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【平方根】平方根の乗法(かけ算)【alg-sqrt-007】【必須】

「$\sqrt{2} \times \sqrt{3}$ って、どうやって計算するの?」と手が止まったことはないだろうか。

平方根へいほうこんのかけ算は、普通の数のかけ算とはルールが違うように感じて、戸惑う人が多い。「答えが $\sqrt{6}$ になるのはなぜ?」と聞かれても、うまく説明できないこともあるだろう。

実は、平方根の乗法じょうほうには「根号こんごうの中身同士をかける」というシンプルなルールがあるだけである。この記事では、そのルールを図解とともに順を追って解説し、「見た瞬間に手が動く」状態を目指す。

対象:中学3年 所要時間:約8分
目次

そもそも平方根の乗法とは?

平方根の乗法とは、$\sqrt{\phantom{0}}$(根号)を含む数同士のかけ算のことである。

例えば、次のような計算が平方根の乗法に当たる。

  • $\sqrt{2} \times \sqrt{3}$
  • $\sqrt{5} \times \sqrt{5}$
  • $3\sqrt{2} \times 2\sqrt{5}$

これらの計算には、共通する1つの公式がある。

$$\sqrt{a} \times \sqrt{b} = \sqrt{a \times b}$$

この公式は「根号の中身同士をかけて、その結果をまた根号の中に入れる」という意味である。$a \geq 0$、$b \geq 0$ のとき成り立つ。

具体例で確認しよう。

$$\sqrt{2} \times \sqrt{3} = \sqrt{2 \times 3} = \sqrt{6}$$

このように、$\sqrt{2}$ と $\sqrt{3}$ をかけると、中身の $2$ と $3$ をかけた $6$ が根号の中に入り、答えは $\sqrt{6}$ となる。

平方根の乗法を図で理解する

「なぜ $\sqrt{a} \times \sqrt{b} = \sqrt{ab}$ なのか」を、面積の考え方で視覚的に確認しよう。

図からわかるように、縦 $\sqrt{a}$、横 $\sqrt{b}$ の長方形の面積は $\sqrt{a} \times \sqrt{b}$ である。一方、この面積は $a \times b$ という値に等しい(なぜなら $\sqrt{a} \times \sqrt{a} = a$、$\sqrt{b} \times \sqrt{b} = b$ だから)。

面積が $ab$ の正方形の1辺は $\sqrt{ab}$ なので、$\sqrt{a} \times \sqrt{b} = \sqrt{ab}$ が成り立つ。

平方根の乗法の手順

平方根のかけ算は、次の手順で計算する。

1

根号の中身同士をかける

$\sqrt{a} \times \sqrt{b}$ → 中身の $a$ と $b$ をかけて $a \times b$ を求める。

2

結果を根号の中に入れる

$\sqrt{a \times b}$ の形にする。

3

根号の中を簡単にする(できれば)

根号の中に平方数へいほうすう(4, 9, 16, 25…)が含まれていれば、外に出す。

平方数とは、$1^2=1$, $2^2=4$, $3^2=9$, $4^2=16$, $5^2=25$ のように、ある整数の2乗になっている数のことである。

例題1:基本の計算

$\sqrt{2} \times \sqrt{5}$ を計算せよ。

$$\begin{aligned} \sqrt{2} \times \sqrt{5} &= \sqrt{2 \times 5} \\[8pt] &= \sqrt{10} \end{aligned}$$

10 には平方数が含まれていないので、$\sqrt{10}$ が答えである。

例題2:根号の中を簡単にする

$\sqrt{2} \times \sqrt{8}$ を計算せよ。

$$\begin{aligned} \sqrt{2} \times \sqrt{8} &= \sqrt{2 \times 8} \\[8pt] &= \sqrt{16} \\[8pt] &= 4 \end{aligned}$$

$16 = 4^2$ なので、$\sqrt{16} = 4$ となる。根号がなくなり、整数になった。

例題3:係数けいすうがある場合

$3\sqrt{2} \times 2\sqrt{5}$ を計算せよ。

係数とは、根号の前についている数のことである。$3\sqrt{2}$ の係数は $3$、$2\sqrt{5}$ の係数は $2$ である。

$$\begin{aligned} 3\sqrt{2} \times 2\sqrt{5} &= (3 \times 2) \times (\sqrt{2} \times \sqrt{5}) \\[8pt] &= 6 \times \sqrt{10} \\[8pt] &= 6\sqrt{10} \end{aligned}$$

係数同士をかけ、根号同士もかける。「係数は係数、根号は根号」で分けて計算するのがコツである。

計算の流れを視覚化

係数がある場合の計算手順を、色分けで確認しよう。

係数があっても、「係数は係数同士」「根号は根号同士」と分けて計算すれば、迷わずに解ける。

よくある間違いと対策

1

間違い:$\sqrt{2} \times \sqrt{3} = \sqrt{5}$ としてしまう

足し算と混同している。かけ算では「中身をかける」。

正しくは $\sqrt{2} \times \sqrt{3} = \sqrt{2 \times 3} = \sqrt{6}$

2

間違い:$3\sqrt{2} \times 2\sqrt{5} = 5\sqrt{10}$ としてしまう

係数も足してしまっている。係数は「かける」。

正しくは $3 \times 2 = 6$ なので $6\sqrt{10}$

3

間違い:根号の中を簡単にし忘れる

$\sqrt{2} \times \sqrt{18} = \sqrt{36}$ で終わらず、$\sqrt{36} = 6$ まで計算する。

平方数(4, 9, 16, 25, 36…)が出てきたら、必ず整数に直す。

この単元のよくある質問

Q. なぜ √2 × √3 は √5 ではなく √6 になるのですか?

A. 平方根の乗法では、根号の中身を「足す」のではなく「かける」からです。公式は $\sqrt{a} \times \sqrt{b} = \sqrt{a \times b}$ です。$2 \times 3 = 6$ なので、答えは $\sqrt{6}$ になります。$\sqrt{2} + \sqrt{3}$ の場合は足し算ですが、これは $\sqrt{5}$ にはなりません(そのまま $\sqrt{2} + \sqrt{3}$ が答え)。

Q. 3√2 × 2√5 の係数の計算がわかりません。

A. 係数(根号の前の数)と根号部分を分けて考えましょう。$3\sqrt{2} \times 2\sqrt{5} = (3 \times 2) \times (\sqrt{2} \times \sqrt{5}) = 6 \times \sqrt{10} = 6\sqrt{10}$ です。係数同士をかけ、根号同士もかける、と覚えてください。

Q. 答えの √ の中を簡単にするタイミングがわかりません。

A. 最後に必ずチェックしましょう。根号の中に平方数(4, 9, 16, 25, 36…)が含まれていれば、簡単にできます。例えば $\sqrt{12} = \sqrt{4 \times 3} = 2\sqrt{3}$ です。因数分解して平方数を探すのがコツです。

練習問題

問1. $\sqrt{3} \times \sqrt{7}$ を計算せよ。
問2. $\sqrt{6} \times \sqrt{6}$ を計算せよ。
問3. $4\sqrt{3} \times 2\sqrt{6}$ を計算せよ。

まとめ

この記事では、平方根の乗法について学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 公式:$\sqrt{a} \times \sqrt{b} = \sqrt{a \times b}$(根号の中身同士をかける)
  • 係数がある場合:係数同士をかけ、根号同士もかける
  • 最後に根号の中を簡単にする(平方数があれば外に出す)

「中身をかける」というシンプルなルールを押さえれば、平方根の乗法は確実にできるようになる。

Core-dorill— 基礎を、何度でも。

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