「この図形を真上から見たら?」と聞かれて、頭の中でうまくイメージできず困っていないだろうか。
立体を平面に描くとき、どの方向から見ればいいのか、どうやって描けばいいのか、混乱するのは当然である。実は、投影図には決まったルールがあり、それを知れば迷わず描けるようになる。
この記事では、投影図の3つの見方(平面図・立面図・側面図)を、アニメーションを使って順番に解説する。読み終える頃には、どんな立体でも投影図が描けるようになるはずだ。
そもそも投影図とは?
投影図とは、立体を特定の方向から見たときの形を、平面に描いた図のことである。
「投影」とは、光を当てたときにできる影のようなものだと考えるとわかりやすい。懐中電灯で物体を照らすと、壁に影ができる。その影の形が投影図である。
立体は3次元(縦・横・奥行き)だが、紙は2次元(縦・横)しかない。そこで、異なる方向から見た2次元の図を組み合わせて、立体の形を表現する。これが投影図の役割である。
中学校で学ぶ投影図には、主に3つの種類がある。
| 名前 | 見る方向 | 何がわかるか |
|---|---|---|
| 平面図 | 真上から | 横と奥行きの形 |
| 立面図 | 正面から | 横と高さの形 |
| 側面図 | 真横から | 奥行きと高さの形 |
この3つを組み合わせることで、立体の形を正確に伝えることができる。
投影図の3方向を図で理解する
まずは、立体をどの方向から見るのかを確認しよう。下のアニメーションで、3つの視点を順番に見ていく。
アニメーションで確認できたように、投影図は「どこに立って立体を見るか」で決まる。
- 平面図:立体の真上に立って、下を見下ろす
- 立面図:立体の正面に立って、まっすぐ見る
- 側面図:立体の真横に立って、まっすぐ見る
具体例:円柱の投影図
理論がわかったところで、具体的な立体で投影図を描いてみよう。ここでは円柱を例に取る。
円柱の投影図を見ると、次のことがわかる。
- 平面図(真上から):円に見える(底面の形がそのまま見える)
- 立面図(正面から):長方形に見える(円の丸みは見えない)
- 側面図(真横から):長方形に見える(立面図と同じ形)
円柱のように、正面と横から見た形が同じ立体もある。逆に、三角柱のように、見る方向で形が変わる立体もある。
投影図を描く手順
投影図を描くときの基本手順を確認しよう。
立体の向きを決める
どの面を「正面」とするかを決める。問題で指定されている場合は、それに従う。
平面図を描く(真上から)
立体を真上から見たときの輪郭を描く。高さの情報は無視する。
立面図を描く(正面から)
立体を正面から見たときの輪郭を描く。奥行きの情報は無視する。
側面図を描く(真横から)
立体を真横から見たときの輪郭を描く。横幅の情報は無視する。
寸法を確認する
平面図の横幅 = 立面図の横幅、平面図の縦 = 側面図の横幅、立面図の高さ = 側面図の高さ となっているか確認する。
例題:三角柱の投影図を描く
実際に三角柱の投影図を描いてみよう。
三角柱は、見る方向によって見え方が大きく変わる立体である。
三角柱を「底面が正面に来る向き」で置いた場合の投影図である。置き方が変われば、投影図も変わる。問題文で立体の向きがどう指定されているかをよく確認しよう。
よくある間違いと対策
投影図でつまずきやすいポイントを3つ確認しておこう。
平面図と立面図を逆に描いてしまう
「平面図=真上から」「立面図=正面から」である。「平面」という言葉から「横に広がる図」をイメージしがちだが、実際は鳥瞰図(鳥の目で見た図)のことである。
見えない線を描き忘れる
投影図では、手前に隠れて見えない稜線(辺)は破線(点線)で描く。立体の奥側にある辺も忘れずに描こう。
寸法の対応を無視する
平面図の横幅と立面図の横幅は同じでなければならない。同様に、平面図の縦と側面図の横幅、立面図の高さと側面図の高さも一致する。これを確認しないと、矛盾した投影図になってしまう。
代表的な立体の投影図一覧
よく出題される立体の投影図をまとめておく。
四角錐の平面図には、対角線が描かれている。これは、頂点から底面の各頂点への稜線が上から見えるためである。
この単元のよくある質問
Q. 投影図から元の立体を当てる問題のコツは?
A. まず、3つの投影図に共通する特徴を探す。例えば「すべて円を含む → 球」「平面図が円で立面図が長方形 → 円柱」のように絞り込む。次に、各投影図の寸法が矛盾なく対応しているか確認する。
Q. 見取図と投影図の違いは?
A. 見取図は立体を斜めから見た1枚の図で、立体感がわかりやすい。一方、投影図は特定の方向から見た複数の図を組み合わせたもので、正確な寸法や形がわかる。設計図などでは投影図が使われる。
Q. 「正面」はどうやって決めるの?
A. 問題で指定されている場合はそれに従う。指定がない場合は、立体の特徴がよくわかる面(底面に平行な面や、対称性がわかる面)を正面にするのが一般的である。
練習問題
平面図:円、立面図:二等辺三角形、側面図:二等辺三角形
平面図:正方形(対角線あり)、立面図:二等辺三角形、側面図:二等辺三角形
まとめ
この記事では、投影図(平面図・立面図・側面図)について学んだ。ポイントは以下の通りである。
- 投影図は、立体を特定の方向から見た形を平面に描いた図である
- 平面図は真上から、立面図は正面から、側面図は真横から見た図である
- 3つの投影図を組み合わせることで、立体の形を正確に表現できる
- 各投影図の寸法は対応関係があり、矛盾があってはならない
Core-dorill— 基礎を、何度でも。

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