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【連立方程式】3元1次連立方程式|1つ消去して2元に帰着【数I】【必須】

【連立方程式】3元1次連立方程式|1つ消去して2元に帰着

連立方程式れんりつほうていしきで文字が3つも出てきて、どこから手をつけていいかわからない」と困っていないだろうか。

安心してほしい。3元1次連立方程式の解き方は、実は2元の連立方程式を2回解くだけである。

この記事を読めば、3つの文字がある連立方程式を確実に解けるようになる。

対象:高校数学Ⅰ / 所要時間:約15分

目次

そもそも3元1次連立方程式とは?

3元1次連立方程式とは、文字が3つある連立方程式のことである。

げん」とは、式に含まれる未知数(求めたい文字)の個数のことである。2元なら文字2つ、3元なら文字3つという意味だ。

例えば、次のような式が3元1次連立方程式である。

$$\begin{cases} x + y + z = 6 \\ 2x – y + z = 3 \\ x + 2y – z = 5 \end{cases}$$

この式には $x$, $y$, $z$ という3つの文字が含まれている。

3つの文字を求めるには、3つの式が必要である。これは「未知数の数と式の数が同じでなければ解けない」という基本原則による。

解き方の基本方針

3元1次連立方程式を解く方針は非常にシンプルである。

1つの文字を消去して、2元の連立方程式に帰着させる

身近な例で考えてみよう。

「3人でじゃんけんをして勝者を1人決めたい」とき、最初から3人で勝負するのは大変である。まず2人で勝負して1人に絞り、残った1人と最後の勝負をする方がわかりやすい。

連立方程式も同じである。3つの文字をいきなり求めようとせず、まず1つ消して2つにする。2つになれば、いつもの加減法かげんほう代入法だいにゅうほうで解ける。

3元1次連立方程式の解き方手順

1

消去する文字を1つ決める

係数けいすうが揃えやすい文字、または係数が1の文字を選ぶと計算が楽になる。

2

3つの式から2つを選び、決めた文字を消去する

式①と式②、式①と式③など、2組の式を使って、同じ文字を消去する。

3

できた2元連立方程式を解く

手順2で得られた2つの式は、文字が2つだけの連立方程式になっている。これを加減法で解く。

4

残りの文字を求める

求めた値を元の式に代入して、最後の文字を求める。

例題で手順を確認する

次の連立方程式を解いてみよう。

$$\begin{cases} x + y + z = 6 \quad \cdots① \\ 2x – y + z = 3 \quad \cdots② \\ x + 2y – z = 5 \quad \cdots③ \end{cases}$$

手順1:消去する文字を決める

$z$ の係数を見ると、①と②では $+1$、③では $-1$ である。

①と③を足せば $z$ が消えるので、$z$ を消去することにする。

手順2:文字 $z$ を消去する

【①と②から $z$ を消去】

①と②を引き算する(②から①を引く)。

$$\begin{aligned} &\quad (2x – y + z) – (x + y + z) = 3 – 6 \\[8pt] &\quad 2x – y + z – x – y – z = -3 \\[8pt] &\quad x – 2y = -3 \quad \cdots④ \end{aligned}$$

引き算のとき、カッコ内の全ての項の符号が変わることに注意。$+(x + y + z)$ が $-x – y – z$ になる。

【①と③から $z$ を消去】

①と③を足し算する。

$$\begin{aligned} &\quad (x + y + z) + (x + 2y – z) = 6 + 5 \\[8pt] &\quad x + y + z + x + 2y – z = 11 \\[8pt] &\quad 2x + 3y = 11 \quad \cdots⑤ \end{aligned}$$

手順3:2元連立方程式を解く

④と⑤から $x$ と $y$ を求める。

$$\begin{cases} x – 2y = -3 \quad \cdots④ \\ 2x + 3y = 11 \quad \cdots⑤ \end{cases}$$

④を2倍して⑤から引く。

$$\begin{aligned} ④ \times 2: \quad &2x – 4y = -6 \quad \cdots④’ \\[8pt] ⑤ – ④’: \quad &(2x + 3y) – (2x – 4y) = 11 – (-6) \\[8pt] &2x + 3y – 2x + 4y = 17 \\[8pt] &7y = 17 \\[8pt] &y = \frac{17}{7} \end{aligned}$$

計算が煩雑になったので、別の方法も試してみる。④を $x = 2y – 3$ と変形して⑤に代入する方法もある。

④から $x$ を求める式を作る。

$$\begin{aligned} x – 2y &= -3 \\[8pt] x &= 2y – 3 \quad \cdots④” \end{aligned}$$

④”を⑤に代入する。

$$\begin{aligned} 2(2y – 3) + 3y &= 11 \\[8pt] 4y – 6 + 3y &= 11 \\[8pt] 7y &= 17 \\[8pt] y &= \frac{17}{7} \end{aligned}$$

$y = \dfrac{17}{7}$ を④”に代入して $x$ を求める。

$$\begin{aligned} x &= 2 \times \frac{17}{7} – 3 \\[8pt] &= \frac{34}{7} – \frac{21}{7} \\[8pt] &= \frac{13}{7} \end{aligned}$$

