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【連立方程式】分数・小数を含む連立方程式【中2数学】【必須】

【連立方程式】分数・小数を含む連立方程式

連立方程式で分数や小数が出てきた瞬間しゅんかん、「面倒くさそう」と感じていないだろうか。

実は、分数や小数を含む連立方程式には決まった手順がある。その手順さえ覚えれば、普通の連立方程式と同じように解ける。

この記事を読めば、分数・小数を整数せいすうに直す方法がわかり、計算ミスを減らせるようになる。

対象:中学2年生|所要時間:約15分

目次

そもそも「整数化」とは?

分数や小数を含む方程式を解くとき、そのまま計算すると間違えやすい。

そこで、両辺に適切な数をかけて、係数を整数だけにするという作戦をとる。これを「整数化せいすうか」と呼ぶ。

係数けいすうとは、文字の前についている数のことである。例えば $\dfrac{1}{2}x$ の係数は $\dfrac{1}{2}$ である。

具体的には次のようにする。

  • 分数がある場合:分母の最小公倍数さいしょうこうばいすうを両辺にかける
  • 小数がある場合:10や100など、小数点を消せる数を両辺にかける

これだけで、見慣れた形の連立方程式に変わる。

分数を含む連立方程式の解き方

まずは分数を含む場合から見ていこう。

例題1

次の連立方程式を解け。

$$\begin{cases} \dfrac{x}{2} + \dfrac{y}{3} = 5 \\[8pt] x – y = 3 \end{cases}$$
1

分母の最小公倍数を見つける

①式の分母は2と3である。

2と3の最小公倍数は6である。

2

①式の両辺に6をかける

両辺に6をかけると、分数が消える。

$$\begin{aligned} 6 \times \left( \frac{x}{2} + \frac{y}{3} \right) &= 6 \times 5 \\[8pt] 6 \times \frac{x}{2} + 6 \times \frac{y}{3} &= 30 \\[8pt] 3x + 2y &= 30 \quad \text{…①’} \end{aligned}$$

$6 \times \dfrac{x}{2} = \dfrac{6x}{2} = 3x$ と計算する。「6÷2」を先にやると簡単である。

3

②式はそのまま使う

②式には分数がないので、そのままでよい。

$$x – y = 3 \quad \text{…②}$$
4

加減法で解く

②式を変形して $x = y + 3$ とし、①’式に代入だいにゅうする。

$$\begin{aligned} 3(y + 3) + 2y &= 30 \\[8pt] 3y + 9 + 2y &= 30 \\[8pt] 5y &= 21 \\[8pt] y &= \frac{21}{5} \end{aligned}$$
5

$x$ を求める

$y = \dfrac{21}{5}$ を②式に代入する。

$$\begin{aligned} x – \frac{21}{5} &= 3 \\[8pt] x &= 3 + \frac{21}{5} \\[8pt] x &= \frac{15}{5} + \frac{21}{5} \\[8pt] x &= \frac{36}{5} \end{aligned}$$

答え:$x = \dfrac{36}{5}, \quad y = \dfrac{21}{5}$

小数を含む連立方程式の解き方

次に小数を含む場合を見ていこう。

例題2

次の連立方程式を解け。

$$\begin{cases} 0.3x + 0.2y = 1.4 \\[4pt] x + y = 5 \end{cases}$$
1

小数を消すために両辺に10をかける

①式の小数は小数第1位まである。10をかけると小数点が消える。

$$\begin{aligned} 10 \times (0.3x + 0.2y) &= 10 \times 1.4 \\[8pt] 3x + 2y &= 14 \quad \text{…①’} \end{aligned}$$

$10 \times 0.3x = 3x$、$10 \times 0.2y = 2y$、$10 \times 1.4 = 14$ である。

2

②式はそのまま使う

$$x + y = 5 \quad \text{…②}$$
3

加減法で解く

②式を2倍して①’式から引く。

$$\begin{aligned} ①’: \quad &3x + 2y = 14 \\[4pt] ②\times 2: \quad &2x + 2y = 10 \\[8pt] \hline &x = 4 \end{aligned}$$
4

$y$ を求める

$x = 4$ を②式に代入する。

$$\begin{aligned} 4 + y &= 5 \\[8pt] y &= 1 \end{aligned}$$

答え:$x = 4, \quad y = 1$

分数と小数が混ざった場合

分数と小数の両方が出てくることもある。その場合も、考え方は同じである。

例題3

次の連立方程式を解け。

$$\begin{cases} \dfrac{x}{4} + 0.5y = 3 \\[8pt] 2x – y = 7 \end{cases}$$
1

分数・小数を整数にする

①式には分母4と小数0.5がある。

0.5は $\dfrac{1}{2}$ と同じなので、分母は4と2である。

最小公倍数は4なので、両辺に4をかける。

$$\begin{aligned} 4 \times \left( \frac{x}{4} + 0.5y \right) &= 4 \times 3 \\[8pt] x + 2y &= 12 \quad \text{…①’} \end{aligned}$$

