MENU
図やアニメーションが崩れている場合はご連絡ください。

【平面図形】円に内接する四角形|対角の和180°【中3数学】【必須】

えん内接ないせつする四角形」と聞いて、どこから手をつければいいかわからないと感じていないだろうか。

公式を丸暗記しようとしても、なぜその性質が成り立つのかがわからず、問題を解くときに自信が持てない。そんな経験をした人は多いはずである。

実は、この性質は円周角えんしゅうかくの定理をしっかり理解していれば、自然と導けるものである。この記事では、円に内接する四角形の「対角の和が180°」という性質を、図とアニメーションで順を追って解説する。

対象:中学3年 所要時間:約8分
目次

そもそも「円に内接する四角形」とは?

円に内接する四角形とは、4つの頂点ちょうてんすべてが同じ円周上にある四角形のことである。

「内接」とは、図形が円の内側にあり、かつ円周にぴったり接している状態を指す。四角形の場合、4つの頂点すべてが円周上にあれば「円に内接している」と言う。

例えば、下の図の四角形ABCDは、すべての頂点A, B, C, Dが円Oの円周上にある。このような四角形を「円に内接する四角形」または「内接四角形ないせつしかくけい」と呼ぶ。

対角の和が180°になる理由

円に内接する四角形には、次の重要な性質がある。

$$\angle A + \angle C = 180°$$ $$\angle B + \angle D = 180°$$

つまり、向かい合う角(対角たいかく)の和は必ず180°になる。

なぜこの性質が成り立つのか、円周角の定理を使って説明しよう。

円周角の定理を思い出そう

円周角の定理:同じに対する円周角は、中心角の半分に等しい。また、同じ弧に対する円周角はすべて等しい。

内接四角形ABCDにおいて、対角線BDを引いてみよう。

  • ∠Aは、弧BCDに対する円周角である
  • ∠Cは、弧BADに対する円周角である

ここで重要なのは、弧BCDと弧BADを合わせると円周全体になるということである。

証明の流れ

弧BCDに対する中心角を $2\alpha$、弧BADに対する中心角を $2\beta$ とする。

1

円周全体の中心角は360°だから

$$2\alpha + 2\beta = 360°$$
2

円周角は中心角の半分だから

$$\angle A = \alpha \quad \text{(弧BCDに対する円周角)}$$ $$\angle C = \beta \quad \text{(弧BADに対する円周角)}$$
3

よって

$$\begin{aligned} \angle A + \angle C &= \alpha + \beta \\[8pt] &= \frac{2\alpha + 2\beta}{2} \\[8pt] &= \frac{360°}{2} \\[8pt] &= 180° \end{aligned}$$

同様に、∠Bと∠Dについても対角の和が180°になることが示せる。

公式として覚えよう

円に内接する四角形ABCDにおいて、次の性質が成り立つ。

$$\angle A + \angle C = 180°$$ $$\angle B + \angle D = 180°$$

この性質は「内接四角形の定理」と呼ばれることもある。対角の和が180°になるのは、円周角の定理から導かれる必然的な結果である。

逆も成り立つ

実は、この定理の逆も成り立つ。

四角形の対角の和が180°ならば、その四角形は円に内接する。

つまり、ある四角形ABCDにおいて ∠A + ∠C = 180° が成り立てば、4つの頂点を通る円が存在することがわかる。

この逆の性質は、「4点が同一円周上にあること」を示す問題で使われることがある。

例題で確認しよう

次の問題を通じて、内接四角形の性質を使う練習をしよう。

例題

円に内接する四角形ABCDにおいて、∠A = 65°、∠B = 110° のとき、∠C と ∠D を求めよ。

解き方

1

∠Cを求める。∠Aと∠Cは対角だから

$$\begin{aligned} \angle A + \angle C &= 180° \\[8pt] 65° + \angle C &= 180° \\[8pt] \angle C &= 180° – 65° \\[8pt] \angle C &= 115° \end{aligned}$$
2

∠Dを求める。∠Bと∠Dは対角だから

$$\begin{aligned} \angle B + \angle D &= 180° \\[8pt] 110° + \angle D &= 180° \\[8pt] \angle D &= 180° – 110° \\[8pt] \angle D &= 70° \end{aligned}$$

答え:∠C = 115°、∠D = 70°

よくある質問と答え

Q. 内接四角形はどんな四角形でもいいのですか?

A. いいえ、円に内接できる四角形は限られている。対角の和が180°という条件を満たす四角形だけが円に内接できる。例えば、一般的な平行四辺形は円に内接しないが、長方形(対角の和が180°)は内接できる。

Q. 隣り合う角の和は180°になりますか?

A. いいえ、必ずしもそうとは限らない。180°になるのは「対角」(向かい合う角)の和である。隣り合う角の和は、四角形の形によって異なる値になる。

Q. なぜ円周角の定理が関係するのですか?

A. 内接四角形の対角は、それぞれ異なる弧に対する円周角になっている。2つの弧を合わせると円周全体になるため、対応する中心角の和は360°になる。円周角は中心角の半分なので、対角の和は180°になる。

よくある間違いと対策

1

隣り合う角の和を180°と勘違い

対角(向かい合う角)の和が180°である。隣り合う角ではない。図を描いて「向かい合っている角」を確認する習慣をつけよう。

2

内接していない四角形に適用してしまう

この性質は「円に内接する四角形」だけに成り立つ。問題文に「円に内接する」と書いてあるか確認しよう。

3

どの角とどの角が対角か混乱する

四角形ABCDでは、AとC、BとDが対角である。頂点の名前をアルファベット順に追って、1つ飛ばした組が対角である。

練習問題

問1. 円に内接する四角形ABCDにおいて、∠A = 80° のとき、∠C を求めよ。
問2. 円に内接する四角形ABCDにおいて、∠B = 72°、∠C = 95° のとき、∠A と ∠D を求めよ。
問3. 四角形ABCDにおいて、∠A = 70°、∠B = 85°、∠C = 110°、∠D = 95° である。この四角形は円に内接するか答えよ。

まとめ

この記事では、円に内接する四角形の性質について学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 円に内接する四角形とは、4つの頂点すべてが同じ円周上にある四角形である
  • 内接四角形では、対角(向かい合う角)の和が180°になる
  • この性質は円周角の定理から導かれる
  • 逆に、対角の和が180°ならその四角形は円に内接する

Core-dorill— 基礎を、何度でも。

コメント

コメントする

目次