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【平面図形】図形の移動③|対称移動(線対称)【中1数学】【必須】

「対称移動って、平行移動や回転移動とどう違うの?」と混乱していないだろうか。

図形を裏返すイメージがつかめず、作図の手順で手が止まってしまう人は多い。実は、対称移動は「鏡に映す」という身近な体験そのものである。

この記事では、対称移動の仕組みと作図方法を、アニメーションで順を追って解説する。読み終えるころには、どんな図形でも迷わず対称移動できるようになるはずだ。

対象:中学1年 所要時間:約8分
目次

そもそも対称移動とは?

対称移動たいしょういどうとは、ある直線をじくとして、図形を「裏返す」移動のことである。この軸のことを対称の軸たいしょうのじくという。

対称の軸とは、折り目になる直線のことである。紙を折ったとき、ぴったり重なる位置に図形が移動する。

日常で最もわかりやすい例は「鏡」である。鏡に自分の姿を映すと、左右が反転して見える。これがまさに対称移動の原理である。

対称移動には、次の重要な性質がある。

  • 対応する点は、対称の軸から等しい距離にある
  • 対応する点を結ぶ線分は、対称の軸と垂直すいちょくに交わる
  • 図形の形と大きさは変わらない(合同ごうどうである)

例えば、点Aを対称移動した点A’について考えよう。AとA’を結ぶ線分は対称の軸と垂直に交わり、その交点から両方の点までの距離は等しい。

$$\text{軸からAまでの距離} = \text{軸からA’までの距離}$$

対称移動を図で理解する

言葉だけではイメージしにくいので、実際に三角形が対称移動する様子をアニメーションで確認しよう。

アニメーションで確認したように、対称移動では次のことが起きている。

  1. 頂点ちょうてんから対称の軸に垂線を引く
  2. 垂線と軸の交点を見つける
  3. 交点から「元の点と同じ距離」だけ反対側に進んだ位置が移動後の点
  4. 移動後の各点を結んで図形を完成させる

対称移動の作図手順

ここでは、三角形ABCを直線ℓについて対称移動させる作図の手順を解説する。

1

頂点から対称の軸に垂線を引く

まず、頂点Aから直線ℓに垂線を引く。コンパスで垂線を作図するか、定規と三角定規を使う。

2

交点から同じ距離を測る

垂線と直線ℓの交点をHとする。コンパスでAHの長さを測り、Hから反対側に同じ長さをとって点A’を決める。

3

他の頂点も同様に移動させる

頂点B、Cについても手順1〜2を繰り返し、B’、C’を求める。

4

移動後の頂点を結ぶ

A’、B’、C’を直線で結び、三角形A’B’C’を完成させる。

例題:座標を使った対称移動

作図だけでなく、座標を使って対称移動後の点を求める問題もよく出題される。

例題:点A(3, 5)をy軸について対称移動した点A’の座標を求めよ。

解き方

y軸について対称移動するとき、次のことが起きる。

  • x座標の符号が反転する(正なら負に、負なら正に)
  • y座標は変わらない
$$\text{点}(a, b) \xrightarrow{\text{y軸対称}} \text{点}(-a, b)$$

したがって、A(3, 5)をy軸について対称移動すると、

$$\begin{aligned} \text{A}(3, 5) &\rightarrow \text{A}'(-3, 5) \end{aligned}$$

y軸対称では「x座標の符号だけ変わる」と覚えよう。y軸は縦の線なので、左右の位置(x座標)が反転するイメージである。

軸ごとの対称移動のまとめ

対称の軸 変化するもの 変化しないもの 例:(3, 5)の移動先
y軸 x座標の符号 y座標 (-3, 5)
x軸 y座標の符号 x座標 (3, -5)
原点 両方の符号 なし (-3, -5)※

※原点対称は「点対称」とも呼ばれ、対称移動とは別の移動である。180°の回転移動と同じ結果になる。

よくある質問と答え

Q. 対称移動と回転移動はどう違うの?

A. 対称移動は図形を「裏返す」移動で、回転移動は図形を「回す」移動である。対称移動では鏡に映したように左右(または上下)が反転するが、回転移動では向きが変わるだけで反転しない。例えば、文字の「R」を対称移動すると「Я」のようになるが、回転移動では「R」の向きが変わるだけである。

Q. 作図で垂線を引くとき、どうすればいい?

A. コンパスを使う方法が確実である。①点Aを中心に円を描き、対称の軸との2つの交点を求める。②その2点からそれぞれ同じ半径で円を描き、交点を見つける。③点Aとその交点を結ぶと、対称の軸に垂直な線ができる。この線と軸の交点が垂線の足である。

Q. 対称の軸が斜めのときは難しそう…

A. 軸が斜めでも手順は同じである。①各頂点から軸に垂線を引く、②交点から同じ距離だけ反対側に進む、③移動後の点を結ぶ。コンパスで垂線を引く作業が少し複雑になるだけで、考え方は全く変わらない。まずはy軸やx軸での対称移動に慣れてから、斜めの軸に挑戦しよう。

よくある間違いと対策

対称移動でつまずきやすいポイントを確認しておこう。

1

垂線ではなく、軸と平行に移動してしまう

対称移動では、対応する点を結ぶ線分は対称の軸と垂直に交わる。軸と平行に移動するのは「平行移動」である。必ず「軸に対して垂直に」を意識しよう。

2

距離を2倍してしまう

「軸から点Aまでの距離」と「軸から点A’までの距離」は等しい。全体の距離AA’は2倍になるが、軸からの距離は等しいことを忘れないようにしよう。

3

y軸対称でy座標を変えてしまう

y軸対称では「x座標の符号だけ」が変わる。y座標は変わらない。同様に、x軸対称では「y座標の符号だけ」が変わる。軸の名前と変わる座標を混同しないようにしよう。

練習問題

問1. 点P(4, -2)をy軸について対称移動した点P’の座標を求めよ。
問2. 点Q(-5, 3)をx軸について対称移動した点Q’の座標を求めよ。
問3. 三角形ABCの頂点がA(1, 4)、B(3, 1)、C(5, 3)であるとき、この三角形をy軸について対称移動した三角形A’B’C’の頂点の座標をすべて求めよ。

まとめ

この記事では、対称移動(線対称)について学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 対称移動は「鏡に映す」ような移動で、図形を裏返す
  • 対応する点を結ぶ線分は、対称の軸と垂直に交わる
  • 軸から対応する2点までの距離は等しい
  • y軸対称ではx座標の符号が、x軸対称ではy座標の符号が変わる

作図の手順は「垂線を引く→同じ距離をとる→結ぶ」の3ステップである。座標の問題では、どの座標の符号が変わるかを正しく判断できるようにしよう。

Core-dorill— 基礎を、何度でも。

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