$4 \times 0.5y = 2y$ である。$0.5 = \dfrac{1}{2}$ なので、$4 \times \dfrac{1}{2} = 2$ となる。

2

加減法で解く

①’式と②式を使う。

$$\begin{aligned} ①’: \quad &x + 2y = 12 \\[4pt] ②: \quad &2x – y = 7 \end{aligned}$$

②式を2倍して①’式に足す。

$$\begin{aligned} ①’: \quad &x + 2y = 12 \\[4pt] ②\times 2: \quad &4x – 2y = 14 \\[8pt] \hline &5x = 26 \\[8pt] &x = \frac{26}{5} \end{aligned}$$
3

$y$ を求める

$x = \dfrac{26}{5}$ を①’式に代入する。

$$\begin{aligned} \frac{26}{5} + 2y &= 12 \\[8pt] 2y &= 12 – \frac{26}{5} \\[8pt] 2y &= \frac{60}{5} – \frac{26}{5} \\[8pt] 2y &= \frac{34}{5} \\[8pt] y &= \frac{17}{5} \end{aligned}$$

答え:$x = \dfrac{26}{5}, \quad y = \dfrac{17}{5}$

整数化で何倍するかの判断法

ここで、何倍すればよいかの判断法をまとめておこう。

係数の形 かける数
分母が2, 3, 6 6 $\dfrac{x}{2} + \dfrac{y}{3} = 1$ → $3x + 2y = 6$
分母が2, 4 4 $\dfrac{x}{2} + \dfrac{y}{4} = 1$ → $2x + y = 4$
小数第1位まで 10 $0.3x + 0.7y = 1$ → $3x + 7y = 10$
小数第2位まで 100 $0.03x + 0.07y = 0.1$ → $3x + 7y = 10$
分数と小数の混合 分母と小数を通分して最小公倍数 $\dfrac{x}{4} + 0.5y$ → 4倍

よくある間違いと対策

1

右辺にかけ忘れる

「両辺に6をかける」とき、左辺だけかけて右辺を忘れることがある。

対策:必ず「= 〇〇」の部分も計算する

2

かける数を間違える

分母が2と3なのに、2だけかけてしまうことがある。

対策:最小公倍数を必ず確認する

3

分配法則を忘れる

$6 \times \left( \dfrac{x}{2} + \dfrac{y}{3} \right)$ で、一方にしかかけないミス。

対策:すべての項にかけているか指差し確認

よくある質問と答え(FAQ)

Q. 整数化しなくても解けますか?

A. 解けないことはないが、計算ミスが増える。特にテストでは、整数化してから解くことを強くおすすめする。整数化は「面倒を避けるための手間」である。

Q. 両方の式に分数がある場合はどうする?

A. それぞれの式で別々に整数化する。①式は6倍、②式は4倍、というように式ごとに判断してよい。

Q. 答えが分数になるのは合っていますか?

A. 連立方程式の答えは整数とは限らない。分数や小数になることもある。元の式に代入して確かめれば、合っているかわかる。

練習問題

問題1

次の連立方程式を解け。

$$\begin{cases} \dfrac{x}{3} + \dfrac{y}{2} = 4 \\[8pt] x – y = 1 \end{cases}$$

問題2

次の連立方程式を解け。

$$\begin{cases} 0.5x + 0.3y = 4.1 \\[4pt] x – y = 5 \end{cases}$$

問題3

次の連立方程式を解け。

$$\begin{cases} \dfrac{x}{2} – 0.25y = 1 \\[8pt] 3x + 2y = 14 \end{cases}$$

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この記事で分数・小数を含む連立方程式の解き方は理解できた。

しかし正直なところ、「明日テストで出たら解ける自信があるか」と聞かれたらどうだろう。
もし少しでも不安があるなら、あと10問だけ解いてみてほしい。

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まとめ

この記事では、分数・小数を含む連立方程式の解き方を学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 分数がある場合:分母の最小公倍数を両辺にかける
  • 小数がある場合:10や100を両辺にかける
  • 混合の場合:小数を分数に直してから最小公倍数を求める
  • 注意点:右辺にかけ忘れない、すべての項にかける

整数化さえすれば、あとは普通の連立方程式と同じである。理解できたら、あとは手を動かすだけである。

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