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【空間図形】正多面体|5種類の正多面体【中1数学】【必須】

「正多面体は全部で5種類」と習ったとき、「なぜ5種類だけなのか」と疑問に思ったことはないだろうか。

立方体(サイコロの形)は知っているけれど、他の4つはイメージがわかない。名前を聞いても、どんな形か思い浮かばない。そんな状態でテストを迎えると、正多面体の問題で手が止まってしまう。

実は、正多面体の理解でつまずく原因は「形を見たことがない」というシンプルなものである。この記事では、5種類の正多面体を図解とアニメーションで確認し、それぞれの特徴を覚えられるようになるまで解説する。

対象:中学1年 所要時間:約8分
目次

そもそも正多面体せいためんたいとは?

正多面体とは、次の2つの条件を両方とも満たす立体のことである。

条件1

すべての面が同じ正多角形でできている

条件2

どの頂点ちょうてんにも同じ数の面が集まっている

正多角形とは、すべての辺の長さが等しく、すべての角の大きさも等しい多角形のことである。正三角形、正方形、正五角形などがこれにあたる。

例えば、サイコロ(立方体)を思い浮かべてみよう。

  • すべての面が「正方形」という同じ形である → 条件1を満たす
  • どの頂点にも「3つの面」が集まっている → 条件2を満たす

だから、立方体は正多面体である。

5種類の正多面体を覚えよう

正多面体は、世界中どこを探しても5種類しか存在しない。これは数学的に証明されている事実である。

名前 面の形 面の数 頂点の数 へんの数
正四面体せいしめんたい 正三角形 4 4 6
正六面体せいろくめんたい(立方体) 正方形 6 8 12
正八面体せいはちめんたい 正三角形 8 6 12
正十二面体せいじゅうにめんたい 正五角形 12 20 30
正二十面体せいにじゅうめんたい 正三角形 20 12 30

名前の「○面体」の○は、面の数を表している。正四面体は面が4つ、正六面体は面が6つ、というように覚えると忘れにくい。

正多面体を図で見てみよう

それぞれの正多面体がどんな形か、回転する図で確認しよう。「再生」ボタンを押すと、立体が回転してさまざまな角度から見ることができる。

正四面体(面の数:4)

正四面体は、4つの正三角形でできた立体である。どの頂点にも3つの面が集まっている。ピラミッドのような形だが、底面も正三角形であることがポイントである。

正六面体/立方体(面の数:6)

正六面体は、サイコロと同じ形である。6つの正方形でできており、どの頂点にも3つの面が集まっている。「立方体」という名前のほうがなじみがあるかもしれない。

正八面体(面の数:8)

正八面体は、8つの正三角形でできた立体である。上下にとがった形で、どの頂点にも4つの面が集まっている。正四面体を2つくっつけたような形に見えるが、実際には違う構造である。

正十二面体(面の数:12)

正十二面体は、12の正五角形でできた立体である。サッカーボールの白い部分(五角形)だけで作られた形をイメージするとわかりやすい。どの頂点にも3つの面が集まっている。

正二十面体(面の数:20)

正二十面体は、20の正三角形でできた立体である。5種類の中で最も面の数が多く、球に近い形をしている。どの頂点にも5つの面が集まっている。

なぜ5種類しかないのか?

正多面体が5種類だけなのには、数学的な理由がある。簡単に説明しよう。

頂点のまわりに集まる角度の合計は、360°より小さくなければならない。360°以上になると、平らになったり、立体として閉じなくなったりする。

正三角形の場合

1つの角は $60°$

  • 3枚集まると:$60° \times 3 = 180°$ → 正四面体になる
  • 4枚集まると:$60° \times 4 = 240°$ → 正八面体になる
  • 5枚集まると:$60° \times 5 = 300°$ → 正二十面体になる
  • 6枚集まると:$60° \times 6 = 360°$ → 平らになって立体にならない
正方形の場合

1つの角は $90°$

  • 3枚集まると:$90° \times 3 = 270°$ → 正六面体(立方体)になる
  • 4枚集まると:$90° \times 4 = 360°$ → 平らになって立体にならない
正五角形の場合

