的に2乗を見つけて外に出すだけである。何度も練習して、手が自然に動くようになるまで繰り返そう。

Core-dorill— 基礎を、何度でも。

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