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【平面図形】三平方の定理の逆|直角三角形の判定【中3数学】【必須】

「三平方の定理は使えるけど、逆に直角三角形かどうかを判定する問題が苦手」という声をよく聞く。

公式を覚えているのに、どう使えばいいかわからない。3辺の長さが与えられても、どこが直角なのか見つけられない。そんな悩みを抱えていないだろうか。

実は、三平方の定理を「逆向き」に使うだけで、直角三角形かどうかは一発で判定できる。この記事では、その判定方法を順を追って解説する。

対象:中学3年 所要時間:約8分
目次

そもそも「三平方の定理の逆」とは?

まず、三平方の定理を確認しよう。

三平方さんへいほう定理ていりとは、直角三角形において「斜辺しゃへんの2乗=他の2辺の2乗の和」が成り立つという法則である。

$$a^2 + b^2 = c^2$$

ここで、$c$ は斜辺(直角の向かい側にある、最も長い辺)である。

「三平方の定理の逆」とは、この関係を使って逆に考えることである。

$$\text{もし } a^2 + b^2 = c^2 \text{ が成り立つなら、その三角形は直角三角形である}$$

つまり、3辺の長さがわかっていれば、計算だけで直角三角形かどうかを判定できる。

判定の手順を図で理解する

アニメーションでは、3辺の長さ $a = 4$、$b = 3$、$c = 5$ の三角形を判定している。

$3^2 + 4^2 = 25$ と $5^2 = 25$ が等しいので、この三角形は直角三角形であるとわかる。

直角三角形の判定手順

3辺の長さがわかっているとき、以下の手順で直角三角形かどうかを判定する。

1

最も長い辺を見つける

3辺のうち、最も長い辺を $c$ とする。これが直角三角形なら斜辺にあたる。

2

残り2辺の2乗の和を計算する

他の2辺を $a$、$b$ として、$a^2 + b^2$ を計算する。

3

最長辺の2乗と比較する

$c^2$ を計算し、$a^2 + b^2$ と比較する。

4

判定する

$a^2 + b^2 = c^2$ なら直角三角形である。

等しくなければ直角三角形ではない。

例題で手順を確認する

例題1:直角三角形の判定

3辺の長さが $5$ cm、$12$ cm、$13$ cm の三角形は直角三角形かどうか判定せよ。

【解答】

1

最も長い辺は $13$ cm なので、$c = 13$ とする。

残り2辺は $a = 5$、$b = 12$ である。

2

$a^2 + b^2$ を計算する。

$$\begin{aligned} a^2 + b^2 &= 5^2 + 12^2 \\[8pt] &= 25 + 144 \\[8pt] &= 169 \end{aligned}$$
3

$c^2$ を計算する。

$$c^2 = 13^2 = 169$$
4

比較する。

$$a^2 + b^2 = 169 = c^2$$

等しいので、この三角形は直角三角形である

例題2:直角三角形ではない場合

3辺の長さが $4$ cm、$5$ cm、$7$ cm の三角形は直角三角形かどうか判定せよ。

【解答】

1

最も長い辺は $7$ cm なので、$c = 7$ とする。

残り2辺は $a = 4$、$b = 5$ である。

2

$a^2 + b^2$ を計算する。

$$\begin{aligned} a^2 + b^2 &= 4^2 + 5^2 \\[8pt] &= 16 + 25 \\[8pt] &= 41 \end{aligned}$$
3

$c^2$ を計算する。

$$c^2 = 7^2 = 49$$
4

比較する。

$$a^2 + b^2 = 41 \neq 49 = c^2$$

等しくないので、この三角形は直角三角形ではない

覚えておきたい直角三角形の3辺の組

以下の辺の比は、よく出題される直角三角形の組である。覚えておくと判定が速くなる。

3辺の比 具体例 確認
$3 : 4 : 5$ $3, 4, 5$ や $6, 8, 10$ $9 + 16 = 25$
$5 : 12 : 13$ $5, 12, 13$ $25 + 144 = 169$
$8 : 15 : 17$ $8, 15, 17$ $64 + 225 = 289$
$1 : 1 : \sqrt{2}$ $1, 1, \sqrt{2}$ $1 + 1 = 2$
$1 : \sqrt{3} : 2$ $1, \sqrt{3}, 2$ $1 + 3 = 4$

$3 : 4 : 5$ の比を持つ三角形は、どんな倍数でも直角三角形になる。例えば $6, 8, 10$ や $15, 20, 25$ も直角三角形である。

鋭角三角形・鈍角三角形の判定

三平方の定理の逆を応用すると、直角三角形かどうかだけでなく、鋭角えいかく三角形か鈍角どんかく三角形かも判定できる。

最も長い辺を $c$ としたとき、判定基準は以下のとおりである。

条件 三角形の種類
$a^2 + b^2 > c^2$ 鋭角三角形(すべての角が90°未満)
$a^2 + b^2 = c^2$ 直角三角形(1つの角が90°)
$a^2 + b^2 < c^2$ 鈍角三角形(1つの角が90°より大きい)

鈍角とは、90°より大きく180°より小さい角のことである。鈍角三角形では、最も長い辺の向かい側に鈍角がある。

よくある質問と答え

Q. どの辺を $c$ にすればいいですか?

A. 必ず「最も長い辺」を $c$ にする。三平方の定理では $c$ は斜辺にあたるので、最長辺でなければならない。3辺の長さを比べて、一番大きい数を $c$ として計算しよう。

Q. 計算結果が等しくならない場合、何がわかりますか?

A. $a^2 + b^2 \neq c^2$ のとき、その三角形は直角三角形ではない。さらに、$a^2 + b^2 > c^2$ なら鋭角三角形、$a^2 + b^2 < c^2$ なら鈍角三角形と判定できる。

Q. ルートがついた辺の長さでも判定できますか?

A. できる。例えば $1, \sqrt{3}, 2$ の場合、$1^2 + (\sqrt{3})^2 = 1 + 3 = 4$ と $2^2 = 4$ を比べればよい。ルートの計算は $(\sqrt{3})^2 = 3$ のように、ルートの中身がそのまま答えになる。

練習問題

問1. 3辺の長さが $7$ cm、$24$ cm、$25$ cm の三角形は直角三角形かどうか判定せよ。
問2. 3辺の長さが $5$ cm、$6$ cm、$8$ cm の三角形は直角三角形かどうか判定せよ。また、直角三角形でない場合は、鋭角三角形か鈍角三角形かを答えよ。
問3. 3辺の長さが $\sqrt{2}$ cm、$\sqrt{3}$ cm、$\sqrt{5}$ cm の三角形は直角三角形かどうか判定せよ。

まとめ

この記事では、三平方の定理の逆を使った直角三角形の判定方法を学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 3辺のうち、最も長い辺を $c$ とする
  • $a^2 + b^2 = c^2$ が成り立てば直角三角形
  • $a^2 + b^2 > c^2$ なら鋭角三角形、$a^2 + b^2 < c^2$ なら鈍角三角形
  • $3:4:5$、$5:12:13$ などの比は覚えておくと便利

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