「二次方程式」と聞くと、面倒な計算が待っていると思っていないだろうか。
実は、$x^2 = k$ という形の方程式は、二次方程式の中でも最もシンプルなタイプである。公式を使わなくても、平方根の知識だけで解ける。
つまずく人の多くは「答えが2つある」ことを忘れてしまう。この記事では、なぜ答えが2つになるのか、図を使って理解した上で、確実に解けるようになるまで練習する。
そもそも $x^2 = k$ とは?
$x^2 = k$ は、「2乗したら $k$ になる数を求めよ」という問題である。
平方根とは、2乗してその数になる値のことである。例えば、$9$ の平方根は $3$ と $-3$ の2つある。なぜなら、$3^2 = 9$ かつ $(-3)^2 = 9$ だからである。
具体例を見てみよう。
この方程式の解は何だろうか。「$x = 3$」だけではない。$x = -3$ も正解である。
なぜなら、
どちらも2乗すると $9$ になる。だから、答えは $x = \pm 3$ と書く。
$\pm$(プラスマイナス)は「正と負の両方」を表す記号である。$\pm 3$ は「$+3$ と $-3$」という意味である。
答えが2つになる理由を図で理解する
なぜ答えが2つあるのか、グラフで確認しよう。
グラフを見ると、放物線 $y = x^2$ と直線 $y = k$ の交点が2つあることがわかる。
この交点の $x$ 座標が、方程式 $x^2 = k$ の解である。正の値と負の値の2つがあるから、答えは $x = \pm\sqrt{k}$ となる。
$x^2 = k$ を解く手順
$x^2 = k$ の形の方程式は、次の手順で解く。
$k \geq 0$ であることを確認する
2乗した値は必ず $0$ 以上になるので、$k < 0$ のときは解なし。
両辺の平方根をとる
$x = \pm\sqrt{k}$ と書く。$\pm$ を忘れないことが最重要。
$\sqrt{k}$ を簡単にできるか確認する
$\sqrt{9} = 3$, $\sqrt{16} = 4$ のように整数になる場合は簡単にする。
例題で確認しよう
例題1:$x^2 = 25$
確かめ:$5^2 = 25$ ✓、$(-5)^2 = 25$ ✓
例題2:$x^2 = 7$
$7$ は平方数($1, 4, 9, 16, 25, \ldots$)ではないので、$\sqrt{7}$ のままが答えである。
例題3:$x^2 = 0$
$k = 0$ のときだけ、解は1つである。
例題4:$x^2 = -4$
$x^2$ は必ず $0$ 以上の値になる。しかし、$-4$ は負の数である。
2乗して負になる実数は存在しないので、解なしとなる。
$x^2 = k$ の形に変形する問題
実際のテストでは、「$x^2 = k$」の形に変形してから解く問題も出る。
例題5:$3x^2 = 27$
例題6:$x^2 – 12 = 0$
根号の中を簡単にするには、$12 = 4 \times 3$ のように平方数を見つけ出す。$\sqrt{4} = 2$ なので、$\sqrt{12} = 2\sqrt{3}$ となる。
よくある間違いと対策
$\pm$ を忘れる
❌ $x^2 = 16$ → $x = 4$
✅ $x^2 = 16$ → $x = \pm 4$
2乗すると同じ値になる数は、正と負の2つある。必ず $\pm$ をつける。
$k = 0$ のとき $\pm$ をつけてしまう
❌ $x^2 = 0$ → $x = \pm 0$
✅ $x^2 = 0$ → $x = 0$
$+0$ と $-0$ は同じなので、$x = 0$ と書く。
根号の簡略化を忘れる
△ $x^2 = 18$ → $x = \pm\sqrt{18}$(間違いではないが不十分)
✅ $x^2 = 18$ → $x = \pm 3\sqrt{2}$($\sqrt{18} = \sqrt{9 \times 2} = 3\sqrt{2}$)
$x^2 = k$ の解のまとめ
この単元のよくある質問
Q. なぜ $\pm$ をつける必要があるのですか?
A. 正の数を2乗しても、負の数を2乗しても、結果は同じ正の数になるからです。例えば $3^2 = 9$ と $(-3)^2 = 9$ はどちらも成り立ちます。だから $x^2 = 9$ の解は $x = 3$ と $x = -3$ の2つあり、これを $x = \pm 3$ とまとめて書きます。
Q. $\sqrt{k}$ と $\pm\sqrt{k}$ は何が違うのですか?
A. $\sqrt{k}$ は「$k$ の正の平方根」を表す記号で、常に正の値です。一方 $\pm\sqrt{k}$ は「$+\sqrt{k}$ と $-\sqrt{k}$ の両方」を意味します。$x^2 = k$ を解くときは、正負両方の解があるので $x = \pm\sqrt{k}$ と書きます。
Q. $x^2 = -9$ のような問題が出たらどうすればいいですか?
A. 「解なし」と答えます。どんな実数を2乗しても結果は0以上になるので、2乗して負になる実数は存在しません。中学数学の範囲では、このような方程式に解はありません。
練習問題
(1) $x^2 = 49$ (2) $x^2 = 5$ (3) $x^2 = 0$
(1) $2x^2 = 32$ (2) $x^2 – 20 = 0$
(1) $x^2 = -16$ (2) $3x^2 = 75$
まとめ
この記事では、$x^2 = k$ の形の二次方程式の解き方を学んだ。ポイントは以下の通りである。
- $k > 0$ のとき、解は $x = \pm\sqrt{k}$(2つ)
- $k = 0$ のとき、解は $x = 0$(1つ)
- $k < 0$ のとき、解なし
- $\pm$ を忘れないことが最重要
- $\sqrt{k}$ は可能な限り簡単にする
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