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連立方程式の計算:加減法

連立方程式の加減法|2つの式を足し引きして解く方法

「連立方程式って、どうやって解くの?」「代入法は習ったけど、加減法がよくわからない…」

そんなモヤモヤ、この記事でスッキリ解消しましょう!

加減法は、2つの式を足したり引いたりして、文字を1つ消すテクニックです。慣れると代入法より速く解けることも多いですよ。

⏱️ 約7分で読めます 📚 予備知識:一次方程式が解ける

そもそも「加減法」って何をするの?

加減法の「考え方」を理解して、「なぜ文字が消えるのか」がわかるようになる

まずは、加減法のイメージをつかみましょう。

連立方程式には、2つの式に2つの文字(ふつうはxとy)が含まれています。これを解くには、どうにかして文字を1つ消して、普通の方程式に変える必要があります。

加減法では、2つの式をタテに並べて、足したり引いたりすることで文字を消します。

加減法のキーポイント:「同じ数を足すと0になる」という性質を使う。例えば、+3y と −3y を足すと 0 になって、yが消える!
加減法のイメージ 式① x + y = 5 式② x − y = 1 + 2x + 0 = 6 +y と −y を足すと 0 になって、 yが消えた!

加減法の手順を覚えよう【基本パターン】

係数がそろっているパターンの問題を、手順どおりに解けるようになる

まずは一番シンプルなパターンから。yの係数が +1 と −1 でそろっている場合です。

x + y = 5
x − y = 1

解く手順

1
消したい文字を決める
yの係数が +1 と −1 だから、足せば消える!yを消すことに決定。
2
2つの式を足す(または引く)
① + ② を計算:(x + y) + (x − y) = 5 + 1
3
計算を整理してxの値を求める
2x = 6 → x = 3
4
求めたxをどちらかの式に代入
①に x = 3 を代入:3 + y = 5 → y = 2
5
答えを書く
x = 3, y = 2
式① x + y = 5 式② x − y = 1 ← 足す! (x + y) + (x − y) = 5 + 1 x + x + y − y = 6 2x = 6 yが消えた! x = 3 ①に代入 3 + y = 5 y = 2
「足す」か「引く」かは、消したい文字の係数で決まる。符号が逆(+と−)なら足す。同じ符号(+と+)なら引く!

符号が同じときは「引き算」で消す

係数の符号が同じパターンでも、引き算で文字を消せるようになる

次は、yの係数が両方とも同じ符号の場合を見てみましょう。

2x + y = 7
x + y = 4

yの係数は両方とも +1 です。これを足しても 1 + 1 = 2 で、yは消えません。

こういうときは、引き算を使います!

✕ 足した場合
2x + y = 7
+ ) x + y = 4
3x + 2y = 11
→ どっちも消えない…
○ 引いた場合
2x + y = 7
− ) x + y = 4
x + 0 = 3
→ yが消えた!

① − ② の計算手順

1
xの項:2x − x = x
2
yの項:y − y = 0(消えた!)
3
右辺:7 − 4 = 3
4
結果:x = 3 → ②に代入して y = 1
足す?引く? 判断チャート 消したい文字の係数をチェック 符号が逆(+と−) 足す! (+3)+(−3)=0 符号が同じ(+と+) 引く! (+3)−(+3)=0
係数の符号がなら足す同じなら引く。これを覚えておけばOK!

係数をそろえてから消す【応用パターン】

係数がそろっていない場合に、式を何倍かして係数をそろえる方法がわかる

さて、ここからが加減法の本番です。

実際のテストでは、最初から係数がそろっている問題は少ないです。自分で係数をそろえる必要があります。

2x + 3y = 13
x + 2y = 8

xの係数は 2 と 1、yの係数は 3 と 2。このままでは足しても引いても消えません。

そこで、どちらかの式を何倍かして、係数をそろえます

係数をそろえる戦略

1
xを消す場合を考える
xの係数:①は2、②は1 → ②を2倍すれば両方2になる!
2
②の式全体を2倍する
x + 2y = 8 の両辺を2倍 → 2x + 4y = 16
3
係数がそろった!
① 2x + 3y = 13
②’ 2x + 4y = 16 ← 係数が両方2
元の式 2x + 3y = 13 x + 2y = 8 ②を2倍する! (x + 2y) × 2 = 8 × 2 ②’ 2x + 4y = 16 係数がそろった! 2x + 3y = 13 ②’ 2x + 4y = 16 ←同じ!

