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【平面図形】三平方の定理と座標|2点間の距離【中3数学】【必須】

座標平面上の2点の距離を求める問題で、「公式を覚えたのに、どう使えばいいかわからない」と感じていないだろうか。

途中の計算でマイナスが出てきて混乱したり、答えの形(ルートを残すのか、整数にするのか)で迷ったりすることもあるはずである。

実は、2点間の距離の求め方は「三平方の定理さんへいほうのていりをそのまま使うだけ」である。この記事では、なぜ三平方の定理で距離が求まるのかを図で理解し、確実に計算できるようになるまで順を追って解説する。

対象:中学3年 所要時間:約8分
目次

そもそも「2点間の距離」とは?

2点間の距離とは、座標平面上の2つの点を結ぶ直線の長さのことである。

例えば、点A(1, 2)と点B(4, 6)があるとき、AとBを結ぶ線分ABの長さを「2点A, B間の距離」と呼ぶ。

座標平面ざひょうへいめんとは、横軸(x軸)と縦軸(y軸)が直角に交わる平面のことである。点の位置を(x座標, y座標)の組で表す。

日常生活でいえば、地図上の2地点間の直線距離を測るのと同じイメージである。

なぜ三平方の定理を使うのか?

2点を結ぶ線分は、座標平面上で「斜めの線」になることが多い。

この斜めの線を斜辺しゃへんとする直角三角形を作ると、三平方の定理が使える。

具体的には、次のように直角三角形を作る。

1

2点A, Bを結ぶ線分を引く(これが斜辺になる)

2

一方の点から水平な線を引く

3

もう一方の点から垂直な線を引く

4

2本の線が交わる点をCとすると、直角三角形ABCができる

このとき、ACは「x座標の差」、BCは「y座標の差」に等しくなる。

2点間の距離を図で理解する

点A(1, 2)と点B(4, 6)の距離を求める場面を、図で確認してみよう。

このように、2点A, Bと点C(4, 2)を結ぶと直角三角形ができる。

  • AC = 4 − 1 = 3(x座標の差)
  • BC = 6 − 2 = 4(y座標の差)
  • AB = ?(求めたい距離)

三平方の定理より、AB² = AC² + BC² = 3² + 4² = 9 + 16 = 25 となるから、AB = 5 である。

2点間の距離の公式

一般に、点A(x₁, y₁)と点B(x₂, y₂)の距離は、次の公式で求められる。

$$AB = \sqrt{(x_2 – x_1)^2 + (y_2 – y_1)^2}$$

この公式は三平方の定理から導かれる。$|x_2 – x_1|$ がx方向の長さ、$|y_2 – y_1|$ がy方向の長さに対応している。

公式の導き方を、先ほどの例で確認しよう。

$$\begin{aligned} AB^2 &= AC^2 + BC^2 \\[8pt] &= (x_2 – x_1)^2 + (y_2 – y_1)^2 \\[8pt] &= (4 – 1)^2 + (6 – 2)^2 \\[8pt] &= 3^2 + 4^2 \\[8pt] &= 9 + 16 = 25 \\[8pt] AB &= \sqrt{25} = 5 \end{aligned}$$

2点間の距離を求める手順

公式を使って距離を求める手順は、次の3ステップである。

1

x座標の差を計算する
$x_2 – x_1$ を求める

2

y座標の差を計算する
$y_2 – y_1$ を求める

3

公式に代入して計算する
$\sqrt{(x_2 – x_1)^2 + (y_2 – y_1)^2}$ を計算する

座標の差がマイナスになっても、2乗するとプラスになるので心配いらない。例えば $(-3)^2 = 9$ である。

例題で確認しよう

例題1:基本的な計算

問題:点A(2, 1)と点B(5, 5)の距離を求めよ。

$$\begin{aligned} AB &= \sqrt{(5 – 2)^2 + (5 – 1)^2} \\[8pt] &= \sqrt{3^2 + 4^2} \\[8pt] &= \sqrt{9 + 16} \\[8pt] &= \sqrt{25} \\[8pt] &= 5 \end{aligned}$$

