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【文字と式】カッコのある式の計算|分配法則【中1数学】【必須】

「カッコがある式の計算って、どこから手をつければいいの?」と困っていないだろうか。

安心してほしい。カッコのある式は、分配法則ぶんぱいほうそくという1つのルールを使えば、確実に解ける。

この記事を読めば、カッコを外して式を整理する手順が身につく。

対象:中学1年生 所要時間:約10分
目次

そもそも分配法則とは?

分配法則とは、カッコの外の数を、カッコの中のすべての項にかけるというルールである。

こうとは、足し算やひき算で区切られた数や文字のかたまりのことである。例えば $2x + 3$ には「$2x$」と「$3$」の2つの項がある。

具体的な数値で見てみよう。

$$3 \times (4 + 5)$$

これを計算する方法は2通りある。

方法1:先にカッコの中を計算する

$$3 \times (4 + 5) = 3 \times 9 = 27$$

方法2:分配法則を使う

$$3 \times (4 + 5) = 3 \times 4 + 3 \times 5 = 12 + 15 = 27$$

どちらも答えは同じになる。これが分配法則である。

公式として書くと、次のようになる。

$$a(b + c) = ab + ac$$

$a(b + c)$ は $a \times (b + c)$ と同じ意味である。文字式では「$\times$」を省略して書く。

分配法則を図で理解する

分配法則がなぜ成り立つのか、面積図で確認しよう。

左の長方形の面積は $a(b + c)$ である。

これを縦に分割すると、面積 $ab$ の長方形と面積 $ac$ の長方形に分かれる。

どちらも同じ図形を表しているから、$a(b + c) = ab + ac$ が成り立つ。

分配法則の手順

カッコのある式を計算するときの手順を確認しよう。

1

カッコの外の数(または文字)を確認する

カッコの直前にある数や文字が、これからかける数である。

2

カッコの中のすべての項にかける

1つ目の項にも、2つ目の項にも、同じ数をかける。

3

計算してカッコを外す

かけ算を実行して、カッコのない式にする。

例題で手順を確認する

例題1:数だけの場合

$4(x + 3)$ を展開てんかいせよ。

展開とは、分配法則を使ってカッコを外すことである。

$$\begin{aligned} 4(x + 3) &= 4 \times x + 4 \times 3 \\[8pt] &= 4x + 12 \end{aligned}$$

カッコの外の $4$ を、$x$ と $3$ の両方にかけた。

例題2:ひき算の場合

$5(2a – 3)$ を展開せよ。

$$\begin{aligned} 5(2a – 3) &= 5 \times 2a + 5 \times (-3) \\[8pt] &= 10a – 15 \end{aligned}$$

ひき算 $2a – 3$ は $2a + (-3)$ と考える。$-3$ にも $5$ をかけるので、結果は $-15$ になる。

例題3:負の数が外にある場合

$-3(x + 2)$ を展開せよ。

$$\begin{aligned} -3(x + 2) &= (-3) \times x + (-3) \times 2 \\[8pt] &= -3x – 6 \end{aligned}$$

カッコの外が負の数のときは、符号に注意する。正の数にかけると負、負の数にかけると正になる。

例題4:カッコの前がマイナスだけの場合

$-(a + 5)$ を展開せよ。

カッコの前の $-$ は $-1$ と同じ意味である。

$$\begin{aligned} -(a + 5) &= -1 \times (a + 5) \\[8pt] &= (-1) \times a + (-1) \times 5 \\[8pt] &= -a – 5 \end{aligned}$$

カッコの前がマイナスだけのときは、中の符号がすべて反転する。

カッコを外した後の計算

カッコを外した後、同類項どうるいこうがあれば整理する。

同類項とは、文字の部分が同じ項のことである。例えば $3x$ と $5x$ は同類項だが、$3x$ と $3y$ は同類項ではない。

例題5:2つのカッコがある場合

$3(x + 2) + 2(x – 1)$ を計算せよ。

$$\begin{aligned} &3(x + 2) + 2(x – 1) \\[8pt] &= 3x + 6 + 2x – 2 \quad \text{(それぞれ展開)} \\[8pt] &= 3x + 2x + 6 – 2 \quad \text{(同類項を集める)} \\[8pt] &= 5x + 4 \end{aligned}$$

例題6:ひき算でカッコを外す場合

$4(a + 3) – 2(a – 1)$ を計算せよ。

$$\begin{aligned} &4(a + 3) – 2(a – 1) \\[8pt] &= 4a + 12 – 2a + 2 \quad \text{($-2 \times (-1) = +2$ に注意)} \\[8pt] &= 4a – 2a + 12 + 2 \\[8pt] &= 2a + 14 \end{aligned}$$

$-2(a – 1)$ を展開すると、$-2 \times a = -2a$ と $-2 \times (-1) = +2$ になる。

よくある間違いと対策

1

1つの項にしかかけない

❌ $3(x + 2) = 3x + 2$

✅ $3(x + 2) = 3x + 6$

→ カッコの中のすべての項にかけることを忘れない

2

マイナスの処理を間違える

❌ $-2(x – 3) = -2x – 6$

✅ $-2(x – 3) = -2x + 6$

→ 負の数 × 負の数 = 正の数

3

カッコの前のマイナスを見落とす

❌ $5 – (a + 2) = 5 – a + 2$

✅ $5 – (a + 2) = 5 – a – 2 = 3 – a$

→ $-(a + 2)$ は $-1 \times (a + 2)$ と同じ

よくある質問と答え

Q. 分配法則はいつ使えばいいですか?

A. 式にカッコがあり、そのカッコの外に数や文字があるときに使う。「カッコを外したい」と思ったら分配法則の出番である。

Q. $3 + (x + 2)$ も分配法則を使いますか?

A. これは分配法則ではない。カッコの前が足し算なので、そのままカッコを外して $3 + x + 2 = x + 5$ となる。分配法則はカッコの前が「かけ算」のときに使う。

Q. 分配法則と展開の違いは何ですか?

A. 分配法則は「ルールの名前」で、展開は「作業の名前」である。分配法則というルールを使って、カッコを外す作業を展開と呼ぶ。

練習問題

問1. $6(x + 4)$ を展開せよ。
問2. $-4(2y – 5)$ を展開せよ。
問3. $2(3x + 1) – 5(x – 2)$ を計算せよ。

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記事を読んで「なるほど」と思えたなら、第一段階はクリアである。

ただ、人間の記憶は不安定である。「分かった」感覚が消える前に手を動かし、
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まとめ

この記事では、分配法則を使ったカッコのある式の計算について学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 分配法則:$a(b + c) = ab + ac$
  • カッコの外の数を、中のすべての項にかける
  • マイナスの符号に注意する(負×負=正)
  • 展開した後は同類項をまとめる

理解できたら、あとは手を動かすだけである。

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