係数がそろったら、あとは引き算で消すだけです!

① 2x + 3y = 13
−)②’ 2x + 4y = 16
−y = −3
y = 3

あとは y = 3 を①に代入して、x = 2 が求まる!

式を何倍かするときは、左辺も右辺も全部同じ数をかけること!片方だけかけると等式が崩れます。

加減法の手順まとめ

🔢 加減法マスターへの5ステップ

1
消す文字を決める
係数がそろえやすい方を選ぶ
2
係数をそろえる
必要なら片方の式を何倍かする
3
足すか引くかを決める
符号が逆なら足す、同じなら引く
4
一方の文字の値を求める
普通の方程式として解く
5
もう一方の文字を代入で求める
元の式に代入して完成!

✏️ 練習問題

ここまでの内容を使って、実際に解いてみましょう!

【問題1】次の連立方程式を加減法で解きなさい。

x + y = 10
x − y = 4
答えを見る

【解き方】

yの係数が +1 と −1 なので、足して消す

x + y = 10
+)x − y = 4
2x = 14
x = 7

x = 7 を上の式に代入:

7 + y = 10
y = 3

答え:x = 7, y = 3

【問題2】次の連立方程式を加減法で解きなさい。

3x + y = 11
x + y = 5
答えを見る

【解き方】

yの係数が両方 +1 なので、引いて消す

3x + y = 11
−)x + y = 5
2x = 6
x = 3

x = 3 を下の式に代入:

3 + y = 5
y = 2

答え:x = 3, y = 2

【問題3】次の連立方程式を加減法で解きなさい。

2x + y = 8
x + 3y = 9
答えを見る

【解き方】

係数がそろっていないので、まずそろえる

下の式を2倍して、xの係数をそろえる:

x + 3y = 9 の両辺を2倍
2x + 6y = 18

係数がそろったので、引く:

2x + y = 8
−)2x + 6y = 18
−5y = −10
y = 2

y = 2 を上の式に代入:

2x + 2 = 8
2x = 6
x = 3

答え:x = 3, y = 2

📚 もっと練習したい人はこちら →

💭 「わかった」のに、テストで解けない理由

ここまで読んで、「なるほど、加減法ってこういうことか!」と理解できた人も多いと思います。

でも、正直に言います。

「理解した」だけでは、テストで点は取れません。

私も中学生のとき、授業で「わかった!」と思っても、テスト本番になると「あれ?どうやるんだっけ…」と固まった経験があります。

これって、よくある話なんです。

脳の仕組み上、1回理解しただけでは「短期記憶」にしか入りません。時間が経つと忘れてしまいます。

「長期記憶」に移すには、同じ作業を何度も繰り返すことが必要です。

自転車に乗るのと同じ。1回説明を聞いただけでは乗れないですよね。何度も転びながら練習して、やっと「考えなくても乗れる」ようになる。

数学もまったく同じ。「考えなくても手が動く」レベルまで反復することで、テストでスラスラ解けるようになります。

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📝 この記事のまとめ

  • 加減法は、2つの式を足したり引いたりして文字を消す方法
  • 符号が逆なら足す、同じなら引く
  • 係数がそろっていないときは、式を何倍かしてそろえてから加減する

ここまで読んでくれたあなたは、もう加減法の「しくみ」は完璧に理解できています。

まずは、理解できた自分を褒めてあげてください🎉

あとは、反復練習で「体に染み込ませる」だけ。

今日から少しずつ、一緒に頑張っていきましょう!

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