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【平方根】平方根の加法・減法(たし算・ひき算)【alg-sqrt-010】【必須】

$\sqrt{2} + \sqrt{3}$ という式を見て、「これってどう計算するの?」と手が止まった経験はないだろうか。

あるいは、$3\sqrt{5} + 2\sqrt{5}$ を計算して $5\sqrt{10}$ と書いてしまい、バツをもらったことはないだろうか。

実は、平方根へいほうこんのたし算・ひき算でつまずく人のほとんどは、「どの場合に計算できて、どの場合にできないか」を整理できていないだけである。この記事では、そのルールをひとつずつ確認し、迷わず手が動く状態を目指す。

対象:中学3年 所要時間:約8分
目次

そもそも平方根のたし算・ひき算とは?

平方根のたし算・ひき算には、明確なルールがある。

同類項どうるいこうとは、文字の部分が同じ項のことである。$3x$ と $5x$ は同類項だが、$3x$ と $5y$ は同類項ではない。

平方根でも同じ考え方が使える。根号の中が同じ数であれば、まとめることができる

$$3\sqrt{5} + 2\sqrt{5} = (3 + 2)\sqrt{5} = 5\sqrt{5}$$

これは $3x + 2x = 5x$ と全く同じ仕組みである。$\sqrt{5}$ を $x$ に置き換えて考えればよい。

一方、根号の中の数が違う場合は、まとめることができない

$$\sqrt{2} + \sqrt{3} = \sqrt{2} + \sqrt{3}$$

これ以上計算できないので、このままが答えである。$x + y$ がこれ以上まとめられないのと同じである。

計算できる場合とできない場合を図で理解する

このように、平方根のたし算・ひき算は「根号の中が同じかどうか」がすべてである。同じなら係数けいすうをまとめ、違うならそのままにする。

計算の手順

平方根のたし算・ひき算は、次の手順で行う。

1

根号の中の数を確認する

それぞれの項の $\sqrt{\phantom{0}}$ の中の数が何かを見る。

2

同じ数のものをグループ分けする

根号の中が同じ項を見つけて、グループにまとめる。

3

係数を計算する

グループごとに、係数($\sqrt{\phantom{0}}$ の前の数)をたし算・ひき算する。

例題で確認しよう

例題1:基本的なたし算

$4\sqrt{3} + 2\sqrt{3}$ を計算せよ。

$$\begin{aligned} 4\sqrt{3} + 2\sqrt{3} &= (4 + 2)\sqrt{3} \\[8pt] &= 6\sqrt{3} \end{aligned}$$

根号の中がどちらも $3$ なので、係数 $4$ と $2$ をたして $6$ となる。

例題2:ひき算

$7\sqrt{2} – 3\sqrt{2}$ を計算せよ。

$$\begin{aligned} 7\sqrt{2} – 3\sqrt{2} &= (7 – 3)\sqrt{2} \\[8pt] &= 4\sqrt{2} \end{aligned}$$

根号の中がどちらも $2$ なので、係数 $7$ から $3$ をひいて $4$ となる。

例題3:根号の中が異なる場合を含む式

$3\sqrt{2} + 5\sqrt{3} + 2\sqrt{2} – \sqrt{3}$ を計算せよ。

$$\begin{aligned} &3\sqrt{2} + 5\sqrt{3} + 2\sqrt{2} – \sqrt{3} \\[8pt] &= (3\sqrt{2} + 2\sqrt{2}) + (5\sqrt{3} – \sqrt{3}) \\[8pt] &= 5\sqrt{2} + 4\sqrt{3} \end{aligned}$$

まず $\sqrt{2}$ どうし、$\sqrt{3}$ どうしをグループにする。次にそれぞれの係数を計算する。$\sqrt{2}$ と $\sqrt{3}$ はまとめられないので、$5\sqrt{2} + 4\sqrt{3}$ が答えである。

$\sqrt{3}$ の係数は $1$ なので、$5\sqrt{3} – 1 \times \sqrt{3} = 4\sqrt{3}$ と考える。

係数が分数の場合

係数が分数でも、考え方は同じである。

例題4

$\dfrac{1}{2}\sqrt{5} + \dfrac{3}{2}\sqrt{5}$ を計算せよ。

$$\begin{aligned} \frac{1}{2}\sqrt{5} + \frac{3}{2}\sqrt{5} &= \left(\frac{1}{2} + \frac{3}{2}\right)\sqrt{5} \\[8pt] &= \frac{4}{2}\sqrt{5} \\[8pt] &= 2\sqrt{5} \end{aligned}$$

係数の分数をたし算するだけである。

まとめられない式の確認

よくある間違いと対策

1

根号の中どうしを足してしまう

❌ $\sqrt{2} + \sqrt{3} = \sqrt{5}$

✅ $\sqrt{2} + \sqrt{3} = \sqrt{2} + \sqrt{3}$(これ以上計算できない)

対策:$\sqrt{2} \approx 1.41$、$\sqrt{3} \approx 1.73$ なので、たすと約 $3.14$ だが、$\sqrt{5} \approx 2.24$ である。数が合わないので間違いだとわかる。

2

係数を根号の中に入れてしまう

❌ $3\sqrt{5} + 2\sqrt{5} = 5\sqrt{10}$

✅ $3\sqrt{5} + 2\sqrt{5} = 5\sqrt{5}$

対策:$3x + 2x = 5x$ と同じように考える。$\sqrt{5}$ を $x$ と置き換えて計算してみよう。

3

係数1を見落とす

❌ $5\sqrt{2} – \sqrt{2} = 5$

✅ $5\sqrt{2} – \sqrt{2} = 4\sqrt{2}$

対策:$\sqrt{2}$ は $1 \times \sqrt{2}$ と同じ。$5 – 1 = 4$ なので $4\sqrt{2}$ となる。

よくある質問と答え(FAQ)

Q. √2 + √3 はなぜこれ以上計算できないのですか?

A. 根号の中の数が違うからです。3x + 2y がこれ以上まとめられないのと同じ理由です。√2 と √3 は全く別の数なので、足し合わせることはできますが、一つの平方根にまとめることはできません。

Q. 3√5 + 2√5 を計算するとき、なぜ5√10ではなく5√5になるのですか?

A. 3√5 は「√5 が3個」、2√5 は「√5 が2個」という意味です。合わせると「√5 が5個」なので 5√5 となります。根号の中の数は変わりません。3x + 2x = 5x と同じ考え方です。

Q. √8 + √2 のように、根号の中が違う場合でも計算できることはありますか?

A. はい、あります。√8 = 2√2 と変形できるので、2√2 + √2 = 3√2 と計算できます。これは「平方根の簡単化」という別の単元で学びます。まずは根号の中がそのまま同じ場合の計算を確実にマスターしましょう。

練習問題

問1. $6\sqrt{7} + 3\sqrt{7}$ を計算せよ。
問2. $8\sqrt{5} – 5\sqrt{5}$ を計算せよ。
問3. $2\sqrt{3} + 4\sqrt{2} + 5\sqrt{3} – \sqrt{2}$ を計算せよ。

まとめ

この記事では、平方根のたし算・ひき算について学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 根号の中が同じ場合のみ、係数をまとめることができる
  • 根号の中が違う場合は、そのままが答えになる
  • $ax + bx = (a+b)x$ と同じ仕組みで計算する

根号の中を足したり、係数と根号の中を混同したりしないよう注意しよう。

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