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【連立方程式】道のり・速さ・時間の問題|「みはじ」の活用【中2数学】【応用】

【連立方程式】道のり・速さ・時間の問題|「みはじ」の活用

「歩く速さと走る速さで時間が違う」「行きと帰りで速さが変わる」——こんな問題を見て、どこから手をつければいいか分からず困っていないだろうか。

安心してほしい。道のり・速さ・時間の問題は、連立方程式れんりつほうていしきと「みはじ」の公式を組み合わせれば、必ず解ける。

この記事を読めば、速さの文章題を自力で式に変換し、連立方程式で解くことができるようになる。

対象:中学2年生 所要時間:15〜20分
目次

そもそも「みはじ」とは?

「みはじ」とは、道のり・速さ・時間の関係を表す公式の覚え方である。

$$\text{道のり} = \text{速さ} \times \text{時間}$$

道のりみちのりとは、移動した距離のことである。「み」は道のり、「は」は速さ、「じ」は時間を表す。

この公式を変形すると、3つの式が得られる。

$$\begin{aligned} \text{道のり} &= \text{速さ} \times \text{時間} \\[8pt] \text{速さ} &= \frac{\text{道のり}}{\text{時間}} \\[8pt] \text{時間} &= \frac{\text{道のり}}{\text{速さ}} \end{aligned}$$

例えば、時速4kmで3時間歩いたとき、道のりは次のように求められる。

$$\text{道のり} = 4 \times 3 = 12 \text{ (km)}$$

連立方程式で速さの問題を解く手順

道のり・速さ・時間の問題を連立方程式で解くには、以下の3ステップで進める。

1

何を $x$、$y$ とするか決める

問われている量、または分からない量を文字で置く。

2

「みはじ」で道のり・時間を式にする

速さ × 時間 = 道のり を使い、$x$、$y$ を含む式を作る。

3

等しい関係から2つの方程式を立てる

「道のりが等しい」「合計時間が〇〇」などの条件から式を作り、連立方程式を解く。

例題1:追いつく問題

まずは「追いつく」タイプの問題を見てみよう。

問題

兄が家を出発してから10分後に、弟が同じ道を追いかけ始めた。兄は毎分60m、弟は毎分80mで歩くとき、弟が家を出発してから何分後に兄に追いつくか求めなさい。

解き方

1

文字を決める

弟が兄に追いつくまでの時間を $x$ 分とする。

追いつくとは、2人が同じ場所にいること。つまり「2人の道のりが等しくなる」瞬間である。

2

道のりを式にする

弟が $x$ 分で進む道のりは、速さ × 時間 より

$$80 \times x = 80x \text{ (m)}$$

兄は弟より10分早く出発しているので、兄が歩いた時間は $(x + 10)$ 分。

$$60 \times (x + 10) = 60(x + 10) \text{ (m)}$$
3

方程式を立てて解く

追いついたとき、2人の道のりは等しいから

$$80x = 60(x + 10)$$

右辺を展開する。

$$80x = 60x + 600$$

移項いこうして整理する。

$$\begin{aligned} 80x – 60x &= 600 \\[8pt] 20x &= 600 \\[8pt] x &= 30 \end{aligned}$$

答え:30分後

例題2:往復の問題(連立方程式)

次は、行きと帰りで速さが違う「往復」タイプの問題である。

問題

A地点からB地点まで、行きは時速4kmで歩き、帰りは時速6kmで走った。往復にかかった時間は合計5時間だった。A地点からB地点までの道のりを求めなさい。

解き方

1

文字を決める

A地点からB地点までの道のりを $x$ km とする。

行きにかかった時間を $y$ 時間とする。

2

「みはじ」で式を作る

行き:道のり = 速さ × 時間 より

$$x = 4y \quad \cdots ①$$

帰り:時間 = 道のり ÷ 速さ より、帰りにかかった時間は

$$\frac{x}{6} \text{ (時間)}$$
3

連立方程式を立てる

合計時間が5時間だから

$$y + \frac{x}{6} = 5 \quad \cdots ②$$

①を②に代入する。

$$y + \frac{4y}{6} = 5$$

分数を通分して計算する。

$$\begin{aligned} y + \frac{2y}{3} &= 5 \\[8pt] \frac{3y}{3} + \frac{2y}{3} &= 5 \\[8pt] \frac{5y}{3} &= 5 \\[8pt] 5y &= 15 \\[8pt] y &= 3 \end{aligned}$$

