「二次関数」と聞いて、なんだか難しそうに感じていないだろうか。
「$y = ax^2$ って書いてあるけど、$a$ って何?」「なぜ2乗するの?」と疑問に思うのは当然である。
実は、二次関数は「ある数を2乗すると、別の数が決まる」という単純なルールにすぎない。この記事を読めば、二次関数の正体がスッキリわかる。
🔰 初めての方へ:数学が苦手でも大丈夫。この記事では、難しい理論は一切省略し、「二次関数とは何か」をシンプルに説明する。まずは「形」を覚えるところから始めよう。
この記事で使う用語
先に、この記事で登場する専門用語をまとめておく。わからない言葉が出てきたら、ここに戻って確認しよう。
- 関数
- $x$ の値を決めると、$y$ の値がただ1つに決まる関係のこと。「入力」と「出力」の対応ルールである。
- 二次関数
- $y = ax^2$ の形で表される関数のこと。$x$ を2乗した値に比例して $y$ が決まる。
- 2乗
- 同じ数を2回かけること。$x^2 = x \times x$ である。例えば $3^2 = 3 \times 3 = 9$。
- 比例定数
- $y = ax^2$ の $a$ のこと。$x^2$ に何をかけると $y$ になるかを決める数である。
- 原点
- 座標平面で $x = 0$, $y = 0$ の点。グラフの中心となる点である。
道具(定義)を手に入れる
まずは「二次関数とは何か」を知ることから始めよう。難しい証明は不要。「こういうものがある」と知っていれば十分である。
$x$ の値を入れると、それを2乗した値に応じて $y$ の値が決まる。ボールを投げたときの高さや、ブレーキ距離など「2乗で増える関係」を表せる。
(ただし、$a \neq 0$)
この式の各記号の意味は以下の通りである。
- $y$:出力($x$ を入れると決まる値)
- $a$:比例定数(0以外の数)
- $x$:入力(自分で決める値)
- $x^2$:$x$ を2乗した値($x \times x$)
「$y$ は $x$ の2乗に比例する」という言い方をする。これは「$x^2$ が2倍になると $y$ も2倍になる」という意味である。
「2乗に比例」ってどういうこと?
中学1年で習った「$y = ax$」の比例を思い出そう。
| 比例の種類 | 式の形 | 特徴 |
|---|---|---|
| 一次関数(比例) | $y = ax$ | $x$ が2倍 → $y$ も2倍 |
| 二次関数(2乗に比例) | $y = ax^2$ | $x$ が2倍 → $y$ は4倍 |
二次関数では、$x$ が2倍になると $y$ は4倍($2^2 = 4$)になる。$x$ が3倍になると $y$ は9倍($3^2 = 9$)になる。これが「2乗に比例する」ということである。
具体例で確認しよう
$y = 2x^2$ の場合を見てみよう。
| $x$ | $x^2$ | $y = 2x^2$ |
|---|---|---|
| 1 | 1 | 2 |
| 2 | 4 | 8 |
| 3 | 9 | 18 |
$x$ が1から2に2倍になると、$y$ は2から8に4倍になっている。$x$ が1から3に3倍になると、$y$ は2から18に9倍になっている。
使い方マニュアル
$y = ax^2$ で $y$ の値を求める手順は以下の通りである。
まず、$x$ の値を確認する。
(なぜ?:入力がわからないと計算を始められないため)
次に、$x$ を2乗する($x \times x$ を計算する)。
(なぜ?:二次関数は「$x^2$」の値を使うため)
最後に、$a$ をかけて $y$ を求める。
(なぜ?:比例定数 $a$ で $y$ の大きさが決まるため)
図で理解する
これから表示する図は「座標平面上のグラフ」で、$y = ax^2$ の形を視覚的に表している。
- 横軸:$x$ の値(左がマイナス、右がプラス)
- 縦軸:$y$ の値(下がマイナス、上がプラス)
- 曲線:$y = ax^2$ のグラフ(放物線という形)
- グラフは原点($x=0, y=0$)を通る
- $x$ がプラスでもマイナスでも、$y$ は必ずプラスになる($a > 0$ のとき)
- $x = 1$ と $x = -1$ のとき、$y$ は同じ値になる(左右対称)
- 原点から離れるほど、$y$ は急激に大きくなる
$a$ の値でグラフはどう変わる?
