おうぎ形の問題で「弧の長さと面積、どちらの公式を使えばいいかわからなくなる」と困っていないだろうか。
公式を2つとも暗記しようとして、テスト本番で混乱してしまう人は多い。しかし実は、おうぎ形の公式は「円全体の何分の1か」という1つの考え方を理解すれば、自然と導けるのである。
この記事では、おうぎ形の弧の長さと面積の公式を、図解とアニメーションで丁寧に解説する。読み終わる頃には、どんな問題でも迷わず計算できるようになるはずだ。
そもそもおうぎ形とは?
おうぎ形とは、円の一部を切り取った図形のことである。
おうぎ形は、扇子(せんす)を開いた形に似ていることからこの名前がついた。ピザを1切れ取り出したときの形、と言えばイメージしやすいだろう。
おうぎ形には、覚えておくべき3つの部分がある。
- 半径:円の中心から周りまでの長さ
- 中心角:中心でできる角度
- 弧:おうぎ形の曲線部分(円周の一部)
例えば、半径 $5\,\text{cm}$、中心角 $90°$ のおうぎ形は、円全体の $\dfrac{90}{360} = \dfrac{1}{4}$ にあたる。この「円全体の何分の1か」という考え方が、公式を理解する鍵となる。
おうぎ形を図で理解する
おうぎ形がどのように円から切り取られるのか、アニメーションで確認しよう。
アニメーションで確認したように、おうぎ形は円を中心角の分だけ切り取った図形である。中心角が $90°$ なら円の $\dfrac{1}{4}$、$180°$ なら $\dfrac{1}{2}$(半円)となる。
おうぎ形の公式
おうぎ形の弧の長さと面積は、「円全体の何分の1か」を計算すれば求められる。
円全体の公式(復習)
$r$ は半径、$\pi$(パイ)は円周率で約 $3.14$ である。
おうぎ形の公式
おうぎ形は円全体の $\dfrac{a}{360}$ にあたる($a$ は中心角)。したがって、円の公式に $\dfrac{a}{360}$ をかければよい。
$r$ は半径、$a$ は中心角(度)である。分数を整理すると、弧の長さは $\dfrac{2\pi ra}{360} = \dfrac{\pi ra}{180}$ と書くこともできる。
公式の意味を図で理解する
なぜ「$\times \dfrac{a}{360}$」をかけるのか、図で確認しよう。
このように、おうぎ形の公式は「円全体の公式 × 中心角の割合」という構造になっている。公式を丸暗記しなくても、この考え方さえわかっていれば導き出せる。
例題:弧の長さを求める
実際に公式を使って計算してみよう。
解答
答え:$4\pi\,\text{cm}$
答えは $\pi$ をつけたまま書くのが一般的である。小数で答える場合は $4 \times 3.14 = 12.56\,\text{cm}$ となる。
例題:面積を求める
解答
答え:$9\pi\,\text{cm}^2$
よくある間違いと対策
おうぎ形の問題でよく見かける間違いを3つ紹介する。自分が同じ間違いをしていないか確認しよう。
「弧の長さなのに $\pi r^2$ を使ってしまった」という間違いが非常に多い。
対策:弧は「長さ」だから円周($2\pi r$)がベース、面積は「広さ」だから円の面積($\pi r^2$)がベース、と覚える。
$\dfrac{120}{360}$ をそのまま計算しようとして、計算が複雑になる。
対策:代入したらまず分数を約分する習慣をつける。$\dfrac{120}{360} = \dfrac{1}{3}$ のように簡単にしてから計算する。
問題文に「直径 $10\,\text{cm}$」と書いてあるのに、$r = 10$ で計算してしまう。
対策:問題文を読んだら「半径」か「直径」かを必ず確認する。直径なら $\div 2$ で半径を求めてから代入する。
よくある質問と答え(FAQ)
Q. 弧の長さと面積、どちらから求めればいいですか?
A. 問題で聞かれている方を求めればよい。どちらか一方がわかっても、もう一方は直接導けないので、問題文をよく読んで必要な方を計算しよう。
Q. 答えは $\pi$ をつけたまま書いていいですか?
A. 問題文に「$\pi$ を用いて答えよ」とあれば $4\pi\,\text{cm}$ のように書く。「小数で答えよ」や「$\pi = 3.14$ として計算せよ」とあれば、$12.56\,\text{cm}$ のように計算する。指定がなければ $\pi$ をつけたまま答えるのが一般的である。
Q. 中心角が $180°$ より大きいおうぎ形もありますか?
A. ある。例えば中心角 $270°$ のおうぎ形は、円の $\dfrac{270}{360} = \dfrac{3}{4}$ にあたる。公式はそのまま使えるので、$\dfrac{a}{360}$ に代入すればよい。
練習問題
まとめ
この記事では、おうぎ形の弧の長さと面積の公式について学んだ。ポイントは以下の通りである。
- おうぎ形は円の一部であり、「円全体の何分の1か」で考える
- 弧の長さ $= 2\pi r \times \dfrac{a}{360}$(円周 × 中心角の割合)
- 面積 $= \pi r^2 \times \dfrac{a}{360}$(円の面積 × 中心角の割合)
- 計算時は $\dfrac{a}{360}$ を先に約分すると楽になる
Core-dorill— 基礎を、何度でも。

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