座標平面上の2点の距離を求める問題で、「公式を覚えたのに、どう使えばいいかわからない」と感じていないだろうか。
途中の計算でマイナスが出てきて混乱したり、答えの形(ルートを残すのか、整数にするのか)で迷ったりすることもあるはずである。
実は、2点間の距離の求め方は「三平方の定理をそのまま使うだけ」である。この記事では、なぜ三平方の定理で距離が求まるのかを図で理解し、確実に計算できるようになるまで順を追って解説する。
そもそも「2点間の距離」とは?
2点間の距離とは、座標平面上の2つの点を結ぶ直線の長さのことである。
例えば、点A(1, 2)と点B(4, 6)があるとき、AとBを結ぶ線分ABの長さを「2点A, B間の距離」と呼ぶ。
座標平面とは、横軸(x軸)と縦軸(y軸)が直角に交わる平面のことである。点の位置を(x座標, y座標)の組で表す。
日常生活でいえば、地図上の2地点間の直線距離を測るのと同じイメージである。
なぜ三平方の定理を使うのか?
2点を結ぶ線分は、座標平面上で「斜めの線」になることが多い。
この斜めの線を斜辺とする直角三角形を作ると、三平方の定理が使える。
具体的には、次のように直角三角形を作る。
2点A, Bを結ぶ線分を引く(これが斜辺になる)
一方の点から水平な線を引く
もう一方の点から垂直な線を引く
2本の線が交わる点をCとすると、直角三角形ABCができる
このとき、ACは「x座標の差」、BCは「y座標の差」に等しくなる。
2点間の距離を図で理解する
点A(1, 2)と点B(4, 6)の距離を求める場面を、図で確認してみよう。
このように、2点A, Bと点C(4, 2)を結ぶと直角三角形ができる。
- AC = 4 − 1 = 3(x座標の差)
- BC = 6 − 2 = 4(y座標の差)
- AB = ?(求めたい距離)
三平方の定理より、AB² = AC² + BC² = 3² + 4² = 9 + 16 = 25 となるから、AB = 5 である。
2点間の距離の公式
一般に、点A(x₁, y₁)と点B(x₂, y₂)の距離は、次の公式で求められる。
この公式は三平方の定理から導かれる。$|x_2 – x_1|$ がx方向の長さ、$|y_2 – y_1|$ がy方向の長さに対応している。
公式の導き方を、先ほどの例で確認しよう。
2点間の距離を求める手順
公式を使って距離を求める手順は、次の3ステップである。
x座標の差を計算する
$x_2 – x_1$ を求める
y座標の差を計算する
$y_2 – y_1$ を求める
公式に代入して計算する
$\sqrt{(x_2 – x_1)^2 + (y_2 – y_1)^2}$ を計算する
座標の差がマイナスになっても、2乗するとプラスになるので心配いらない。例えば $(-3)^2 = 9$ である。
例題で確認しよう
例題1:基本的な計算
問題:点A(2, 1)と点B(5, 5)の距離を求めよ。
例題2:マイナスの座標を含む場合
問題:点A(−1, 3)と点B(2, −1)の距離を求めよ。
$(2 – (-1))$ は $2 + 1 = 3$ になる。「マイナスを引く」は「プラスにして足す」と同じである。
例題3:ルートが残る場合
問題:点A(1, 2)と点B(4, 4)の距離を求めよ。
13は平方数ではないので、$\sqrt{13}$ のまま答えとする。
平方数とは、整数の2乗で表せる数のことである。1, 4, 9, 16, 25, 36, … が平方数である。
原点からの距離
原点O(0, 0)から点P(a, b)までの距離は、公式を簡単にできる。
例:原点から点P(3, 4)までの距離は
よくある間違いと対策
座標の差を2乗し忘れる
間違い:$\sqrt{3 + 4} = \sqrt{7}$
正しい:$\sqrt{3^2 + 4^2} = \sqrt{9 + 16} = \sqrt{25} = 5$
対策:必ず「差を求める → 2乗する → 足す」の順番を守る
マイナスの計算ミス
間違い:$2 – (-1) = 1$
正しい:$2 – (-1) = 2 + 1 = 3$
対策:「マイナスを引く」は「プラスにして足す」と唱える
ルートを無理に外そうとする
$\sqrt{13}$ は整数にならない。これで答えが確定している。
対策:$\sqrt{}$ の中が平方数でなければ、そのまま答えとする
よくある質問と答え
Q. x₁とx₂を逆にしても答えは同じですか?
A. 同じである。$(x_2 – x_1)^2$ と $(x_1 – x_2)^2$ は、2乗するとどちらも同じ値になる。例えば $(4 – 1)^2 = 9$ と $(1 – 4)^2 = (-3)^2 = 9$ は等しい。
Q. 答えはルートのままでいいのですか?
A. ルートの中が平方数(1, 4, 9, 16, 25, …)でない場合は、ルートのまま答えとする。$\sqrt{13}$ や $\sqrt{5}$ のように、これ以上簡単にできない形が最終的な答えである。
Q. 軸に平行な場合も公式を使いますか?
A. 使えるが、より簡単な方法がある。例えば点(1, 3)と点(1, 7)はx座標が同じなので、y座標の差 $|7 – 3| = 4$ がそのまま距離になる。公式を使うと $\sqrt{0^2 + 4^2} = 4$ となり、同じ結果が得られる。
練習問題
まとめ
この記事では、座標平面上の2点間の距離について学んだ。ポイントは以下の通りである。
- 2点間の距離は、直角三角形を作って三平方の定理を使う
- 公式:$AB = \sqrt{(x_2 – x_1)^2 + (y_2 – y_1)^2}$
- 座標の差がマイナスでも、2乗すればプラスになる
- ルートの中が平方数でなければ、$\sqrt{}$ のまま答えとする
Core-dorill— 基礎を、何度でも。

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