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図やアニメーションが崩れている場合はご連絡ください。

【平面図形】円周角の定理|中心角との関係【中3数学】【必須】

「円周角」と「中心角」、どちらも円に関係する角度なのに、なぜ別々の名前がついているのか疑問に思ったことはないだろうか。

実は、この2つの角には驚くほどシンプルな関係がある。しかもその関係を知っているだけで、円に関する問題がスラスラ解けるようになる。

この記事では、円周角の定理を図とアニメーションで徹底的に理解できるように解説する。読み終える頃には「円周角は中心角の半分」という事実が、頭に染みついているはずである。

対象:中学3年 所要時間:約10分
目次

そもそも円周角・中心角とは?

まず、2つの角度の定義を確認しよう。

中心角

中心角ちゅうしんかくとは、円の中心を頂点ちょうてんとする角のことである。

円の中心から円周上の2点に向かって線を引いたとき、その2本の線が作る角度が中心角である。

円周角

円周角えんしゅうかくとは、円周上の点を頂点とする角のことである。

円周上の1点から、同じの両端に向かって線を引いたとき、その2本の線が作る角度が円周角である。

ここで重要なのは、同じ弧に対して中心角と円周角を考えるということである。弧ABに対する中心角、弧ABに対する円周角、というように対応させる。

円周角の定理を図で理解する

円周角の定理ていりを一言で表すと、次のようになる。

$$\text{円周角} = \frac{1}{2} \times \text{中心角}$$

つまり、同じ弧に対する円周角は、中心角の半分である。

下の図で、この関係を視覚的に確認しよう。

アニメーションを見てほしい。

  • 赤い弧:点Aから点Bまでの弧(この弧に注目している)
  • 緑の角:中心角(中心Oを頂点とする角度)
  • 青い角:円周角(円周上の点Pを頂点とする角度)

図を見ると、中心角120°に対して円周角が60°になっていることがわかる。確かに円周角は中心角の半分である。

同じ弧に対する円周角は等しい

円周角の定理からわかる重要な性質がもう1つある。

同じ弧に対する円周角は、円周上のどこに頂点をとっても等しい。

なぜなら、どの円周角も同じ中心角の半分になるからである。下の図で確認しよう。

点P₁、P₂、P₃は円周上の異なる位置にあるが、すべて同じ赤い弧ABに対する円周角である。そのため、3つの円周角はすべて等しい

半円の弧に対する円周角は90°

円周角の定理から導かれる、もう1つの重要な性質を紹介する。

直径ちょっけいに対する円周角は、必ず90°(直角)になる。

直径とは、円の中心を通るげんのことである。円を2つの半円に分ける線である。

なぜ90°になるのか。直径に対する中心角は180°(一直線)だからである。円周角は中心角の半分なので、$180° \div 2 = 90°$ となる。

この性質は「半円はんえん内接ないせつする角は直角」とも呼ばれる。直角三角形と円の関係を考えるときに非常に役立つ。

円周角の定理の使い方

1

問題の中で「同じ弧」を見つける

2つの角が同じ弧に対する円周角であれば、それらは等しい。

2

中心角と円周角の関係を使う

中心角がわかっている → 円周角 = 中心角 ÷ 2

円周角がわかっている → 中心角 = 円周角 × 2

3

直径を見たら90°を疑う

直径に対する円周角は必ず90°である。

例題

円周角の定理を使って、実際に問題を解いてみよう。

例題1:中心角から円周角を求める

問題. 円Oにおいて、弧ABに対する中心角が80°のとき、弧ABに対する円周角を求めよ。

解答

円周角の定理より、円周角は中心角の半分である。

$$\begin{aligned} \text{円周角} &= \text{中心角} \times \frac{1}{2} \\[8pt] &= 80° \times \frac{1}{2} \\[8pt] &= 40° \end{aligned}$$

答え:40°

例題2:円周角から中心角を求める

問題. 円Oにおいて、弧CDに対する円周角が35°のとき、弧CDに対する中心角を求めよ。

解答

円周角は中心角の半分なので、中心角は円周角の2倍である。

$$\begin{aligned} \text{中心角} &= \text{円周角} \times 2 \\[8pt] &= 35° \times 2 \\[8pt] &= 70° \end{aligned}$$

答え:70°

例題3:同じ弧に対する円周角

問題. 下の図で、∠APB = 50°のとき、∠AQBの大きさを求めよ。ただし、P、Qは円周上の点である。

解答

∠APBと∠AQBは、どちらも同じ弧AB(赤い弧)に対する円周角である。

円周角の定理より、同じ弧に対する円周角は等しいので、

$$\angle AQB = \angle APB = 50°$$

答え:50°

よくある間違いと対策

1

円周角と中心角を逆にする

「円周角 = 中心角 × 2」と覚えてしまう間違いが多い。

対策:「円周角は中心から遠い(周)から、角度も小さい(半分)」と覚える。

2

違う弧に対する角を比べてしまう

円周角の定理が使えるのは「同じ弧に対する角」だけである。

対策:まず「この2つの角は同じ弧を見ているか?」を確認する。

3

直径かどうかを見落とす

直径に対する円周角は必ず90°である。これを見落とすと解けない問題がある。

対策:図に「中心」が書かれていたら、直径を探す習慣をつける。

この単元のよくある質問

Q. なぜ円周角は中心角の半分になるのですか?

A. 円周上の点Pから中心Oを通る補助線を引くと、二等辺三角形が2つできる。その外角の関係を使うと、円周角が中心角の半分になることが証明しょうめいできる。証明の詳細は高校数学で学ぶが、中学では「円周角 = 中心角 ÷ 2」という事実を使えれば十分である。

Q. 円周上の点Pの位置が変わっても円周角は本当に同じですか?

A. 同じである。同じ弧ABに対する円周角は、点Pが円周上のどこにあっても常に一定である。これは、どの位置でも中心角が同じ(弧の長さで決まる)であり、円周角はその半分だからである。

Q. 円周角と中心角の関係は、どんな円でも成り立ちますか?

A. 成り立つ。円の大きさ(半径)に関係なく、同じ弧に対する円周角は中心角の半分になる。これは円の普遍的な性質である。

練習問題

問1. 円Oにおいて、弧ABに対する中心角が124°のとき、弧ABに対する円周角を求めよ。
問2. 円Oにおいて、弧CDに対する円周角が28°のとき、弧CDに対する中心角を求めよ。
問3. 下の図で、ABは円Oの直径である。∠PBAが35°のとき、∠PАBの大きさを求めよ。

まとめ

この記事では、円周角の定理について学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 円周角 = 中心角 × ½:同じ弧に対して、円周角は中心角の半分
  • 同じ弧に対する円周角は等しい:円周上のどこに頂点をとっても同じ
  • 直径に対する円周角は90°:半円に内接する角は直角

これらの性質を覚えておけば、円に関する角度の問題は怖くない。まずは「同じ弧を見ているか」を確認する習慣をつけよう。

Core-dorill— 基礎を、何度でも。

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