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【二次関数】aの値とグラフの形(開き具合・凸凹)【中3数学】【基礎】

二次関数のグラフを描くとき、「aの値が何だと、どんな形になるのか?」と迷ったことはないだろうか。

公式は覚えているのに、グラフの向きや開き具合がごちゃごちゃになって、テストで失点してしまう──そんな経験を持つ人は多い。

実は、aの符号と絶対値さえ押さえれば、グラフの形は一瞬で判断できる。この記事では、「aを見ただけでグラフの形がわかる」状態を目指す。

🔰 初めての方へ:数学が苦手でも大丈夫。この記事では、難しい理論は一切省略し、「aの値を見るだけでグラフの形がわかる」シンプルなルールをお伝えする。

対象:中学3年 所要時間:約10分
目次

この記事で使う用語

先に、この記事で登場する専門用語をまとめておく。わからない言葉が出てきたら、ここに戻って確認しよう。

二次関数にじかんすう
$y = ax^2$ や $y = ax^2 + bx + c$ のように、xの2乗を含む関数のこと。グラフは必ず放物線になる。
放物線ほうぶつせん
二次関数のグラフの形。お椀のような曲線で、左右対称である。
係数けいすう
文字の前についている数のこと。$3x^2$ なら「3」が係数である。
比例定数ひれいていすう
$y = ax^2$ のaのこと。xの2乗にかける数で、グラフの形を決める。
上にとつ
グラフが山の形(∩の形)になること。頂点が一番高い位置にある。
下にとつ
グラフが谷の形(∪の形)になること。頂点が一番低い位置にある。
絶対値ぜったいち
数直線上で0からの距離のこと。符号を取り除いた値。$|{-3}| = 3$、$|3| = 3$ である。
頂点ちょうてん
放物線の折り返し点。$y = ax^2$ の場合、頂点は原点(0, 0)にある。

道具(ルール)を手に入れる

証明は不要。「こういうルールがある」と知っていれば、あとは使い方を覚えるだけである。

🎯 このルールでできること:
$y = ax^2$ のaの値を見るだけで、グラフが「上向きか下向きか」「開き具合はどのくらいか」がわかる。

二次関数 $y = ax^2$ のグラフの形は、aの値だけで決まる。

aの条件 グラフの向き 覚え方
$a > 0$(正の数) 下に凸(∪の形) プラスは上向き(谷の形)
$a < 0$(負の数) 上に凸(∩の形) マイナスは下向き(山の形)
|a|の大きさ グラフの開き具合 覚え方
$|a|$ が大きい グラフが狭い(急な形) 「大きいと狭い」
$|a|$ が小さい グラフが広い(なだらかな形) 「小さいと広い」
💡 ここでつまずきやすい
「|a|が大きいと狭い」は直感と逆に感じる人が多い。
理由:aが大きいと、同じxに対してyの値が大きくなる。つまり、縦方向に引き伸ばされるので、結果として狭く見える。
今は「大きいと狭い」と丸暗記でOK。

使い方マニュアル

$y = ax^2$ のグラフの形を判断する手順は以下の通りである。

1

まず、aの符号を確認する。

(なぜ?:符号でグラフの「向き」が決まるため)

  • $a > 0$ → 下に凸(∪の形)
  • $a < 0$ → 上に凸(∩の形)
2

次に、aの絶対値を確認する。

(なぜ?:絶対値でグラフの「開き具合」が決まるため)

  • $|a|$ が大きい → 狭い(急な放物線)
  • $|a|$ が小さい → 広い(なだらかな放物線)
3

最後に、向きと開き具合を組み合わせてグラフをイメージする。

(なぜ?:2つの情報を合わせると、グラフの全体像がわかる)

図で理解する

📊 この図の見方

これから表示する図は、aの値を変えたときの放物線の形の変化を示している。

  • 横軸:xの値
  • 縦軸:yの値
  • 色の違い:aの値の違いを表す
  • すべての放物線:原点(0, 0)を通る

aの符号と向きの関係

💡 図から読み取れること
  • 青い放物線($a = 0.5 > 0$)は「下に凸」(∪の形)
  • 赤い放物線($a = -0.5 < 0$)は「上に凸」(∩の形)
  • どちらも原点を通り、y軸について左右対称である

|a|の大きさと開き具合の関係

💡 図から読み取れること
  • 赤($a = 2$):$|a|$が大きい → グラフが狭い(急な形)
  • 青($a = 1$):標準的な開き具合
  • 緑($a = 0.25$):$|a|$が小さい → グラフが広い(なだらかな形)

aの値とグラフの形(総合)

💡 図から読み取れること
  • $a > 0$(青・緑)は上半分、$a < 0$(赤・橙)は下半分に広がる
  • $|a| = 1$(青・赤)は標準的な開き具合
  • $|a| = 0.3$(緑・橙)は広く開いた形

実際に判断してみよう

ステップ1:まずは簡単な問題で練習

🔰 易 ウォームアップ
$y = 2x^2$ のグラフは、上に凸か、下に凸か。
(💡 aの符号だけを見ればOK!)
1

aの値を確認する。

$y = 2x^2$ なので、$a = 2$ である。

2

aの符号を確認する。

$a = 2 > 0$(正の数)である。

3

ルールを適用する。

$a > 0$ なので、下に凸(∪の形)である。

答え:下に凸

ステップ2:標準的な問題に挑戦

📝 標準 例題
$y = -3x^2$ のグラフについて、次の問いに答えよ。
(1) 上に凸か、下に凸か。
(2) $y = x^2$ のグラフと比べて、開き具合はどうか。
1

aの値を確認する。

$y = -3x^2$ なので、$a = -3$ である。

2

(1) aの符号を確認する。

$a = -3 < 0$(負の数)なので、上に凸(∩の形)である。

3

(2) |a|の大きさを比較する。

$y = -3x^2$ の $|a| = |-3| = 3$

$y = x^2$ の $|a| = |1| = 1$

$3 > 1$ なので、$|a|$が大きい。

(💡 |a|が大きいと狭い)

