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【平面図形】作図の基本|コンパスと定規の使い方【中1数学】【基礎】

コンパスと定規を渡されて「作図しなさい」と言われたとき、何をどうすればいいのかわからない——そんな経験はないだろうか。

「円を描くのはわかるけど、なぜその位置に描くの?」「定規で線を引くだけじゃダメなの?」と感じるのは、作図の基本操作きほんそうさが整理されていないからである。

この記事では、作図で使う道具どうぐの正しい使い方と、すべての作図の土台となる3つの基本操作を、図解とアニメーションで順を追って解説する。これを身につければ、どんな作図問題でも「まず何をすればいいか」が見えるようになる。

対象:中学1年 所要時間:約10分
目次

そもそも「作図」とは何か?

数学における作図さくずとは、コンパスと定規だけを使って図形を描くことである。

定規じょうぎは「まっすぐな線を引く道具」として使う。長さを測るために目盛りを使うことは禁止されている。これが普段の定規の使い方との大きな違いである。

では、なぜコンパスと定規だけなのか。それは「正確な図形を、誰がやっても同じように描ける」ようにするためである。目分量や目盛りに頼ると、人によって結果が変わってしまう。

作図で許されている操作は、実は次の2つだけである。

  • 定規:2点を通る直線を引く
  • コンパス:ある点を中心に、決まった半径の円(または弧)を描く

この2つの操作を組み合わせるだけで、垂直二等分線すいちょくにとうぶんせん角の二等分線かくのにとうぶんせん垂線すいせんなど、あらゆる図形を描くことができる。

道具の正しい持ち方と使い方

コンパスの使い方

コンパスは「円を描く道具」だが、作図では2点間の長さを写し取る道具としても使う。

1

持ち方:コンパスの頭(上部のつまみ)を親指と人差し指で軽くつまむ。力を入れすぎない。

2

針を固定する:中心にする点に針をしっかり刺す。描いている途中で針がずれると円が歪む。

3

回転させる:コンパスを少し傾け、頭を回すようにして弧を描く。手首で回すのではなく、指先でつまみを回転させる。

定規の使い方

作図における定規は、目盛りを使わない。2点を結ぶ直線を引くためだけに使う。

1

2点を確認する:線を引きたい2点を先に決める。

2

定規を当てる:2点が定規のふちにぴったり接するように置く。

3

線を引く:定規を押さえながら、一気に線を引く。途中で止めるとずれやすい。

作図では、必要な線だけを引く。補助線として描いた弧や線は消さずに残しておく。これが「作図の手順を示した証拠」になる。

作図の3つの基本操作を図で理解する

すべての作図は、次の3つの基本操作の組み合わせでできている。この3つを覚えれば、どんな作図も怖くない。

基本操作1:線分の垂直二等分線すいちょくにとうぶんせんを引く

垂直二等分線すいちょくにとうぶんせんとは、線分のちょうど真ん中を通り、その線分と90°で交わる直線のことである。

1

点Aを中心に、ABの長さの半分より大きい半径で弧を描く(青い円)。

2

点Bを中心に、同じ半径で弧を描く(赤い円)。

3

2つの弧の交点(緑の点)を結ぶ直線を引く。これが垂直二等分線である。

なぜこれで垂直二等分線になるのか? 交点は「Aから等しい距離」かつ「Bから等しい距離」にある点である。そのような点を2つ結ぶと、ABの真ん中を通り、ABに垂直な線になる。

基本操作2:かく二等分線にとうぶんせんを引く

角の二等分線とは、角をちょうど半分に分ける直線(半直線はんちょくせん)のことである。

1

角の頂点ちょうてんOを中心に弧を描き、2つの辺との交点A, Bをとる。

2

点Aを中心に適当な半径で弧を描く(赤い円)。

3

点Bを中心に同じ半径で弧を描く(緑の円)。

4

2つの弧の交点Cと頂点Oを結ぶ。これが角の二等分線である。

基本操作3:点を通る垂線すいせんを引く

直線上の点、または直線外の点から、その直線に垂直な線を引く方法である。ここでは直線上の点を通る垂線を説明する。

1

点Pを中心に弧を描き、直線との交点A, Bをとる。

2

点A, Bそれぞれを中心に、同じ半径(ABより大きい)で弧を描く。

3

2つの弧の交点Cと点Pを結ぶ。これが垂線である。

この操作は「線分ABの垂直二等分線」と同じ原理である。Pは線分ABの中点なので、垂直二等分線がPを通る。

よくある間違いと対策

1

間違い:コンパスの半径を途中で変えてしまう

対策:「同じ半径で」と指示されたら、コンパスの開きを変えずに描く。描く前に紙の端で半径を確認するとよい。

2

間違い:弧の交点がはっきりしない

対策:半径を大きめにとる。半径が小さすぎると2つの弧がほぼ同じ位置で交わり、正確な交点がわからなくなる。

3

間違い:作図の跡を消してしまう

対策:補助線として描いた弧や点は消さない。これが「正しい手順で作図した証拠」になり、テストでは重要である。

この単元のよくある質問

Q. なぜ定規の目盛りを使ってはいけないのですか?

A. 作図は「正確に図形を描く方法」を学ぶためのものである。目盛りに頼ると、定規の精度や読み取りの誤差で結果がずれてしまう。コンパスと直線だけで描けば、誰がやっても同じ結果になる。

Q. コンパスで描くのは円ではなく弧だけでもいいのですか?

A. はい、必要な部分だけ弧を描けばよい。むしろ、図が見やすくなるので弧だけの方が好ましい。交点が見つかる範囲だけ描けば十分である。

Q. 「半径は適当に」と言われますが、どのくらいが適当ですか?

A. 目安は「作図する対象の長さの半分〜同じくらい」である。小さすぎると交点が不明瞭になり、大きすぎると図からはみ出してしまう。

練習問題

問1. 次の文の( )に当てはまる言葉を答えよ。
作図では、定規は( ア )を引くために使い、コンパスは( イ )を描くために使う。定規の目盛りを使って長さを測ることは( ウ )。
問2. 線分ABの垂直二等分線を作図するとき、点Aと点Bを中心にして弧を描く。このとき、2つの弧の半径について正しいものを選べ。
(ア)同じ半径でなければならない
(イ)異なる半径でもよい
(ウ)半径はABの長さの半分でなければならない
問3. 角の二等分線を作図する手順を、正しい順番に並べ替えよ。
(ア)点A, Bをそれぞれ中心に、同じ半径で弧を描き、交点Cをとる
(イ)頂点Oを中心に弧を描き、2辺との交点A, Bをとる
(ウ)頂点Oと点Cを結ぶ直線を引く

まとめ

この記事では、作図の基本について学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 作図のルール:コンパスと定規だけを使う。定規の目盛りは使わない。
  • コンパスの役割:円・弧を描く、長さを写し取る。
  • 3つの基本操作:垂直二等分線、角の二等分線、垂線。
  • 作図の跡:補助線は消さずに残す。

この3つの基本操作ができれば、「正三角形の作図」「60°の作図」「円の中心を見つける」など、さまざまな作図問題に応用できる。まずは基本操作を何度も練習し、手が自然に動くようになるまで繰り返そう。

Core-dorill— 基礎を、何度でも。

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