例題2:マイナスの座標を含む場合

問題:点A(−1, 3)と点B(2, −1)の距離を求めよ。

$$\begin{aligned} AB &= \sqrt{(2 – (-1))^2 + ((-1) – 3)^2} \\[8pt] &= \sqrt{(2 + 1)^2 + (-4)^2} \\[8pt] &= \sqrt{3^2 + 16} \\[8pt] &= \sqrt{9 + 16} \\[8pt] &= \sqrt{25} \\[8pt] &= 5 \end{aligned}$$

$(2 – (-1))$ は $2 + 1 = 3$ になる。「マイナスを引く」は「プラスにして足す」と同じである。

例題3:ルートが残る場合

問題:点A(1, 2)と点B(4, 4)の距離を求めよ。

$$\begin{aligned} AB &= \sqrt{(4 – 1)^2 + (4 – 2)^2} \\[8pt] &= \sqrt{3^2 + 2^2} \\[8pt] &= \sqrt{9 + 4} \\[8pt] &= \sqrt{13} \end{aligned}$$

13は平方数ではないので、$\sqrt{13}$ のまま答えとする。

平方数へいほうすうとは、整数の2乗で表せる数のことである。1, 4, 9, 16, 25, 36, … が平方数である。

原点からの距離

原点O(0, 0)から点P(a, b)までの距離は、公式を簡単にできる。

$$OP = \sqrt{(a – 0)^2 + (b – 0)^2} = \sqrt{a^2 + b^2}$$

例:原点から点P(3, 4)までの距離は

$$OP = \sqrt{3^2 + 4^2} = \sqrt{9 + 16} = \sqrt{25} = 5$$

よくある間違いと対策

1

座標の差を2乗し忘れる
間違い:$\sqrt{3 + 4} = \sqrt{7}$
正しい:$\sqrt{3^2 + 4^2} = \sqrt{9 + 16} = \sqrt{25} = 5$
対策:必ず「差を求める → 2乗する → 足す」の順番を守る

2

マイナスの計算ミス
間違い:$2 – (-1) = 1$
正しい:$2 – (-1) = 2 + 1 = 3$
対策:「マイナスを引く」は「プラスにして足す」と唱える

3

ルートを無理に外そうとする
$\sqrt{13}$ は整数にならない。これで答えが確定している。
対策:$\sqrt{}$ の中が平方数でなければ、そのまま答えとする

よくある質問と答え

Q. x₁とx₂を逆にしても答えは同じですか?

A. 同じである。$(x_2 – x_1)^2$ と $(x_1 – x_2)^2$ は、2乗するとどちらも同じ値になる。例えば $(4 – 1)^2 = 9$ と $(1 – 4)^2 = (-3)^2 = 9$ は等しい。

Q. 答えはルートのままでいいのですか?

A. ルートの中が平方数(1, 4, 9, 16, 25, …)でない場合は、ルートのまま答えとする。$\sqrt{13}$ や $\sqrt{5}$ のように、これ以上簡単にできない形が最終的な答えである。

Q. 軸に平行な場合も公式を使いますか?

A. 使えるが、より簡単な方法がある。例えば点(1, 3)と点(1, 7)はx座標が同じなので、y座標の差 $|7 – 3| = 4$ がそのまま距離になる。公式を使うと $\sqrt{0^2 + 4^2} = 4$ となり、同じ結果が得られる。

練習問題

問1. 点A(2, 3)と点B(6, 6)の距離を求めよ。
問2. 点A(−2, 1)と点B(1, 5)の距離を求めよ。
問3. 原点Oと点P(5, 12)の距離を求めよ。

まとめ

この記事では、座標平面上の2点間の距離について学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 2点間の距離は、直角三角形を作って三平方の定理を使う
  • 公式:$AB = \sqrt{(x_2 – x_1)^2 + (y_2 – y_1)^2}$
  • 座標の差がマイナスでも、2乗すればプラスになる
  • ルートの中が平方数でなければ、$\sqrt{}$ のまま答えとする

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