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【平方根】有理数と無理数の違い【alg-sqrt-003】【基礎】

有理数ゆうりすう無理数むりすうの違いって何?」と聞かれて、自信を持って答えられるだろうか。

この2つの区別があいまいなままだと、平方根へいほうこんの計算や高校数学で必ずつまずく。「分数で表せるかどうか」という一言で片付けられがちだが、実はもう少し深い話がある。

この記事では、有理数と無理数の定義を具体例とともに整理し、「この数はどっち?」と即答できる状態を目指す。

対象:中学3年 所要時間:約8分
目次

そもそも有理数・無理数とは?

まず、数の世界を整理しよう。中学で扱う数は大きく分けて次のように分類される。

$$\text{実数} \begin{cases} \text{有理数}:\text{分数で表せる数} \\ \text{無理数}:\text{分数で表せない数} \end{cases}$$

有理数とは

有理数ゆうりすうとは、2つの整数せいすうの比(分数)で表せる数のことである。

$$\text{有理数} = \frac{整数}{整数}(ただし分母は0以外)$$

整数せいすうとは、…, -3, -2, -1, 0, 1, 2, 3, … のように、小数部分を持たない数のことである。

具体例を見てみよう。

分数で表すと有理数か
$3$$\dfrac{3}{1}$✓ 有理数
$-5$$\dfrac{-5}{1}$✓ 有理数
$0.5$$\dfrac{1}{2}$✓ 有理数
$0.333…$$\dfrac{1}{3}$✓ 有理数
$-1.25$$\dfrac{-5}{4}$✓ 有理数

$0.333…$ のように同じ数字が無限に続く小数を循環小数じゅんかんしょうすうという。循環小数も分数で表せるため、有理数である。

無理数とは

無理数むりすうとは、どう頑張っても分数で表せない数のことである。

代表的な無理数を挙げよう。

小数で表すと特徴
$\sqrt{2}$$1.41421356…$規則性なく無限に続く
$\sqrt{3}$$1.73205080…$規則性なく無限に続く
$\pi$(円周率)$3.14159265…$規則性なく無限に続く

無理数は小数で表すと、循環せずに無限に続く。これを非循環無限小数ひじゅんかんむげんしょうすうという。

有理数と無理数の違いを図で理解する

数の分類を視覚的に確認しよう。下のボタンを押すと、各カテゴリの数が強調表示される。

この図から次のことがわかる。

  • 実数は有理数と無理数に分けられる
  • 整数は有理数の一部である(例:$3 = \dfrac{3}{1}$)
  • 有理数と無理数は重ならない(どちらか一方に属する)

有理数か無理数かを判定する方法

ある数が有理数か無理数かを判定するには、次の手順で考える。

1
整数かどうか確認する
整数なら有理数である。
2
分数で表せるか確認する
$\dfrac{整数}{整数}$ の形で表せれば有理数である。
3
平方根なら「根号が外せるか」確認する
$\sqrt{4} = 2$, $\sqrt{9} = 3$ のように整数になれば有理数。
$\sqrt{2}$, $\sqrt{3}$ のように外せなければ無理数。

根号が外せる数・外せない数

平方根で特に注意が必要なのは、根号こんごう(√)が外せるかどうかである。

平方数へいほうすうとは、1, 4, 9, 16, 25, 36, … のように、ある整数を2乗した数のことである。平方数の平方根は整数になる。

例題:有理数か無理数か判定しよう

次の数が有理数か無理数か判定してみよう。

例題1:$\sqrt{36}$ は有理数か無理数か

1
$36$ は平方数かどうか確認する。
$36 = 6^2$ なので、$36$ は平方数である。
2
根号を外す。
$$\sqrt{36} = 6$$
3
$6$ は整数なので、有理数である。

例題2:$\sqrt{10}$ は有理数か無理数か

1
$10$ は平方数かどうか確認する。
$1^2 = 1$, $2^2 = 4$, $3^2 = 9$, $4^2 = 16$
$10$ はどの整数の2乗にもならない。
2
根号が外せないので、$\sqrt{10}$ はそのまま。
$$\sqrt{10} \approx 3.16227766…$$
3
分数で表せないので、無理数である。

例題3:$0.75$ は有理数か無理数か

1
分数で表せるか確認する。
$$0.75 = \frac{75}{100} = \frac{3}{4}$$
2
$\dfrac{3}{4}$ は整数の比で表せている。
よって、有理数である。

よくある質問と答え(FAQ)

Q. 循環小数は有理数ですか、無理数ですか?

A. 循環小数は有理数である。例えば $0.333… = \dfrac{1}{3}$ のように、循環小数は必ず分数で表すことができる。「無限に続く」ことと「無理数」は別の話である。

Q. $\sqrt{4}$ は無理数ではないのですか?

A. $\sqrt{4} = 2$ と整数になるため、有理数である。√(根号)がついているからといって無理数とは限らない。根号の中が平方数なら有理数になる。

Q. $\pi$(円周率)はなぜ無理数なのですか?

A. $\pi = 3.14159265…$ は規則性なく無限に続く小数であり、どのような整数の比でも表せないことが数学的に証明されている。高度な内容なので、中学では「$\pi$ は無理数」と覚えておけばよい。

よくある間違いと対策

1
「√がついていれば無理数」と思い込む
✗ 間違い:$\sqrt{9}$ は無理数
○ 正解:$\sqrt{9} = 3$ なので有理数
対策:根号の中が平方数かどうかを必ず確認する。
2
「無限に続く小数は無理数」と思い込む
✗ 間違い:$0.333…$ は無限に続くから無理数
○ 正解:$0.333… = \dfrac{1}{3}$ なので有理数
対策:循環小数は分数で表せることを覚えておく。
3
有理数と無理数の境界があいまい
✗ 間違い:$\sqrt{2}$ も $\sqrt{4}$ も同じようなもの
○ 正解:$\sqrt{2}$は無理数、$\sqrt{4}=2$は有理数
対策:「分数で表せるか」という基準を常に意識する。

練習問題

問1. 次の数を有理数と無理数に分類せよ。
① $7$ ② $\sqrt{5}$ ③ $\dfrac{2}{3}$ ④ $\sqrt{49}$ ⑤ $0.142857142857…$(循環小数)
問2. $\sqrt{n}$ が有理数となるような、1から20までの自然数 $n$ をすべて答えよ。
問3. 次の文が正しければ○、間違っていれば×を答えよ。
① すべての整数は有理数である。
② すべての分数は有理数である。
③ $\pi$ は有理数である。

まとめ

この記事では、有理数と無理数の違いについて学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 有理数:分数(整数の比)で表せる数。整数、有限小数、循環小数はすべて有理数。
  • 無理数:分数で表せない数。$\sqrt{2}$, $\sqrt{3}$, $\pi$ など、非循環無限小数になる。
  • 判定のコツ:$\sqrt{n}$ の場合、$n$ が平方数(1, 4, 9, 16, …)なら有理数、そうでなければ無理数。

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