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【二次方程式】解き方の選び方(どの方法を使うべきか)【alg-quad-eq-009】【必須】

二次方程式の解き方は3つある。因数分解、平方根、解の公式。全部覚えたのに「どれを使えばいいかわからない」と悩んでいないだろうか。

テストで時間が足りなくなる原因の多くは、この「解法選び」に迷う時間である。問題を見た瞬間に「これは因数分解だ」「これは公式だ」と判断できれば、計算時間は半分以下になる。

実は、どの解き方を選ぶかには明確な基準がある。この記事では、問題を見た瞬間に最適な解法を選べるようになるまで、判断の手順を徹底的に解説する。

対象:中学3年 所要時間:約12分
目次

二次方程式の3つの解き方を整理する

まず、二次方程式を解く3つの方法を確認しよう。それぞれの特徴を理解することが、正しい選択の第一歩である。

因数分解いんすうぶんかいを使う方法

因数分解いんすうぶんかいとは、式を「かけ算の形」に変形することである。例えば $x^2 + 5x + 6 = (x+2)(x+3)$ のように書き換える。

因数分解できる形なら、最も速く解ける。

$$x^2 + 5x + 6 = 0$$

これを因数分解すると

$$(x+2)(x+3) = 0$$

よって $x = -2, -3$

平方根へいほうこんを使う方法

平方根を使う方法は、「(何か)の2乗 = 数」という形のときに使える。両辺の平方根をとって解く。

$$(x-3)^2 = 16$$

両辺の平方根をとると

$$x – 3 = \pm 4$$

よって $x = 7, -1$

③ 解の公式を使う方法

解の公式は、どんな二次方程式でも必ず解ける万能の方法である。ただし計算量が多い。

$$x = \frac{-b \pm \sqrt{b^2 – 4ac}}{2a}$$

$ax^2 + bx + c = 0$ の形にして、$a, b, c$ を代入すれば必ず解が求まる。

解法選択のフローチャート

問題を見たときに、どの順番で判断すればよいかを図で示す。

このフローチャートを頭に入れておけば、問題を見た瞬間に判断できる。

判断のポイントを詳しく解説する

判断①:$x$ の1次の項がないか?

問題を見て最初に確認するのは、式の中に $bx$($x$ の1乗の項)があるかどうかである。

$x$ の1次の項がない例:

  • $x^2 = 9$ → 平方根で解く
  • $x^2 – 25 = 0$ → 平方根で解く($x^2 = 25$ に変形)
  • $(x-3)^2 = 16$ → すでに完成形、平方根で解く
  • $2x^2 – 18 = 0$ → 平方根で解く($x^2 = 9$ に変形)

$x$ の1次の項がなければ、式を「(何か)² = 数」の形に変形して、両辺の平方根をとる。これが最速である。

判断②:因数分解できるか?

$x$ の1次の項がある場合、次に「因数分解できるか」を判断する。

因数分解しやすい特徴:

  • $x^2$ の係数けいすうが1
  • 定数項が小さい(絶対値が20以下)
  • 「足して $b$、かけて $c$」となる整数の組がすぐ見つかる
例1

$x^2 + 7x + 12 = 0$

足して7、かけて12 → 3と4

$(x+3)(x+4) = 0$ で因数分解できる ✓

例2

$x^2 – 5x – 6 = 0$

足して−5、かけて−6 → −6と1

$(x-6)(x+1) = 0$ で因数分解できる ✓

例3

$x^2 + 3x + 5 = 0$

足して3、かけて5 → 該当する整数なし

因数分解できない → 解の公式へ

判断③:平方完成しやすいか?

因数分解できない場合、「$(x + p)^2 = q$ の形に変形しやすいか」を判断する。

平方完成しやすい特徴:

  • $x^2$ の係数が1
  • $x$ の係数が偶数(半分にしたとき整数になる)

$x^2 + 6x – 7 = 0$

$x$ の係数6は偶数 → 平方完成しやすい

$x^2 + 6x = 7$

$x^2 + 6x + 9 = 7 + 9$

$(x + 3)^2 = 16$

$x + 3 = \pm 4$

$x = 1, -7$

因数分解でも解ける問題だが、平方完成でも効率よく解ける例である。

迷ったら → 解の公式

判断に3秒以上かかったら、迷わず解の公式を使おう。解の公式はどんな二次方程式でも必ず解ける。

確実性を優先するなら、解の公式が最も安全な選択である。

パターン別の解き方を実演する

4つのボタンを押して、それぞれのパターンでの判断基準と解き方を確認しよう。

よくある間違いと対策

間違い①:因数分解に固執しすぎる

「因数分解が一番速い」と聞いて、どんな問題でも因数分解しようとする人がいる。

問題:$x^2 + 3x – 7 = 0$

足して3、かけて−7となる整数の組は存在しない。この問題で因数分解を試み続けると、時間を大幅に無駄にする。

対策:「足して $b$、かけて $c$」となる整数が10秒で見つからなければ、解の公式に切り替える。

間違い②:$x$ の1次項を見落とす

問題:$x^2 – 9 = 0$

これを $(x-3)(x+3) = 0$ と因数分解する人もいるが、$x^2 = 9$ として $x = \pm 3$ と求める方が速い。

対策:問題を見たらまず「$x$ の1乗の項があるか」を確認する。なければ平方根が最速。

間違い③:平方完成を忘れる

問題:$(x + 5)^2 = 20$

展開して $x^2 + 10x + 25 = 20$、さらに整理して解の公式…と遠回りする人がいる。

すでに「(何か)² = 数」の形になっているので、そのまま平方根をとればよい。

対策:$( )^2 = $ の形を見つけたら、即座に平方根で解く。

判断力を鍛えるドリル

以下の問題について、「どの解法を使うか」を判断せよ。解く必要はない。

この単元のよくある質問

Q. 因数分解と解の公式、どちらを優先すべきですか?

A. 因数分解できるならそちらが速い。ただし10秒以内に因数分解の形が見つからなければ、解の公式に切り替えるのが効率的である。確実性を優先するなら、最初から解の公式を使っても問題ない。

Q. テストではどの解法を使っても正解になりますか?

A. はい。どの方法で解いても、答えが合っていれば正解である。ただし、答えが無理数(ルートを含む形)になる場合は、解の公式を使わないと正確な答えが出せない。

Q. 平方完成と解の公式の使い分けがわかりません。

A. $x$ の係数が偶数なら平方完成が楽。奇数なら解の公式の方がミスが少ない。例えば $x^2 + 6x + 5 = 0$ は平方完成しやすいが、$x^2 + 5x + 3 = 0$ は解の公式の方が確実である。

練習問題

問1. 次の二次方程式を、最も効率のよい方法で解け。
$x^2 – 81 = 0$
問2. 次の二次方程式を、最も効率のよい方法で解け。
$x^2 – 3x – 10 = 0$
問3. 次の二次方程式を、最も効率のよい方法で解け。
$x^2 + 4x – 3 = 0$

まとめ

この記事では、二次方程式の解法の選び方を学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • $x$ の1次の項がない → 平方根で解く
  • 「足して $b$、かけて $c$」が見つかる → 因数分解で解く
  • $x$ の係数が偶数 → 平方完成も有効
  • 迷ったら → 解の公式が確実

判断に3秒以上かかったら、解の公式を使う。この基準を守れば、テストで時間を無駄にすることはなくなる。

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