「比例の表を見ても、どこを見ればいいかわからない」と感じていないだろうか。
表の数字をただ眺めているだけでは、比例かどうかも、比例定数が何かも判断できない。公式は知っているのに、いざ問題を解こうとすると手が止まってしまう。
実は、たった1つの計算「$y \div x$」を繰り返すだけで、比例定数は必ず求まる。この記事では、表から比例定数を読み取る方法を、具体例を使って順を追って解説する。
そもそも比例定数とは?
比例とは、$x$ が2倍、3倍になると、$y$ も2倍、3倍になる関係のことである。このとき、$y$ と $x$ の関係は次の式で表せる。
この式に出てくる $a$ を比例定数と呼ぶ。
比例定数とは、$y$ と $x$ の間にある「かけ算の倍率」のことである。例えば $y = 3x$ なら、比例定数は $3$ である。これは「$x$ を3倍すると $y$ になる」という意味である。
ここで重要なのは、$y = ax$ を変形すると次のようになることだ。
つまり、$y \div x$ を計算すれば比例定数 $a$ が求まるということである。
表から比例定数を求める手順
次の表を例に、比例定数の求め方を見ていこう。
| $x$ | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
|---|---|---|---|---|---|
| $y$ | 4 | 8 | 12 | 16 | 20 |
表から $x$ と $y$ の組を1つ選ぶ
どの組を選んでもよい。まずは $x = 1$, $y = 4$ を選ぼう。
$y \div x$ を計算する
他の組でも同じ値になるか確認する
比例なら、どの組で計算しても $y \div x$ は同じ値になるはずである。
すべて $4$ になった。これで比例であることが確認できた。
比例定数を答える
$y \div x$ で出た値が比例定数である。
答え:比例定数 $a = 4$
式で表すと $y = 4x$ となる。
「$y \div x$ が一定」を図で理解する
なぜ「$y \div x$」を計算するのか、図で確認しよう。
このように、表のどの列を選んでも $y \div x = 4$ になる。この「一定の値」が比例定数である。
例題:比例定数を求めてみよう
例題:次の表は $y$ が $x$ に比例する関係を表している。比例定数 $a$ を求め、$y$ を $x$ の式で表せ。
| $x$ | 2 | 4 | 6 | 8 |
|---|---|---|---|---|
| $y$ | -6 | -12 | -18 | -24 |
$x$ と $y$ の組を1つ選ぶ
$x = 2$, $y = -6$ を選ぶ。
$y \div x$ を計算する
確認のため、別の組でも計算する
すべて $-3$ で一定である。比例であることが確認できた。
答えを書く
比例定数 $a = -3$
式:$y = -3x$
比例定数は負の数になることもある。$y = -3x$ は「$x$ が増えると $y$ は減る」という関係を表している。グラフにすると右下がりの直線になる。
よくある間違いと対策
$x \div y$ と計算してしまう
比例定数は「$y \div x$」である。順番を間違えないように注意しよう。公式 $y = ax$ を $a =$ の形に直すと $a = \dfrac{y}{x}$ になることを覚えておこう。
1組だけで判断してしまう
1組で計算した値が比例定数かどうかは、他の組でも同じ値になるか確認して初めてわかる。最低でも2〜3組で確認することを習慣にしよう。
$x = 0$ の値を使ってしまう
$x = 0$ のとき、$y \div x$ は計算できない(0で割れない)。$x = 0$ 以外の値を使って計算すること。
この単元のよくある質問
Q. どの $x$ と $y$ の組を選べばいいですか?
A. どの組を選んでも答えは同じになる。計算しやすい数(小さい数や割り切れる数)を選ぶと間違いにくい。ただし $x = 0$ は使えない。
Q. 比例定数がマイナスになってもいいですか?
A. 問題ない。比例定数は正の数にも負の数にもなりうる。$y = -3x$ のように負の比例定数の場合、$x$ が増えると $y$ は減る関係になる。
Q. 分数や小数の比例定数になることはありますか?
A. ある。例えば $y = \dfrac{1}{2}x$ や $y = 0.5x$ のように、比例定数が分数や小数になることもある。計算結果をそのまま答えにしてよい。
練習問題
| $x$ | 1 | 2 | 3 | 4 |
|---|---|---|---|---|
| $y$ | 5 | 10 | 15 | 20 |
| $x$ | 3 | 6 | 9 | 12 |
|---|---|---|---|---|
| $y$ | -9 | -18 | -27 | -36 |
| $x$ | 2 | 4 | 6 | 8 |
|---|---|---|---|---|
| $y$ | 1 | 2 | 3 | 4 |
まとめ
この記事では、表から比例定数を求める方法を学んだ。ポイントは以下の通りである。
- 比例定数は $y \div x$ で求まる
- 比例なら、どの $x$, $y$ の組で計算しても同じ値になる
- 比例定数は正の数にも負の数にもなる
- $x = 0$ の値は使えない(0で割れないため)
表を見たら、まず「$y \div x$」を計算する。これを習慣にすれば、比例定数は迷わず求められるようになる。
Core-dorill— 基礎を、何度でも。

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