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【平面図形】正三角形の性質|3辺と3角が等しい【中2数学】【必須】

「正三角形」と聞くと、なんとなく形はわかるけれど、テストで「なぜ60°になるのか説明せよ」と問われると困る——そんな経験はないだろうか。

実は、正三角形の性質を「暗記」だけで済ませている人が多い。しかし、なぜそうなるのかを理解していないと、証明問題や応用問題でつまずいてしまう。

この記事では、正三角形の定義から性質の証明まで、図解とアニメーションで順を追って解説する。読み終わる頃には「正三角形なら60°」と自信を持って言えるようになる。

対象:中学2年 所要時間:約8分
目次

そもそも正三角形とは?

正三角形せいさんかくけいとは、3つの辺の長さがすべて等しい三角形のことである。

「正」という字には「ととのった」「偏りがない」という意味がある。正三角形は、どの辺も同じ長さで、最もバランスのとれた三角形である。

例えば、3辺の長さがすべて5cmの三角形は正三角形である。一方、2辺だけが等しい三角形は二等辺三角形にとうへんさんかくけいであり、正三角形とは区別される。

$$\text{正三角形} \Rightarrow AB = BC = CA$$

正三角形の2つの性質

正三角形には、覚えておくべき重要な性質が2つある。

1
3つの辺の長さがすべて等しい

これは正三角形の定義そのものである。$AB = BC = CA$ が成り立つ。

2
3つの角の大きさがすべて等しく、それぞれ60°

$\angle A = \angle B = \angle C = 60°$ が成り立つ。

三角形の内角の和は180°である。3つの角が等しいので、$180° \div 3 = 60°$ となる。

なぜ3つの角が等しくなるのか?

「正三角形だから60°」と丸暗記するのではなく、なぜそうなるのかを理解しよう。ここでは、二等辺三角形の性質を使って証明しょうめいする。

証明の流れ

正三角形ABCにおいて、3つの辺が等しいことから、次のように考える。

1
AB = AC に注目

$AB = AC$ なので、△ABCは辺ABと辺ACを等しい辺とする二等辺三角形である。

二等辺三角形の底角ていかくは等しいので、$\angle B = \angle C$ が成り立つ。

2
BA = BC に注目

$BA = BC$ なので、△ABCは辺BAと辺BCを等しい辺とする二等辺三角形である。

二等辺三角形の底角は等しいので、$\angle A = \angle C$ が成り立つ。

3
3つの角が等しいことがわかる

ステップ1より $\angle B = \angle C$、ステップ2より $\angle A = \angle C$ である。

したがって、$\angle A = \angle B = \angle C$ が成り立つ。

4
各角度を求める

三角形の内角の和は180°なので、

$$\angle A + \angle B + \angle C = 180°$$

3つの角が等しいので、$\angle A = \angle B = \angle C = x$ とおくと、

$$\begin{aligned} x + x + x &= 180° \\[8pt] 3x &= 180° \\[8pt] x &= 60° \end{aligned}$$

この証明のポイントは「正三角形を二等辺三角形として見る」ことである。3辺が等しければ、どの2辺を選んでも二等辺三角形になる。

正三角形の性質を図で理解する

正三角形の性質を、アニメーションで確認しよう。「アニメーション再生」ボタンを押すと、3辺が等しいこと、3角が等しいことが順番に表示される。

アニメーションで確認したように、正三角形では「3辺が等しい」と「3角が60°で等しい」という2つの性質が同時に成り立っている。

正三角形の見つけ方

問題を解くとき、正三角形を見つける方法は2通りある。

1
3辺の長さが等しいことがわかったとき

「$AB = BC = CA$」とわかれば、その三角形は正三角形である。

2
3つの角がすべて60°であることがわかったとき

「$\angle A = \angle B = \angle C = 60°$」とわかれば、その三角形は正三角形である。

実は「3つの角が等しい三角形は正三角形である」というぎゃくも成り立つ。これは、二等辺三角形の性質の逆を使って証明できる。

正三角形と二等辺三角形の関係

正三角形と二等辺三角形はどのような関係にあるのだろうか。

三角形の種類 辺の条件 角の条件
二等辺三角形 2辺が等しい 2角(底角)が等しい
正三角形 3辺がすべて等しい 3角がすべて60°

正三角形は、二等辺三角形の特別な場合である。2辺が等しいだけでなく、3辺すべてが等しくなった三角形が正三角形である。

したがって、正三角形には二等辺三角形の性質がすべて当てはまる。例えば、正三角形ABCで頂点Aから辺BCに垂線すいせんを下ろすと、その垂線は辺BCを二等分する。

よくある質問と答え

Q. 正三角形の1つの角が60°と問題に書いてあれば、残りの角も60°と言えますか?

A. いいえ、それだけでは言えません。「正三角形である」という条件があって初めて、3つの角がすべて60°と言えます。ただの三角形で1つの角が60°の場合、残りの角は60°とは限りません。例えば、角が60°・80°・40°の三角形も存在します。問題文に「正三角形」と書いてあるかどうかを必ず確認しましょう。

Q. 正三角形と正方形はどう違うのですか?

A. 正三角形は「3辺がすべて等しい三角形」、正方形は「4辺がすべて等しく、4つの角がすべて90°の四角形」です。どちらも「正」がつく図形ですが、辺の数が違います。「正」には「すべての辺が等しい」という意味があり、正五角形(5辺が等しい)、正六角形(6辺が等しい)なども同じ考え方です。

Q. 証明問題で「二等辺三角形の底角は等しい」を使ってよいのですか?

A. はい、中学2年で学習済みの性質なので、証明問題で使って構いません。むしろ、正三角形の角が等しいことを示すには、この性質を使うのが最も自然な証明方法です。ただし、「二等辺三角形の底角は等しいから」と理由を明記することを忘れないようにしましょう。

よくある間違いと対策

1
「60°」を「30°」と間違える

正三角形の角は60°である。30°は直角(90°)の3分の1、または正三角形の半分に当たる角度であり、混同しやすい。

対策:「$180° \div 3 = 60°$」と計算で確認する習慣をつける。

2
「正三角形」と「二等辺三角形」を混同する

正三角形は「3辺が等しい」、二等辺三角形は「2辺が等しい」である。正三角形は二等辺三角形の特別な場合だが、逆は成り立たない。

対策:問題文に「正三角形」と書いてあるか、「二等辺三角形」と書いてあるかを必ず確認する。

3
証明で理由を書き忘れる

「$\angle B = \angle C$」と書くだけでなく、「二等辺三角形の底角は等しいから」と理由を添える必要がある。

対策:証明では「〜だから」「〜より」「〜なので」と理由を明記する癖をつける。

練習問題

問1. 正三角形ABCにおいて、$\angle A$ の大きさを求めよ。
問2. △ABCにおいて、$AB = BC = CA = 8$ cm である。この三角形は何三角形か答えよ。また、$\angle B$ の大きさを求めよ。
問3. △ABCにおいて、$\angle A = \angle B = \angle C$ である。このとき、$AB = BC = CA$ が成り立つことを証明せよ。

まとめ

この記事では、正三角形の定義と性質について学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 正三角形とは、3つの辺の長さがすべて等しい三角形である
  • 正三角形の3つの角は、すべて60°で等しい
  • 正三角形を二等辺三角形として見ることで、角が等しいことを証明できる
  • 正三角形は二等辺三角形の特別な場合である

正三角形の性質は、合同の証明や作図問題でもよく使われる。「3辺が等しい」と「3角が60°」という2つの性質をしっかり覚えておこう。

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