「確率って、結局なんなの?」と聞かれて、うまく答えられるだろうか。
サイコロを振って「1が出る確率は6分の1」と言われても、「なぜ6分の1なのか」「そもそも確率って何を表しているのか」がぼんやりしたままだと、応用問題でつまずくことになる。
実は、確率の根本にある考え方はとてもシンプルである。この記事では、確率とは何かを「場合の数」から順番に解説し、自分で確率を求められるようになるまで導く。
そもそも確率とは?
確率とは、「ある出来事がどれくらい起こりやすいか」を数値で表したものである。
出来事のことを、数学では「事象」と呼ぶ。例えば「サイコロで1が出る」「コインで表が出る」などが事象である。
日常でも「今日は雨が降る確率は30%」などと耳にするだろう。この「30%」が確率である。
数学では、確率を次のように定義する。
具体例で考えてみよう。サイコロを1回振るとき、「1が出る」確率を求める。
確率は0以上1以下の値をとる。絶対に起こらない事象の確率は0、必ず起こる事象の確率は1である。
「同様に確からしい」とは
確率を正しく求めるために、絶対に理解しておくべき言葉がある。それが「同様に確からしい」である。
「同様に確からしい」とは、「どの結果も同じくらい起こりやすい」という意味である。
サイコロを例に考えよう。普通のサイコロでは、1〜6のどの目も同じくらい出やすい。これを「1〜6の目が出ることは同様に確からしい」と言う。
逆に、もしサイコロが歪んでいて1ばかり出るなら、「同様に確からしい」とは言えない。そのような場合、確率の公式をそのまま使うことはできない。
重要ポイント:確率の公式を使うときは、必ず「起こりうる結果が同様に確からしいか」を確認すること。
確率を図で理解する
確率の考え方を、サイコロの例でアニメーションを使って確認しよう。
このアニメーションが示しているのは、確率の公式そのものである。
- 分母:起こりうる全ての場合の数(サイコロなら6通り)
- 分子:求めたい事象が起こる場合の数(1が出るなら1通り)
確率を求める手順
確率を求めるときは、次の3ステップで進める。
全ての場合を書き出す
起こりうる結果を全て列挙する。このとき、「同様に確からしい」結果を数える。
求めたい事象を数える
全ての場合の中から、条件に合うものを数える。
公式に当てはめる
確率 = (求めたい事象の数)÷(全ての場合の数)
例題で確認しよう
例題:赤玉3個と白玉2個が入った袋から、1個の玉を取り出すとき、赤玉が出る確率を求めよ。
解答
全ての場合を確認する。袋の中には玉が全部で $3 + 2 = 5$ 個ある。どの玉も同じように取り出せるので、「同様に確からしい」と言える。
赤玉が出る場合を数える。赤玉は3個あるので、赤玉が出る場合の数は3通り。
公式に当てはめる。
約分できる場合は約分する。例えば $\dfrac{2}{6}$ なら $\dfrac{1}{3}$ と答える。
よくある間違いと対策
間違い:「同様に確からしい」を確認しない
例えば「2枚のコインを投げて、表が0枚、1枚、2枚のどれか」は3通りに見えるが、これは「同様に確からしい」ではない。正しくは「表表、表裏、裏表、裏裏」の4通りで考える。
間違い:場合の数を数え漏らす
「2つのサイコロを区別しない」と数え漏れが起きやすい。サイコロA、サイコロBのように区別して数えること。
間違い:確率を分数以外で答える
特に指定がなければ、確率は分数で答える。小数や百分率(%)に直す必要はない。また、約分できる場合は必ず約分する。
「同様に確からしい」を正しく理解する
ここが確率でもっとも大事なポイントである。次の2つの問題を比べてみよう。
ポイントは「区別して数える」ことである。見た目が同じコインでも、1枚目と2枚目を別々に考えれば、「表裏」と「裏表」は異なる結果になる。
この単元のよくある質問
Q. 確率が0や1になることはありますか?
A. あります。絶対に起こらない事象(サイコロで7が出るなど)の確率は0、必ず起こる事象(サイコロで1〜6のどれかが出る)の確率は1です。確率は常に0以上1以下の値をとります。
Q. 確率を小数で答えてもいいですか?
A. 問題に「小数で答えよ」「百分率で答えよ」と指示がない限り、分数で答えるのが原則です。また、約分できる場合は必ず約分した形で答えます。
Q. 「少なくとも1つ」という問題はどう考えますか?
A. 「少なくとも1つ」は「1つ以上」という意味です。直接数えてもよいですが、「1−(1つもない確率)」と計算する方が楽な場合が多いです。これは「余事象」という考え方で、発展的な内容として学習します。
練習問題
まとめ
この記事では、確率の基本的な考え方を学んだ。ポイントは以下の通りである。
- 確率とは「ある事象がどれくらい起こりやすいか」を数値で表したもの
- 確率 = (その事象が起こる場合の数)÷(全ての場合の数)
- 「同様に確からしい」かどうかを必ず確認する
- コインやサイコロは「区別して」数える
確率は、場合の数を正確に数えることができれば、必ず正しい答えにたどり着ける。まずは基本的な問題で「全ての場合を書き出す」練習を繰り返そう。
Core-dorill— 基礎を、何度でも。

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