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【確率】カード・くじの確率問題を完全マスター【中2数学】【必須】

「1から5までのカードから2枚引く確率を求めよ」——この手の問題で、なぜか答えが合わないと悩んでいないだろうか。

樹形図を描いても数え間違える。「引いたカードを戻す・戻さない」で何が変わるのかわからない。そもそも分母の「すべての場合の数」をどう数えればいいのか自信がない。

実は、カード・くじ問題でつまずく原因のほとんどは「樹形図の書き方」と「順番を区別するかどうか」の2点だけである。この記事では、この2つのポイントを図解とアニメーションで徹底的に解説し、どんな問題でも迷わず解けるようになるまで導く。

対象:中学2年 所要時間:約12分
目次

そもそも「確率」とは何か?

確率かくりつとは、「ある事象じしょうがどのくらい起こりやすいか」を0から1の間の数で表したものである。

$$\text{確率} = \frac{\text{その事象が起こる場合の数}}{\text{すべての場合の数}}$$

事象じしょうとは、「〜が起こる」という出来事のことである。例えば「赤いカードを引く」「当たりくじを引く」などが事象にあたる。

例えば、1から5までの数字が書かれたカードが1枚ずつある。この中から1枚引くとき、「3のカードを引く確率」は次のように求める。

$$\frac{1}{5}$$

すべての場合の数が5通り(1, 2, 3, 4, 5のどれかを引く)で、3のカードを引く場合が1通りだからである。

カード問題の樹形図を理解する

カードを「2枚以上引く」問題では、樹形図じゅけいずを使って場合の数を数える。樹形図とは、起こりうる結果を枝分かれで表した図のことである。

上のアニメーションは、1, 2, 3 のカードから2枚を順番に引く(引いたカードは戻さない)場合を示している。

  • 1回目に引けるカードは 1, 2, 3 の3通り
  • 1回目に1を引いた場合、2回目に引けるのは 2, 3 の2通り(1はもう使えない)
  • 同様に、どのカードを引いても2回目は2通りずつ
  • よって、すべての場合の数は $3 \times 2 = 6$ 通り

「順番を区別する」と「区別しない」の違い

カード問題で最も重要なのが、「順番を区別するかどうか」である。これを間違えると、確率の計算が合わなくなる。

「1を引いてから2を引く」と「2を引いてから1を引く」は、順番を区別するなら別々の結果、区別しないなら同じ結果として数える。

問題文での見分け方

問題文の表現 順番 場合の数
「順に引く」「1枚目、2枚目」 区別する 多い
「同時に引く」「2枚を選ぶ」 区別しない 少ない

「戻す」と「戻さない」の違い

もう一つ重要なのが、引いたカードを「戻すかどうか」である。

計算式のまとめ

$n$ 枚のカードから $r$ 枚引くとき:

戻す 戻さない
順番を区別する $n^r$ $n \times (n-1) \times \cdots$
順番を区別しない (中学では扱わない) 上の結果を $r!$ で割る

例題で手順を確認する

例題1:順番を区別する場合

1, 2, 3, 4, 5 の数字が書かれたカードが1枚ずつある。この中から2枚を順に引くとき、2枚とも奇数きすうのカードである確率を求めよ。ただし、引いたカードは戻さない。
1

すべての場合の数を求める

5枚から2枚を順に引く(戻さない)ので、

$$5 \times 4 = 20 \text{(通り)}$$
2

条件を満たす場合の数を求める

奇数のカードは 1, 3, 5 の3枚である。

この3枚から2枚を順に引くので、

$$3 \times 2 = 6 \text{(通り)}$$
3

確率を求める

$$\text{確率} = \frac{6}{20} = \frac{3}{10}$$

例題2:順番を区別しない場合

1, 2, 3, 4, 5 の数字が書かれたカードが1枚ずつある。この中から同時に2枚を引くとき、2枚とも奇数のカードである確率を求めよ。
1

すべての場合の数を求める

5枚から2枚を同時に引く(順番を区別しない)ので、

まず順番を区別して数えると $5 \times 4 = 20$ 通り

同じ組み合わせが2回ずつ数えられているので2で割る

$$\frac{20}{2} = 10 \text{(通り)}$$
2

条件を満たす場合の数を求める

奇数3枚から2枚を同時に引くので、

$$\frac{3 \times 2}{2} = 3 \text{(通り)}$$

具体的には {1,3}, {1,5}, {3,5} の3通りである。

3

確率を求める

$$\text{確率} = \frac{3}{10}$$

例題1と例題2は答えが同じになった。これは「分母と分子で同じ方法で数えている」からである。順番を区別してもしなくても、一貫していれば正しい答えが出る。

くじ引きの問題を解く

くじ引き問題も考え方はカード問題と同じである。「当たり」と「はずれ」の数に注目する。

例題3:くじ引き

当たり3本、はずれ7本の合計10本のくじがある。この中から2本を順に引くとき、2本とも当たりである確率を求めよ。ただし、引いたくじは戻さない。
1

すべての場合の数

$$10 \times 9 = 90 \text{(通り)}$$
2

2本とも当たりの場合の数

1本目で当たり3本から1本引き、2本目で残り2本から1本引く

$$3 \times 2 = 6 \text{(通り)}$$
3

確率を求める

$$\frac{6}{90} = \frac{1}{15}$$

よくある間違いと対策

1

「戻す・戻さない」を読み飛ばす

問題文に明記されていない場合は「戻さない」が多い。迷ったら樹形図で確認しよう。

2

分母と分子で数え方が違う

すべての場合を「順番あり」で数えたら、条件を満たす場合も「順番あり」で数える。混ぜるとおかしくなる。

3

約分やくぶんを忘れる

$\dfrac{6}{20}$ のまま答えにしない。必ず $\dfrac{3}{10}$ まで約分する。

この単元のよくある質問

Q. 「同時に引く」と「順に引いて戻さない」は違うのですか?

A. 結果的に選ばれるカードの組み合わせは同じになる。ただし、「順に引く」は順番を区別して数えることが多く、「同時に引く」は順番を区別しないことが多い。問題文をよく読み、どちらで数えるべきか判断しよう。

Q. 樹形図を書かずに計算だけで解いてもいいですか?

A. 慣れてきたら計算だけでも解ける。しかし、最初のうちは必ず樹形図を書いて確認することをすすめる。ミスを防ぎ、考え方を整理できるからである。

Q. 確率の答えは分数でなくてもいいですか?

A. 特に指定がなければ分数で答えるのが一般的である。小数で答える場合は、$0.3$ のように書く。パーセントで答える場合は $30\%$ のように単位をつける。

練習問題

問1. 1, 2, 3, 4 の数字が書かれたカードが1枚ずつある。この中から2枚を順に引くとき、2枚の数の和が5になる確率を求めよ。ただし、引いたカードは戻さない。
問2. 当たり2本、はずれ5本の合計7本のくじがある。この中から2本を同時に引くとき、少なくとも1本は当たりである確率を求めよ。
問3. 赤玉3個、白玉2個が入った袋から、1個ずつ2回取り出す。取り出した玉は戻さないとき、2個とも赤玉である確率を求めよ。

まとめ

この記事では、カード・くじの確率問題の解き方を学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 樹形図を使って場合の数を正確に数える
  • 「順番を区別する・しない」を問題文から判断する
  • 「戻す・戻さない」で場合の数が変わることを理解する
  • 分母と分子で同じ数え方をする
  • 答えは必ず約分する

最初は面倒に感じても、樹形図を書く習慣をつけよう。それが確率問題を得意にする最短の道である。

Core-dorill— 基礎を、何度でも。

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