【連立方程式】加減法|式を足したり引いたりして解く
連立方程式を見て、「どうやって解くんだっけ…」と手が止まってしまった経験はないだろうか。
特に加減法は、「式を足す?引く?どっち?」と迷いやすいポイントである。
安心してほしい。加減法の考え方は実はとてもシンプルだ。「同じ文字を消す」、これだけである。
この記事を読めば、加減法の手順が身につき、連立方程式を迷わず解けるようになる。
そもそも加減法とは?
加減法とは、連立方程式の2つの式を足したり引いたりして、一方の文字を消す解き方である。
消去とは、式から特定の文字をなくすことである。例えば $x$ と $y$ がある式から $y$ を消せば、$x$ だけの式になる。
具体的に見てみよう。次の連立方程式を考える。
この2つの式を足すと、どうなるだろうか。
$+y$ と $-y$ が打ち消し合って、$y$ が消えた。これが加減法の核心である。
$+y$ と $-y$ を足すと $0$ になる。これを利用して文字を消去する。
加減法の手順
加減法で連立方程式を解く手順は、以下の4ステップである。
消したい文字の係数を確認する
2つの式で、同じ文字の係数が「同じ」か「符号が逆」かを見る。
式を足すか引くかを決める
係数が同じなら「引く」、符号が逆なら「足す」。
一方の文字の値を求める
文字が1つになった式を解く。
もう一方の文字の値を求める
求めた値を元の式に代入する。
係数とは、文字の前についている数のことである。$3x$ の係数は $3$、$-2y$ の係数は $-2$ である。
例題1:符号が逆のパターン(足す)
次の連立方程式を加減法で解いてみよう。
【ステップ1】係数を確認
$y$ の係数を見ると、①は $+1$、②は $-1$ である。符号が逆だ。
【ステップ2】足すか引くか決める
符号が逆なので、足す。
【ステップ3】$x$ の値を求める
①と②を足す。
【ステップ4】$y$ の値を求める
$x = 3$ を②に代入する。
【答え】$x = 3$、$y = 1$
答えが正しいか確認するには、両方の式に代入してみる。①に代入すると $2 \times 3 + 1 = 7$(正しい)。②に代入すると $3 – 1 = 2$(正しい)。
例題2:係数が同じパターン(引く)
次の連立方程式を解いてみよう。
【ステップ1】係数を確認
$x$ の係数を見ると、①も②も $3$ で同じだ。
【ステップ2】足すか引くか決める
係数が同じなので、引く。
【ステップ3】$y$ の値を求める
①から②を引く。
【ステップ4】$x$ の値を求める
$y = 3$ を②に代入する。
【答え】$x = \dfrac{5}{3}$、$y = 3$
例題3:係数をそろえるパターン
実際の問題では、係数がそのままでは消せないことも多い。そんなときは片方または両方の式を何倍かして係数をそろえる。
$x$ の係数は $2$ と $3$、$y$ の係数は $3$ と $2$。どちらもそのままでは消せない。
【係数をそろえる】
$x$ を消すことにしよう。$x$ の係数を $6$(最小公倍数)にそろえる。
- ①を $3$ 倍する:$6x + 9y = 36 \quad \cdots①’$
- ②を $2$ 倍する:$6x + 4y = 26 \quad \cdots②’$
最小公倍数とは、2つの数に共通する倍数のうち最も小さいもの。$2$ と $3$ の最小公倍数は $6$ である。
【ステップ3】$y$ の値を求める
係数が同じなので、①’から②’を引く。
【ステップ4】$x$ の値を求める
$y = 2$ を①に代入する。
【答え】$x = 3$、$y = 2$
足すか引くか、迷わないコツ
「足す」か「引く」か迷ったら、消したい文字の係数を見て次のルールを使おう。
| 係数の状態 | 操作 | 理由 |
|---|---|---|
| 符号が逆(例:$+3$ と $-3$) | 足す | $+3 + (-3) = 0$ で消える |
| 同じ(例:$+3$ と $+3$) | 引く | $+3 – (+3) = 0$ で消える |
「逆なら足す、同じなら引く」と覚えておくとよい。
よくある間違いと対策
引き算のとき、符号を間違える
式を引くときは、引く式のすべての項の符号が変わることに注意。
例:$-(3x + y) = -3x – y$($-y$ にも変わる)
右辺の計算を忘れる
左辺だけでなく、右辺も同じ操作(足す・引く)をする。
例:$11 – 8 = 3$(右辺も引く)
係数をそろえたあと、元の式に代入する
$x$ や $y$ の値を求めるとき、代入するのは元の式(①や②)が計算しやすい。何倍かした式に代入すると数が大きくなりやすい。
よくある質問と答え
Q. 「足す」と「引く」、どちらを使っても解けるのか?
A. 係数をそろえれば、どちらでも解ける。ただし符号が逆なら足す、同じなら引く方が計算がシンプルになる。
Q. 加減法と代入法、どちらを使えばよいか?
A. $y = \cdots$ や $x = \cdots$ の形がすでにある場合は代入法、両方の式が $ax + by = c$ の形なら加減法が便利である。
Q. 答えが分数になってもよいのか?
A. よい。例題2のように $x = \dfrac{5}{3}$ など分数になることもある。約分を忘れずにすること。
練習問題
【問題1】次の連立方程式を加減法で解け。
【解答】
$y$ の係数が $+2$ と $-2$ で符号が逆なので、足す。
$x = 4$ を第2式に代入。
答え:$x = 4$、$y = 2$
【問題2】次の連立方程式を加減法で解け。
【解答】
$y$ の係数が両方 $+1$ で同じなので、引く。
$x = 2$ を第2式に代入。
答え:$x = 2$、$y = 3$
【問題3】次の連立方程式を加減法で解け。
【解答】
係数がそのままでは消せないので、そろえる。$x$ の係数を $6$ にそろえる。
- 第1式を $2$ 倍:$6x + 8y = 36$
- 第2式を $3$ 倍:$6x + 9y = 39$
係数が同じなので、引く。
$y = 3$ を第2式に代入。
答え:$x = 2$、$y = 3$
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この記事で加減法の考え方は理解できた。
しかし正直なところ、「明日テストで出たら解ける自信があるか」と聞かれたらどうだろう。
もし少しでも不安があるなら、あと10問だけ解いてみてほしい。
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まとめ
この記事では、連立方程式の加減法について学んだ。ポイントは以下の通りである。
- 加減法は「同じ文字を消す」解き方
- 係数の符号が逆なら「足す」、同じなら「引く」
- 係数がそろっていなければ、式を何倍かしてそろえる
- 一方の値を求めたら、元の式に代入してもう一方を求める
理解できたら、あとは手を動かすだけである。
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