手順4:残りの文字 $z$ を求める

$x = \dfrac{13}{7}$, $y = \dfrac{17}{7}$ を①に代入する。

$$\begin{aligned} \frac{13}{7} + \frac{17}{7} + z &= 6 \\[8pt] \frac{30}{7} + z &= 6 \\[8pt] z &= 6 – \frac{30}{7} \\[8pt] z &= \frac{42}{7} – \frac{30}{7} \\[8pt] z &= \frac{12}{7} \end{aligned}$$

答え

$$x = \frac{13}{7}, \quad y = \frac{17}{7}, \quad z = \frac{12}{7}$$

検算

求めた値を元の式に代入して確かめる。

①の検算:$\dfrac{13}{7} + \dfrac{17}{7} + \dfrac{12}{7} = \dfrac{42}{7} = 6$ ✓

②の検算:$2 \times \dfrac{13}{7} – \dfrac{17}{7} + \dfrac{12}{7} = \dfrac{26 – 17 + 12}{7} = \dfrac{21}{7} = 3$ ✓

③の検算:$\dfrac{13}{7} + 2 \times \dfrac{17}{7} – \dfrac{12}{7} = \dfrac{13 + 34 – 12}{7} = \dfrac{35}{7} = 5$ ✓

よくある間違いと対策

1

消去する文字を途中で変えてしまう

最初に「$z$ を消す」と決めたら、2組の式両方で $z$ を消す。途中で $x$ を消したりすると、できた式の文字がバラバラになり、2元連立方程式にならない。

2

符号のミス

引き算のとき、カッコの中身全体の符号を変え忘れることが多い。$(a + b)$ を引くなら $-a – b$ になる。

3

検算をしない

3元の連立方程式は計算が長いため、ミスが起きやすい。必ず元の3つの式全てに代入して確かめること。

よくある質問と答え

Q. どの文字を消去すればいいですか?

A. 係数が揃えやすい文字を選ぶとよい。例えば、複数の式で係数が同じ文字や、係数が1または-1の文字は計算が楽になる。どの文字を消しても最終的な答えは同じなので、計算しやすさで選んで問題ない。

Q. 式の組み合わせは自由に選んでいいですか?

A. 基本的には自由だが、同じ文字を消す2組の式が、異なる式を含むようにする。例えば、①と②、①と③のように共通の式が1つだけ入る組み合わせが標準的である。①と②、①と②のように同じ組み合わせを使っても意味がない。

Q. 計算結果が分数になってしまったのですが、間違いですか?

A. 分数の答えになることは普通にある。整数解にならなくても、検算して元の式が成り立てば正解である。分数の計算は通分つうぶんを丁寧に行い、符号ミスに気をつけよう。

練習問題

【問題1】 次の連立方程式を解け。

$$\begin{cases} x + y + z = 10 \\ x – y + z = 4 \\ x + y – z = 2 \end{cases}$$

解答

$z$ を消去する。

①+③:$2x + 2y = 12$ より $x + y = 6$ …④

②+③:$2x = 6$ より $x = 3$

④に代入:$3 + y = 6$ より $y = 3$

①に代入:$3 + 3 + z = 10$ より $z = 4$

$$\therefore \quad x = 3, \quad y = 3, \quad z = 4$$

【問題2】 次の連立方程式を解け。

$$\begin{cases} 2x + y – z = 1 \\ x – y + 2z = 5 \\ 3x + 2y + z = 8 \end{cases}$$

解答

$y$ を消去する。

①+②:$3x + z = 6$ …④

①×2+③:$7x – z = 10$ …⑤

④+⑤:$10x = 16$ より $x = \dfrac{8}{5}$

④に代入:$\dfrac{24}{5} + z = 6$ より $z = \dfrac{6}{5}$

①に代入:$\dfrac{16}{5} + y – \dfrac{6}{5} = 1$ より $y = 1 – 2 = -1$

$$\therefore \quad x = \frac{8}{5}, \quad y = -1, \quad z = \frac{6}{5}$$

【問題3】 次の連立方程式を解け。

$$\begin{cases} x + 2y + 3z = 14 \\ 2x + 3y + z = 11 \\ 3x + y + 2z = 11 \end{cases}$$

解答

$z$ を消去する。

①×1-②×3:$-5x – 7y = -19$ より $5x + 7y = 19$ …④

②×2-③:$x + 5y = 11$ …⑤

⑤×5-④:$18y = 36$ より $y = 2$

⑤に代入:$x + 10 = 11$ より $x = 1$

①に代入:$1 + 4 + 3z = 14$ より $z = 3$

$$\therefore \quad x = 1, \quad y = 2, \quad z = 3$$

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この記事で3元1次連立方程式の解き方は理解できた。

しかし正直なところ、「明日テストで出たら迷わず解ける自信があるか」と聞かれたらどうだろう。
もし少しでも不安があるなら、あと10問だけ解いてみてほしい。

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まとめ

この記事では3元1次連立方程式の解き方を学んだ。ポイントは以下の通りである。

  • 3元連立方程式は「1つの文字を消して2元に帰着」させる
  • 消去する文字は係数が揃えやすいものを選ぶ
  • 2組の式から同じ文字を消し、2元連立方程式を作る
  • 計算が長いため、必ず元の3式全てで検算する

理解できたら、あとは手を動かすだけである。

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