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【平面図形】平行線と面積|等積変形の考え方【中2数学】【必須】

「三角形の面積は求められるのに、図形を変形すると面積がわからなくなる」──そんな経験はないだろうか。

特に、平行線を使った問題で「なぜこの2つの三角形の面積が等しいのか」と聞かれると、手が止まってしまう人は多い。公式は知っているはずなのに、どう使えばいいかわからない。

実は、これは「等積変形とうせきへんけい」という考え方を知らないだけである。この記事では、平行線と面積の関係を図解とアニメーションで順を追って解説し、「見た瞬間に面積が等しいとわかる」状態を目指す。

対象:中学2年 所要時間:約12分
目次

そもそも等積変形とは?

等積変形とうせきへんけいとは、「形は違うけれど面積が等しい図形に変形すること」である。

「等積」は「面積が等しい」という意味、「変形」は「形を変える」という意味である。つまり、形を変えても面積が変わらないように図形を動かすことを指す。

例えば、次の2つの三角形を考えよう。

  • 三角形ABCは、底辺が6cm、高さが4cm
  • 三角形DEFは、底辺が6cm、高さが4cm

この2つは、形が全く違っていても面積は同じである。なぜなら、三角形の面積は次の公式で決まるからだ。

$$\text{三角形の面積} = \frac{1}{2} \times \text{底辺} \times \text{高さ}$$

底辺と高さが同じなら、頂点ちょうてんがどこにあっても面積は変わらない。これが等積変形の基本的な考え方である。

平行線と三角形の面積の関係

等積変形で最も重要なのが、「平行線」との関係である。

次の性質を覚えておこう。

重要

底辺が共通で、頂点が平行線上にある2つの三角形は、面積が等しい。

なぜこれが成り立つのか、図で確認しよう。

このアニメーションで確認したポイントを整理しよう。

  • 直線 $\ell$ と直線 $m$ は平行へいこうである
  • 三角形ABPと三角形ABQは、底辺ABが共通
  • 頂点Pと頂点Qは、どちらも直線 $\ell$ 上にある
  • 底辺ABから直線 $\ell$ までの距離(高さ $h$)は、どこで測っても同じ

したがって、

$$\triangle ABP = \frac{1}{2} \times AB \times h = \triangle ABQ$$

となり、2つの三角形の面積は等しい。

等積変形の考え方を図で理解する

等積変形をより深く理解するために、頂点を動かすアニメーションを見てみよう。

頂点Pが平行線 $\ell$ 上を移動しても、三角形ABPの面積は変わらない。これが等積変形の本質である。

「頂点がどこにあるか」ではなく、「底辺と高さがいくつか」だけで面積は決まる。だから、高さが一定に保たれる平行線上なら、頂点をどこに動かしても面積は同じなのである。

等積変形を使った問題の解き方

実際の問題でどう使うか、例題で確認しよう。

例題

下の図で、直線 $\ell$ と直線 $m$ は平行である。三角形ABCと面積が等しい三角形を、Dを頂点として作るにはどうすればよいか。

解答の考え方

1

三角形ABCの底辺はAB、頂点Cは直線 $\ell$ 上にある。

2

点Dも直線 $\ell$ 上にあるので、CとDは同じ平行線上にある。

3

したがって、底辺ABを共通にして、頂点をDに変えた三角形ABDは、三角形ABCと面積が等しい。

$$\triangle ABC = \triangle ABD$$

等積変形の手順まとめ

等積変形を使って「面積が等しい」ことを示す手順を整理しよう。

1

共通の底辺を探す:2つの三角形で共有している辺を見つける。

2

頂点の位置を確認する:それぞれの頂点が平行線上にあるか確認する。

3

高さが等しいことを示す:平行線間の距離は一定なので、高さが等しいと言える。

4

面積が等しいと結論づける:底辺と高さが等しいので、面積も等しい。

四角形への応用

等積変形は四角形の問題にも応用できる。ポイントは「四角形を三角形に分けて考える」ことである。

四角形の面積を考えるときは、対角線で三角形に分けて、それぞれに等積変形の考え方を適用する。

よくある間違いと対策

1

「形が違うから面積も違う」と思い込む

形が違っても、底辺と高さが同じなら面積は等しい。見た目に惑わされないこと。

2

平行線の条件を見落とす

等積変形が成り立つのは、頂点が「平行線上」にある場合だけである。問題文で平行の条件を必ず確認しよう。

3

底辺を間違える

どの辺を底辺として考えているかを明確にしよう。底辺が共通でなければ、等積変形は使えない。

この単元のよくある質問

Q. なぜ平行線上だと高さが同じになるのですか?

A. 平行な2直線の間の距離は、どこで測っても常に一定である。これは平行線の定義から導かれる性質である。だから、底辺が一方の直線上にあり、頂点がもう一方の直線上にあれば、どの位置でも高さは同じになる。

Q. 等積変形は三角形以外でも使えますか?

A. 使える。四角形や多角形でも、対角線で三角形に分けてから等積変形の考え方を適用することができる。また、平行四辺形を三角形に変形するなど、さまざまな応用がある。

Q. 底辺と高さのどちらかだけ同じでも面積は等しいですか?

A. いいえ、面積が等しくなるには「底辺と高さの両方」が同じである必要がある。片方だけ同じでは、面積は異なる。例えば、底辺が6cmで高さが4cmの三角形と、底辺が6cmで高さが8cmの三角形では、面積は2倍違う。

練習問題

問1. 下の図で、$\ell \parallel m$ である。三角形ABCと三角形ABDの面積が等しいことを説明せよ。ただし、点Cと点Dはともに直線 $\ell$ 上にある。
問2. 平行四辺形ABCDにおいて、対角線ACと対角線BDの交点をOとする。三角形OABと三角形OCDの面積が等しいことを説明せよ。
問3. 三角形ABCにおいて、辺BCの中点をMとする。三角形ABMと三角形ACMの面積が等しいことを説明せよ。

まとめ

この記事では、平行線と面積の関係、そして等積変形の考え方について学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 等積変形とは、形を変えても面積が変わらない変形のこと
  • 底辺が共通で、頂点が平行線上にある三角形は面積が等しい
  • 三角形の面積は「底辺×高さ÷2」で決まるので、底辺と高さが同じなら形が違っても面積は同じ
  • 四角形は対角線で三角形に分けて考える

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