比例定数 $a$ の値によって、グラフの形が変わる。
- 青の曲線:$y = x^2$(基準)
- 緑の曲線:$y = 2x^2$($a$ が大きい → 急な曲線)
- オレンジの曲線:$y = \frac{1}{2}x^2$($a$ が小さい → ゆるやかな曲線)
- $a$ が大きい → グラフは急(細長い)
- $a$ が小さい → グラフはゆるやか(幅広い)
- すべてのグラフは原点を通り、左右対称である
$a$ がマイナスのとき
$a < 0$ のとき、グラフは上下逆さまになる。
- $a > 0$ → グラフは上に開く($\cup$ の形)
- $a < 0$ → グラフは下に開く($\cap$ の形)
- どちらも原点を通り、左右対称である
実際に解いてみよう
ステップ1:まずは簡単な問題で練習
$y = x^2$ において、$x = 3$ のとき $y$ の値を求めよ。
(💡 $x$ を2乗するだけ!)
$x = 3$ を式に代入する。
2乗を計算する。
($3^2 = 3 \times 3 = 9$)
答え:$y = 9$
ステップ2:比例定数がある場合
$y = 2x^2$ において、$x = 4$ のとき $y$ の値を求めよ。
$x = 4$ を式に代入する。
まず $4^2$ を計算する。
($4^2 = 4 \times 4 = 16$)
最後にかけ算をする。
答え:$y = 32$
(💡 計算の順番:まず2乗 → 次に $a$ をかける)
ステップ3:$x$ がマイナスの場合
$y = 3x^2$ において、$x = -2$ のとき $y$ の値を求めよ。
$x = -2$ を式に代入する。
$(-2)^2$ を計算する。
($(-2)^2 = (-2) \times (-2) = 4$ マイナス×マイナス=プラス)
かけ算をする。
答え:$y = 12$
$x$ がマイナスでも、2乗すると必ずプラスになる。だから $a > 0$ のとき、$y$ は常にプラス(または0)になる。
よくある間違いと対策
2乗の計算ミスに注意
$(-3)^2$ と $-3^2$ は別物である。
$(-3)^2 = -9$ と計算してしまう
✅ 正しくは:$(-3)^2 = (-3) \times (-3) = 9$
(カッコ内全体を2乗するので、マイナス×マイナス=プラス)
$-3^2$ は「$-1 \times 3^2$」である
$-3^2 = -(3^2) = -9$ ← 2乗するのは「3」だけ
$(-3)^2 = (-3) \times (-3) = 9$ ← 2乗するのは「-3」全体
計算の順番を守る
$y = 2x^2$ で $x = 3$ のとき
① まず $3^2 = 9$(2乗が先)
② 次に $2 \times 9 = 18$($a$をかける)
❌ $2 \times 3 = 6$ → $6^2 = 36$ は間違い
練習問題
この単元のよくある質問
Q. なぜ「$a \neq 0$」という条件があるのですか?
A. $a = 0$ だと $y = 0 \times x^2 = 0$ となり、$x$ が何であっても $y = 0$ になってしまう。これは「関数」とは呼べない($x$ と $y$ の対応がない)ため、$a \neq 0$ と決められている。
Q. 二次関数のグラフを「放物線」と呼ぶのはなぜですか?
A. ボールを投げたときの軌道がこの形になるからである。「放物線」は「物を放ったときの線」という意味。二次関数は物の落下や投げ上げの運動を表すのに使われる。
Q. $y = 2x^2 + 3$ のような式も二次関数ですか?
A. 広い意味では二次関数だが、中学では $y = ax^2$ の形だけを「2乗に比例する関数」と呼ぶ。$y = 2x^2 + 3$ のような形は高校で詳しく学ぶ。今は $y = ax^2$ だけをしっかり理解しよう。
まとめ
この記事では、二次関数 $y = ax^2$ の定義について学んだ。ポイントは以下の通りである。
✅ これができればOK
- □ $y = ax^2$ の形を見て「二次関数」と判断できる
- □ $x$ の値を代入して $y$ の値を求められる
- □ $(-3)^2 = 9$ と $-3^2 = -9$ の違いがわかる
- □ $a > 0$ で上に開き、$a < 0$ で下に開くことがわかる
Core-dorill — 基礎を、何度でも。

コメント