1つの角は $108°$

  • 3枚集まると:$108° \times 3 = 324°$ → 正十二面体になる
  • 4枚集まると:$108° \times 4 = 432°$ → 360°を超えて立体にならない
正六角形以上の場合

1つの角は $120°$ 以上

  • 3枚集まると:$120° \times 3 = 360°$ 以上 → 立体にならない

このように、条件を満たす組み合わせは5通りしかない。だから正多面体は5種類なのである。

覚え方のコツ

5種類の正多面体を覚えるために、いくつかのポイントを整理しよう。

コツ1

面の形で分類する

  • 正三角形でできている:正四面体、正八面体、正二十面体(4, 8, 20)
  • 正方形でできている:正六面体(6)
  • 正五角形でできている:正十二面体(12)
コツ2

面の数と頂点の数の関係

正六面体と正八面体は「双対そうつい」の関係にある。つまり、正六面体の面の数(6)と正八面体の頂点の数(6)が同じで、逆もまた同じである。

同様に、正十二面体と正二十面体も双対の関係にある。

コツ3

オイラーの多面体定理を使う

頂点の数 $V$、辺の数 $E$、面の数 $F$ の間には、次の関係が成り立つ。

$$V – E + F = 2$$

例えば立方体なら:$8 – 12 + 6 = 2$ となる。

オイラーの多面体定理は、すべての凸多面体で成り立つ。テストで頂点・辺・面の数を確認するときに使える。

よくある間違いと対策

間違い1

「正○面体」の○を面の形と混同する

「正六面体」と聞くと「正六角形でできている」と思いがちだが、これは間違いである。「六面体」は面の数が6つという意味であり、実際には正方形でできている。

間違い2

ピラミッドを正四面体と思う

エジプトのピラミッドは底面が正方形なので、正四面体ではない。正四面体は底面も含めて4つの面すべてが正三角形である。

間違い3

頂点に集まる面の数を忘れる

正多面体の条件は「同じ正多角形でできている」だけでなく「どの頂点にも同じ数の面が集まる」も必要である。この2つ目の条件を忘れやすい。

このトピックのよくある質問

Q. 正多面体とただの多面体は何が違うのか?

A. 正多面体は「すべての面が同じ正多角形」かつ「どの頂点にも同じ数の面が集まる」という2つの条件を満たす多面体である。ただの多面体にはこの制限がなく、さまざまな形の面や、頂点ごとに異なる数の面が集まってもよい。

Q. なぜ正多面体は5種類しかないのか?

A. 頂点のまわりに集まる角度の合計が360°より小さくなければ立体にならないという制限があるためである。正三角形・正方形・正五角形を使って条件を満たす組み合わせを調べると、5通りしか存在しないことが証明できる。

Q. 正多面体は日常生活のどこで見られるか?

A. 正六面体(立方体)はサイコロや箱でおなじみである。正二十面体は一部のサイコロ(20面ダイス)に使われている。また、サッカーボールは正多面体ではないが、正五角形と正六角形を組み合わせた「切頂二十面体」という形をしている。

練習問題

問1. 正八面体の面はどんな形か。また、頂点の数と辺の数をそれぞれ答えなさい。
問2. 次の立体のうち、正多面体であるものをすべて選びなさい。
  • ア:すべての面が正三角形で、頂点が5つある三角錐
  • イ:すべての面が正方形で、頂点が8つある立方体
  • ウ:12の正五角形でできた立体
問3. 正二十面体について、オイラーの多面体定理 $V – E + F = 2$ を使って辺の数 $E$ を求めなさい。(ヒント:正二十面体の頂点は12、面は20である)

まとめ

この記事では、正多面体について学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 正多面体とは「すべての面が同じ正多角形」かつ「どの頂点にも同じ数の面が集まる」立体である
  • 正多面体は5種類だけ存在する:正四面体、正六面体、正八面体、正十二面体、正二十面体
  • 正三角形でできた正多面体は3種類(4面体、8面体、20面体)ある
  • オイラーの多面体定理 $V – E + F = 2$ を使うと、頂点・辺・面の数を確認できる

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