$y = 3$ を①に代入する。

$$x = 4 \times 3 = 12$$

答え:12km

例題3:出会う問題(連立方程式)

次は、2人が反対方向から出発して出会う問題である。

問題

AさんとBさんが10km離れた2地点から同時に向かい合って歩き始めた。Aさんは時速3km、Bさんは時速2kmで歩く。2人が出会うのは出発してから何時間後か求めなさい。

解き方

1

文字を決める

出会うまでの時間を $x$ 時間とする。

2

道のりを式にする

Aさんが $x$ 時間で進む道のりは

$$3x \text{ (km)}$$

Bさんが $x$ 時間で進む道のりは

$$2x \text{ (km)}$$
3

方程式を立てて解く

2人が出会うとき、2人の道のりの和が10kmになるから

$$3x + 2x = 10$$

左辺をまとめる。

$$\begin{aligned} 5x &= 10 \\[8pt] x &= 2 \end{aligned}$$

答え:2時間後

よくある間違いと対策

道のり・速さ・時間の問題で間違えやすいポイントを確認しておこう。

1

単位を揃えない

時速と分速が混在しているとき、どちらかに統一せずに計算してしまう。

対策:問題を読んだら、まず単位を確認する。時速4km = 分速 $\dfrac{4000}{60} = \dfrac{200}{3}$ m のように変換できるようにしておく。

2

「追いつく」と「出会う」を混同する

追いつく問題では道のりが「等しい」、出会う問題では道のりの「和」が全体の距離になる。

対策:図を描いて、2人がどの位置にいるかイメージする。同じ方向なら「等しい」、向かい合うなら「和」である。

3

時間差を忘れる

「10分後に出発」のような時間差があるとき、片方の時間を $(x + 10)$ にし忘れる。

対策:先に出発した人の時間は「長くなる」ことを意識する。文字を決めたら、すぐに両者の時間の関係を確認する。

問題パターン整理表

道のり・速さ・時間の問題は、大きく3パターンに分類できる。

パターン 状況 式の立て方
追いつく 同じ方向に進む 道のり = 道のり
出会う 向かい合って進む 道のり + 道のり = 全体
往復 行きと帰りで速さが違う 時間 + 時間 = 合計時間

よくある質問と答え

Q. 時速と分速が混在しているとき、どちらに揃えればいいですか?

A. 問題で聞かれている単位に揃えるのが基本である。「何分後か」を聞かれているなら分速に、「何時間後か」なら時速に揃えると計算しやすい。

Q. 「追いつく」と「出会う」を図で区別する方法はありますか?

A. 追いつくは「→ →」と同じ方向に矢印を描く。出会うは「→ ←」と向かい合う矢印を描く。矢印の向きで式の立て方が決まる。

Q. 連立方程式を使わなくても解ける問題はありますか?

A. 例題1の「追いつく問題」のように、文字が1つで済む場合は一次方程式だけで解ける。ただし、行きの時間と道のりの両方が分からない「往復問題」などは連立方程式が必要になる。

練習問題

問題1

太郎くんは家から駅まで、行きは毎分50mで歩き、帰りは毎分100mで走った。往復にかかった時間は合計30分だった。家から駅までの道のりを求めなさい。

問題2

姉が家を出発してから15分後に、妹が自転車で追いかけ始めた。姉は毎分60m、妹は毎分180mで進むとき、妹が家を出発してから何分後に姉に追いつくか求めなさい。

問題3

P地点とQ地点は12km離れている。AさんはP地点から、BさんはQ地点から同時に向かい合って歩き始めた。Aさんは時速4km、Bさんは時速2kmで歩くとき、2人が出会うのは何時間後か求めなさい。

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この記事で連立方程式を使った速さの問題の解き方は理解できた。

しかし正直なところ、「明日テストで出たら解ける自信があるか」と聞かれたらどうだろう。
もし少しでも不安があるなら、あと10問だけ解いてみてほしい。

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まとめ

この記事では、連立方程式を使った道のり・速さ・時間の問題について学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 「みはじ」の公式:道のり = 速さ × 時間 を使いこなす
  • 追いつく問題は「道のりが等しい」、出会う問題は「道のりの和」で式を立てる
  • 時間差がある問題では、先に出発した人の時間を長くすることを忘れない

理解できたら、あとは手を動かすだけである。

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