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【平方根】平方根の大小比較【alg-sqrt-005】【必須】

「$\sqrt{5}$ と $\sqrt{7}$ はどっちが大きい?」と聞かれたら、すぐに答えられるだろうか。

平方根へいほうこんの大小比較でつまずく人は多い。「ルートの中身が大きければ大きいのでは?」と思っても、$\sqrt{12}$ と $3.5$ のような比較になると途端に自信がなくなる。

実は、平方根の大小比較にはたった2つのルールを覚えるだけで、どんな問題でも確実に解けるようになる。この記事では、そのルールを図解とともに順を追って解説する。

対象:中学3年 所要時間:約8分
目次

そもそも平方根の大小とは?

平方根へいほうこんとは、2乗してその数になる値のことである。例えば $\sqrt{9} = 3$ は、$3^2 = 9$ だから成り立つ。

不等号ふとうごうとは、数の大小を表す記号のことである。$<$(小なり)と $>$(大なり)がある。例えば $3 < 5$ は「3は5より小さい」という意味である。

平方根の大小比較とは、$\sqrt{2}$ や $\sqrt{5}$ のような無理数むりすうを含む数どうしで、どちらが大きいかを判定することである。

具体的には、次のようなパターンがある。

  • $\sqrt{3}$ と $\sqrt{7}$ の比較(ルートどうし)
  • $\sqrt{10}$ と $4$ の比較(ルートと整数)
  • $3\sqrt{2}$ と $2\sqrt{5}$ の比較(係数付きのルート)

大小比較の2つのルール

平方根の大小比較には、次の2つのルールだけを覚えればよい。

ルール1

正の数では、ルートの中身が大きいほど値も大きい

$a > 0$、$b > 0$ のとき、$a > b$ ならば $\sqrt{a} > \sqrt{b}$

ルール2

2乗しても大小関係は変わらない(正の数のみ)

$a > 0$、$b > 0$ のとき、$a > b$ と $a^2 > b^2$ は同じ意味

ルール2が使えるのは正の数どうしの比較に限る。負の数が混ざると成り立たない。例えば $-3 < 2$ だが $(-3)^2 = 9 > 4 = 2^2$ となり、大小が逆転してしまう。

大小比較を図で理解する

まず、数直線すうちょくせん上で平方根がどこに位置するかを確認しよう。

数直線を見ると、$\sqrt{2} < \sqrt{3} < 2 < \sqrt{5}$ であることがわかる。ルートの中身が大きいほど、数直線上で右側(大きい方)に位置している。

2乗して比較する方法

次に、ルール2を使った比較方法をアニメーションで確認しよう。

このように、平方根と整数を比較するときは、両方を2乗して整数どうしの比較に持ち込むのがコツである。

大小比較の手順

平方根の大小比較は、次の手順で解く。

1

ルートの中身だけで判断できるか確認する

$\sqrt{a}$ と $\sqrt{b}$ の比較なら、$a$ と $b$ を比べるだけでよい。

2

形が違う場合は2乗する

$\sqrt{a}$ と $b$(整数)の比較なら、両方を2乗して $a$ と $b^2$ を比べる。

3

係数けいすうがある場合も2乗する

$a\sqrt{b}$ と $c\sqrt{d}$ の比較なら、$(a\sqrt{b})^2 = a^2 b$ と $(c\sqrt{d})^2 = c^2 d$ を比べる。

例題で確認しよう

例題1:ルートどうしの比較

問題:$\sqrt{11}$ と $\sqrt{8}$ の大小を不等号で表せ。

これはルール1をそのまま使えばよい。

$$\begin{aligned} &\text{ルートの中身を比較すると} \\[8pt] &11 > 8 \\[8pt] &\text{よって} \\[8pt] &\sqrt{11} > \sqrt{8} \end{aligned}$$

ルートの中身が大きい方が、値も大きい。これだけで判断できる。

例題2:ルートと整数の比較

問題:$\sqrt{20}$ と $5$ の大小を不等号で表せ。

形が違うので、両方を2乗して比較する。

$$\begin{aligned} (\sqrt{20})^2 &= 20 \\[8pt] 5^2 &= 25 \\[8pt] 20 &< 25 \\[8pt] \text{よって}\quad \sqrt{20} &< 5 \end{aligned}$$

例題3:係数付きルートの比較

問題:$3\sqrt{2}$ と $2\sqrt{5}$ の大小を不等号で表せ。

係数がある場合も、2乗すれば整数の比較になる。

$$\begin{aligned} (3\sqrt{2})^2 &= 3^2 \times 2 = 9 \times 2 = 18 \\[8pt] (2\sqrt{5})^2 &= 2^2 \times 5 = 4 \times 5 = 20 \\[8pt] 18 &< 20 \\[8pt] \text{よって}\quad 3\sqrt{2} &< 2\sqrt{5} \end{aligned}$$

$(a\sqrt{b})^2 = a^2 \times b$ となる。係数の2乗とルートの中身をかけ算する。

3つ以上の数を並べる

3つ以上の数を小さい順(または大きい順)に並べる問題もある。この場合、すべて2乗して比較するのが確実である。

よくある間違いと対策

1

ルートの中身だけを見て判断してしまう

$\sqrt{10}$ と $3$ で「10の方が大きいから $\sqrt{10} > 3$」と即断するのは危険。$3 = \sqrt{9}$ と考えて比較するか、2乗して確認する。

2

係数付きの2乗を間違える

$(3\sqrt{2})^2 = 3 \times 2 = 6$ は誤り。正しくは $(3\sqrt{2})^2 = 3^2 \times 2 = 18$。係数も2乗することを忘れない。

3

不等号の向きを逆にする

「小さい方」を聞かれているのに「大きい方」を答えてしまう。問題文をよく読み、最後に確認する。

この単元のよくある質問

Q. なぜ2乗しても大小関係が変わらないのですか?

A. 正の数どうしの場合、大きい数を2乗した方が必ず大きくなるからです。例えば $2 < 3$ で、$2^2 = 4 < 9 = 3^2$ です。ただし負の数が混ざると成り立たないので、正の数限定のルールです。

Q. $\sqrt{4}$ と $2$ はどちらが大きいですか?

A. $\sqrt{4} = 2$ なので、両者は等しいです。このように、ルートの中身が平方数(1, 4, 9, 16...)の場合は整数に直してから比較すると簡単です。

Q. 小数に直して比較してもいいですか?

A. 電卓が使える場合は可能ですが、テストでは使えないことが多いです。2乗して比較する方法なら、筆算だけで正確に判定できるので確実です。

練習問題

問1. 次の2つの数の大小を不等号で表せ。
$\sqrt{15}$ と $4$
問2. 次の2つの数の大小を不等号で表せ。
$5\sqrt{2}$ と $\sqrt{51}$
問3. 次の3つの数を小さい順に並べよ。
$4$、$\sqrt{18}$、$3\sqrt{2}$

まとめ

この記事では、平方根の大小比較について学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • ルートどうしの比較は、中身を比べるだけでよい
  • 形が違う場合は、両方を2乗して整数の比較に持ち込む
  • $(a\sqrt{b})^2 = a^2 \times b$ を忘れない
  • 3つ以上の数を並べるときも、すべて2乗して比較する

Core-dorill— 基礎を、何度でも。

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