「りんご $x$ 個の代金を文字式で表せ」と言われて、何を書けばいいか戸惑っていないだろうか。
「速さと時間から距離を求めろ」と言われても、どの文字をどこに入れるか分からない。そんな悩みを抱えているなら、安心してほしい。
文字式で数量を表すには、たった3つの型を覚えるだけでいい。この記事を読めば、代金・速さ・割合の文字式がスラスラ書けるようになる。
そもそも「数量を文字式で表す」とは?
「数量を文字式で表す」とは、具体的な数字が分からない部分を文字に置き換えて、式を作ることである。
数量とは、「個数」「代金」「距離」「時間」など、数で表せるもののことである。
例えば、「りんご1個120円」のとき、5個買うと代金はいくらだろうか。
では、「りんごを $x$ 個買う」ときの代金は? $x$ が何個か分からなくても、式は作れる。
このように、分からない数を文字に置き換えて式を作るのが「数量を文字式で表す」ということである。
代金の文字式:「単価×個数」の型
買い物の代金を求める公式は次の通りである。
単価とは、1個あたりの値段のことである。
例題1:りんごの代金
1個 $a$ 円のりんごを5個買ったときの代金を文字式で表せ。
公式に当てはめる。
代金 = 単価 × 個数
単価は $a$ 円、個数は5個だから、
文字式では「$a \times 5$」を「$5a$」と書く。数字を文字の前に書くのがルールである。
例題2:2種類の品物の合計
1個 $a$ 円のりんごを3個、1個 $b$ 円のみかんを4個買ったときの合計代金を文字式で表せ。
りんごの代金を求める。
みかんの代金を求める。
合計代金は、りんご+みかん。
速さの文字式:「速さ×時間=距離」の型
速さの問題では、次の3つの公式を使い分ける。
「みはじ」や「きはじ」と覚えた人もいるだろう。距離(み/き)=速さ(は)×時間(じ) の頭文字である。
例題3:距離を求める
時速 $v$ km で $t$ 時間進んだときの距離を文字式で表せ。
公式:距離 = 速さ × 時間
速さは $v$ km/時、時間は $t$ 時間だから、
例題4:時間を求める
$a$ km の道のりを時速4km で歩いたときにかかる時間を文字式で表せ。
公式:時間 = 距離 ÷ 速さ
距離は $a$ km、速さは4km/時だから、
文字式で「÷」は分数で表す。$a \div 4$ は $\dfrac{a}{4}$ と書く。
割合の文字式:「もとの量×割合」の型
割合の問題では、次の公式を使う。
パーセント・割の変換
割合は小数や分数で表す必要がある。変換ルールを確認しよう。
| 表現 | 小数 | 分数 |
|---|---|---|
| 10% | 0.1 | $\dfrac{1}{10}$ |
| 20% | 0.2 | $\dfrac{1}{5}$ |
| $a$% | $\dfrac{a}{100}$ | $\dfrac{a}{100}$ |
| 1割 | 0.1 | $\dfrac{1}{10}$ |
| $a$ 割 | $\dfrac{a}{10}$ | $\dfrac{a}{10}$ |
「%」は「100で割る」、「割」は「10で割る」と覚えよう。
例題5:割引後の値段
定価 $a$ 円の商品を20%引きで買ったときの代金を文字式で表せ。
20%引きということは、払うのは残りの80%である。
100% − 20% = 80%
80% を小数にすると 0.8 である。
代金 = もとの値段 × 割合 だから、
例題6:増加後の量
昨年の生徒数が $n$ 人で、今年は $x$% 増えた。今年の生徒数を文字式で表せ。
$x$% 増えるということは、今年は昨年の $(100 + x)$% である。
$(100 + x)$% を分数にすると $\dfrac{100 + x}{100}$ である。
今年の生徒数 = 昨年 × 割合 だから、
別解として、$n + \dfrac{nx}{100}$(昨年+増加分)と表すこともできる。
図で理解する:3つの型の使い分け
よくある質問と答え
Q. 「$a \times 5$」と「$5 \times a$」、どちらで書けばいいですか?
A. 文字式のルールでは、数字を文字の前に書く。だから「$5a$」と書くのが正しい。「$a5$」とは書かない。
Q. 「÷」を使った式はどう書けばいいですか?
A. 文字式では「÷」の代わりに分数を使う。例えば「$a \div 3$」は「$\dfrac{a}{3}$」と書く。
Q. 単位はつけるべきですか?
A. 問題で「単位をつけて答えよ」と指示がある場合はつける。指示がなければ、式だけでもよい。ただし、自分が何を計算しているか確認するために、途中で単位を意識することは大切である。
よくある間違いと対策
間違い:数字と文字の順番を逆にする
誤:$a5$ 正:$5a$
対策:「数字が先、文字が後」と覚える。
間違い:%をそのまま計算に使う
誤:$a \times 20$% 正:$a \times 0.2$
対策:%は必ず100で割って小数にしてから計算する。
間違い:「〜引き」と「〜」を混同する
20%引き → 払うのは80%(残り)
20% → そのまま20%
対策:「引き」があるときは「100% − ○%」を計算する。
練習問題
Core-dorill
基礎を、何度でも。
記事を読んで「なるほど」と思えたなら、第一段階はクリアである。
ただ、人間の記憶は不安定である。「分かった」感覚が消える前に手を動かし、
「テスト本番で迷わず手が動く状態」へ、記憶を書き換えないか?
視界には「今の1問」だけ
他の問題が目に入らない。だからミスが減る。
迷わせない途中式
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まとめ
この記事では、数量を文字式で表す方法について学んだ。ポイントは以下の通りである。
- 代金:単価 × 個数
- 速さ・距離・時間:距離 = 速さ × 時間(みはじの公式)
- 割合:もとにする量 × 割合(%は100で割る、割は10で割る)
文字式のルールとして、「数字を文字の前に書く」「÷は分数で表す」も忘れないようにしよう。
理解できたら、あとは手を動かすだけである。
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