よって、$y = x^2$ より狭い(急な形)。

答え:(1) 上に凸 (2) $y = x^2$ より狭い

ステップ3:複数のグラフを比較する

🔥 やや難 例題
次の3つの二次関数のグラフを、開きの広い順に並べよ。
ア. $y = 2x^2$ イ. $y = -\dfrac{1}{2}x^2$ ウ. $y = -4x^2$
1

それぞれの|a|を求める。

ア. $|a| = |2| = 2$

イ. $|a| = \left|-\dfrac{1}{2}\right| = \dfrac{1}{2} = 0.5$

ウ. $|a| = |-4| = 4$

2

|a|の大きさを比較する。

$\dfrac{1}{2} < 2 < 4$

つまり、イ<ア<ウ の順に|a|が大きい。

3

開き具合の順を決める。

(💡 |a|が小さいほど広い → |a|が小さい順=広い順)

|a|が小さい順:イ → ア → ウ

よって、開きの広い順:イ → ア → ウ

答え:イ → ア → ウ

(💡 符号は開き具合には関係しない。絶対値だけで比較すればよい。)

よくある間違いと対策

⚠️

「大きいと広い」と勘違い

|a|が大きいと、グラフは「広く」なると思いがちである。

❌ よくある失敗:
$|a| = 3$ のとき、「3は大きい数だから広いグラフだ」
✅ 正しくは:$|a|$が大きいほど、グラフは狭くなる。
「大きいと狭い」と覚えよう。
⚠️

開き具合の比較で符号を見てしまう

開き具合の比較では、符号は関係ない。絶対値だけを見る。

❌ よくある失敗:
$a = 2$ と $a = -3$ を比較するとき、「$2 > -3$ だから…」と計算してしまう
✅ 正しくは:$|2| = 2$ と $|-3| = 3$ を比較する。$3 > 2$ なので、$a = -3$ の方が狭い。
⚠️

「上に凸」「下に凸」の混同

✅ 覚え方のコツ:
「プラスは上向き(谷の形=下に凸)」「マイナスは下向き(山の形=上に凸)」
または「$a > 0$ → ニコニコ笑顔の口(∪)」「$a < 0$ → 悲しい口(∩)」と覚える。

練習問題

🔰 易 問1. $y = 5x^2$ のグラフは、上に凸か、下に凸か。
🔰 易 問2. $y = -\dfrac{1}{3}x^2$ のグラフは、上に凸か、下に凸か。
📝 標準 問3. $y = -2x^2$ のグラフは、$y = x^2$ のグラフと比べて、開き具合はどうか。「広い」「狭い」で答えよ。
📝 標準 問4. 次の2つのグラフについて、開きが広いのはどちらか。
ア. $y = 3x^2$ イ. $y = \dfrac{1}{4}x^2$
🔥 やや難 問5. 次の4つの二次関数のグラフを、開きの狭い順に並べよ。
ア. $y = x^2$ イ. $y = -2x^2$ ウ. $y = \dfrac{1}{2}x^2$ エ. $y = -\dfrac{1}{4}x^2$

この単元のよくある質問

Q. なぜ|a|が大きいと狭くなるのですか?

A. $y = ax^2$ で、aが大きいと同じxに対してyの値が大きくなる。つまり、縦方向に引き伸ばされた形になるので、結果として狭く見える。例えば、$x = 1$ のとき、$y = x^2$ なら $y = 1$ だが、$y = 3x^2$ なら $y = 3$ になる。同じx座標でもyが大きいので、グラフが急な形になる。

Q. 「上に凸」と「下に凸」の覚え方はありますか?

A. いくつかの覚え方がある。①「プラスは上向き」と覚える。$a > 0$ のとき、グラフは上に開く(∪の形)ので「下に凸」。②「ニコニコ」と「しょんぼり」で覚える。$a > 0$ は笑顔の口(∪)、$a < 0$ は悲しい口(∩)。③「a>0は、谷。aく0は、山」という語呂合わせもある。

Q. $y = ax^2 + bx + c$ の形でも同じルールが使えますか?

A. 使える。$y = ax^2 + bx + c$ の形でも、aの符号で向き(上に凸か下に凸か)が決まり、|a|の大きさで開き具合が決まる。bやcの値はグラフの位置(頂点の位置)を変えるだけで、向きや開き具合には影響しない。

まとめ

この記事では、二次関数 $y = ax^2$ のaの値とグラフの形の関係について学んだ。ポイントは以下の通りである。

✅ これができればOK

  • □ aの符号で、向きを判断できる($a > 0$ → 下に凸、$a < 0$ → 上に凸)
  • □ |a|の大きさで、開き具合を判断できる(大きいと狭い、小さいと広い)
  • □ 複数のグラフの開き具合を比較できる(|a|を比較する)

📝 暗記ポイント

条件 結果
$a > 0$ 下に凸(∪)
$a < 0$ 上に凸(∩)
$|a|$が大きい 狭い(急)
$|a|$が小さい 広い(なだらか)

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